アイドルグループ「ラストアイドル」のデビュー4周年ライブの模様を収めたドキュメンタリーブック「LAST IDOL 4th Anniversary Concert Book ‐明日も、今日を超えていく!‐」(玄光社)が発売された。同書のインタビューで、“絶対的センター”への葛藤を語っている阿部菜々実さんに、センターへの思い、5周年の展望などを聞いた。
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昨年12月21日にパシフィコ横浜(横浜市西区)で開催したデビュー4周年ライブは、ラストアイドルにとって、約2年ぶりの有観客でのライブとなった。阿部さんは「おととしが無観客になってすごく悔しかったので、『今年こそは有観客でできたらいいな』とずっと思っていました。無観客だと、どうしてもリハーサルのような感覚が抜けないし……。2年ぶりにファンの皆さんと同じ高揚感の中で過ごすことができてうれしかったです」と振り返る。「最後のお見送りの時も、声は出せないにしろ、マスク越しの表情で、皆さんが楽しんでくれたんだなという思いが伝わってきて。やっぱりライブだな、ラストアイドルはライブが一番いいな、と思いました!」
同書には、そんなライブ本編の模様をはじめ、リハーサルやバックヤードの様子も掲載。メンバー内で互いに撮影した写真や、メンバーがそれぞれの思いを語ったインタビューも収録している。「すごく良い写真ばかりで! “ライブならでは”の表情もたくさん載っています。メンバー一人一人のページもあって、それぞれのインタビューの内容がすごく濃いので、ぜひ手に取っていただきたいです」
これまで11作のシングルのうち、デビューシングル「バンドワゴン」をはじめ、計7作でセンターを務め、“絶対的センター”と呼ばれる阿部さん。同書のインタビューでは、センターを務めることに、つらい時期もあったことを明かしている。
「(センターを務めることに)最初はむしろ根拠のない自信がありました。『絶対アイドル界のトップになってやる』って意気込んでいて。でも、徐々に年を重ねていくことに、プレッシャーを感じてくることも増えました。センターは“グループの顔”なので、自由にできない部分があったり、『ちゃんとしなきゃ』という意識が働いて……」
大きな重圧がかかる中で、活動を続けてこられたのは、根っからのアイドル向きな性格、ファンの存在だった。「パフォーマンスすること、作品を作ることが大好きなんです。そしてその完成したものを、ファンの方から褒めていただくことで、どんなにそれまでがつらくても、『良かったな』って思えるんです。ファンの方には本当にいつも支えられているなと思います」
10枚目シングル「君は何キャラット?」で一度センターから外れ、最新11枚目シングル「Break a leg!」で再びセンターに返り咲いたが、今もプレッシャーはあるのだろうか?
阿部さんは「うーん……」と考えながらも、「プレッシャーはなくはないのですが、数年前よりは楽しめるようになりました」といい、今は少し肩の力を抜いて活動できていると明かす。それは、「君は何キャラット?」で一度センターから外れたことが大きかったという。
「一気に心が軽くなりました。(ポジションは)フロントの端だったのですが、パフォーマンスも、楽しくのびのびできている感じがして。周りからも結構『楽しそう』って言っていただくことが増えて。『これでいいんだ!』って気づくことができました」
今年12月でデビュー5周年を迎えるラストアイドル。1期生の阿部さんにグループとしての展望を聞くと、「パシフィコ横浜も大きかったのですが、もっと大きい会場でライブをしたいです。そして、頻繁に大きい会場でライブができるグループになりたいですね」とほほ笑む。
自身の目標も聞くと、「まずは、与えられた仕事をちゃんと期待に応えられるように頑張りたいです。後は、この前、CSテレ朝の特番で私がライブをプロデュースする企画をやったのですが、それがとても大変だったけど、すごく楽しかったので、またライブをプロデュースするようなことをやってみたいです!」と意気込んだ。
「LAST IDOL 4th Anniversary Concert Book ‐明日も、今日を超えていく!‐」は、B5判、160ページ。価格は2640円。
<プロフィル>
あべ・ななみ 2002年5月17日生まれ、山形県出身。愛称は「ななみん」。3歳から芸能活動を始め、2017年に「ラストアイドル」の1期生としてデビュー。仙台を中心に活動しているガールズユニット「パクスプエラ」との兼任で活動中。女性ファッション誌「bis」(光文社)のレギュラーモデルとしても活躍している。