宇宙戦艦ヤマト2205:時代とリンク 福井晴敏「作品が時代に引っ張られた」

「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」の「後章 -STASHA-」のトークイベントの様子
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「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」の「後章 -STASHA-」のトークイベントの様子

 人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」シリーズの最新作「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」の「後章 -STASHA-」の上映を記念したトークイベント「ヤマトーク」が3月2日、新宿ピカデリー(東京都新宿区)で開催され、安田賢司監督、シリーズ構成、脚本の福井晴敏さん、脚本の岡秀樹さんが登場した。「2205」は、コロナ禍の時代とリンクしているという声もある。福井さんは「作品が時代に引っ張られたところもあった。『2205』を書き始めた時はコロナの片りんもなかった。どこに行ったらいいのか?と分からないところがシンクロする。作り手がコントロールしきれないところではあるけれど」と話した。

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 福井さんは、同シリーズに初参加となった安田監督を「ブレない人。コロナ禍で不安なことも多い制作環境だったけど、安心感があった。演出哲学を学ぶことができました。分かりきったことを描くのは段取りでしかない。『ヤマト』は段取りを見せないといけないところがあるけど、そうじゃないものを削って、要素を入れることができる」と絶賛。岡さんは「入りきらないようなボリュームがきれいに収まっている。群像劇と再確認できるカットがたくさんあった」と語った。

 イベントでは“アーリーデザイン”の数々を公開。石津泰志さんによるガミラス避難船団、明貴美加さんによるデザリアム多脚戦車、デザリアム戦闘機、自動惑星ゴルバ、玉盛順一朗さんによるヒュウガ、アスカ、コスモパイソン、コスモハウンドなどの貴重なデザインがスクリーンに映し出された。

 「宇宙戦艦ヤマト」は1974年にテレビアニメ第1作が放送。「宇宙戦艦ヤマト2」「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」なども制作されてきた。第1作をリメークした「宇宙戦艦ヤマト2199」が2012~14年、「2199」の続編「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」が2017~19年に劇場上映、テレビ放送された。「2205」は、「2202」に続き、福井さんがシリーズ構成、脚本を担当。「前章 -TAKE OFF-」が2021年10月に上映された。「後章 -STASHA-」が2月4日から上映されている。「2205」の続編となる「ヤマトよ永遠(とわ)に REBEL(レベル)3199」の制作が発表されている。

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