藤原さくら:「ファイトソング」凛ちゃん役が反響 視聴者共感のワケは? 「私もすれ違ってなんぼ」

連続ドラマ「ファイトソング」で萩原凛を演じている藤原さくらさん
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連続ドラマ「ファイトソング」で萩原凛を演じている藤原さくらさん

 清原果耶さん主演の連続ドラマ「ファイトソング」(TBS系、火曜午後10時)に出演している藤原さくらさん。シンガー・ソングライターとして活躍する藤原さんが今作で演じているのは、清原さん扮(ふん)する花枝と菊池風磨さん演じる慎吾の幼なじみの萩原凛。恋心を抱く慎吾や、“姉ちゃん的な存在”として接する花枝とのやりとりが反響を呼び、視聴者の共感度はナンバーワンと言える存在だ。メインの三角関係の“外側”にいながらも「可愛すぎる」「応援したい」などの声が上がっている“凛ちゃん”について、藤原さんに話を聞いた。

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 ◇真っすぐで、いじらしいシーンも多い

 「ファイトソング」は、NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ひよっこ」などを手がけた岡田惠和さん脚本のオリジナル作品。空手日本代表の夢に破れたヒロイン、落ちぶれた一発屋の変人ミュージシャン、ヒロインをいちずに思い続ける幼なじみ、の不器用な3人が繰り広げるヒューマンラブコメディー。いまや落ちぶれた一発屋ミュージシャンの芦田は、間宮祥太朗さんが演じている。

 凛について、その反響の大きさについて、藤原さんは「好きな男の子が自分の大切な友達を好きという切ない役どころなのですが、真っすぐで、いじらしいシーンも多いので、共感を生むキャラクターなのかなと思います。『凛ちゃんが好き』と言っていただけることが多くて、うれしいです」と感謝する。

 台本を読んで、さらに演じてみて「友達思いで、いい子だなって思いました」との印象を口にする藤原さん。

 花枝と慎吾、凛との関係性は「一言では言い表せない」と位置づけ、「ずっと同じ環境で育ってきたわけじゃないですか。友達とも家族とも違っていて、恋もする。『失いたくない』関係性でもあるからこそ、それぞれ相手の気持ちを尊重したいと思ってしまったり。凛ちゃんに限らず、みんながそう思っているのがこのドラマの魅力だなって感じています」と明かす。

 その上で、「それぞれがそれぞれのためを思って行動するけど、そうすると自分の恋にはちょっと不利にもなってしまう。『あと少し踏み出したい』という気持ちと、『このままの関係性がずっと続けばいい』の間でジレンマに揺れる登場人物たちが愛(いと)おしいなあと思います」と語った。

 ◇もし私だったら曲を作っちゃいますね

 シンガー・ソングライターとして、自身の経験を踏まえて当然、恋の歌は書いてきた。

 「10代から20代前半に書いた恋の歌、『すごく好きだけど、それが言えない』みたいな曲もあって、凛ちゃんと共感できることは多いし、そういう経験をしたことがある人って多いと思うんです」と役へと寄り添う藤原さん。

 一方で、「自分が好きな人がいて、その人が自分の友達のことがめっちゃ好きって、すごくつらいんだろうな」と思いつつ、「そこにはちょっとした慣れというか、『結局、花枝は慎吾のこと好きじゃないでしょう』という安心感もあったりするんでしょうね」と推測。

 続けて、「凛と慎吾のじれったい感じは、みんなが共感できるんだろうなと思いますし、花枝と慎吾の空回りしちゃう関係性も、すごく少女マンガ的だなって。もし私だったら曲を作っちゃいますね」とミュージシャンらしさをのぞかせた。

 ◇強い口調の裏側に優しさや愛がある

 改めて、凛と慎吾のシーン、二人による掛け合いは、「分かりやすい恋愛の切なさが画面の中に収まっていればいいなって思いながら演じています」という藤原さん。

 また「強い口調の裏側に優しさや愛がある」といい、「慎吾に対して言う『ばーか』という言葉も、監督から『好きっていう気持ちを入れながらやってほしい』と言われているので、ずっと意識して演じています」と告白する。

 演じている側からすると、凛の気持ちは「なぜ慎吾が気づかないのか分からないくらい、分かりやすい」とのことだが、そう言い切れるのは藤原さんが、しっかりと凛のキャラクターをつかんでいるからにほかならない。「私も少女マンガが大好きなのでよく読むんですが、『すれ違ってなんぼ』だと思ってます」と笑う。

 その上で「すぐうまくいっちゃうより、じれったい瞬間があればあるほど、その恋が実ったときに感動がありますよね」と話し、「『ファイトソング』の場合はどうなるのか、分からないですけど!」と藤原さん自身も凛の恋の行方を気にしていた。

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