暴太郎戦隊ドンブラザーズ:男性キャストがピンク、“3頭身”の新戦士、前作主人公の登場 「革新的な作品」目指す新戦隊見どころ

暴太郎戦隊ドンブラザーズ(左から)キジブラザー、オニシスター、ドンモモタロウ、イヌブラザー、サルブラザー(C)テレビ朝日・東映AG・東映
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暴太郎戦隊ドンブラザーズ(左から)キジブラザー、オニシスター、ドンモモタロウ、イヌブラザー、サルブラザー(C)テレビ朝日・東映AG・東映

 スーパー戦隊シリーズの46作目「暴太郎(あばたろう)戦隊ドンブラザーズ」(テレビ朝日系、日曜午前9時半)が3月6日にスタートする。1975年に始まったスーパー戦隊シリーズの歴史で初めて男性キャストがレギュラーでピンクの戦士を演じることや、全長1メートルの“3頭身”の戦士に、全長2メートル20センチの長身の戦士と、新戦士が個性的な体形をしていることなどが話題となっている。ここでは、放送を前に見どころを紹介したい。

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 ◇モーションキャプチャで制作! 5人そろうと“でこぼこ”な新戦士

 「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」は、おとぎ話「桃太郎」がモチーフのヒーロー。“レッド”ドンモモタロウが、お供の“ブルー”サルブラザー、“ブラック”イヌブラザー、“ピンク”キジブラザー、鬼がモチーフの“イエロー”オニシスターと共に、人間の消去をもくろむ敵「脳人(ノート)」に立ち向かう。

 「鳥人戦隊ジェットマン」(1991~92年)はじめ、「仮面ライダーアギト」(2001~02年)、「仮面ライダー555」(2003~04年)、「仮面ライダーキバ」(2008~09年)など数々の特撮作品を手掛けてきた井上敏樹さんの脚本。演出は、「魔進戦隊キラメイジャー」(2020~21年)、「機界戦隊ゼンカイジャー」(2021~22年)に引き続き、田崎竜太監督が手がける。

 まず目を引くのは、新戦士たちのビジュアルだ。頭に“ちょんまげ”を結ったドンモモタロウ(レッド)をはじめ、“角”が生えているオニシスター(イエロー)、筋骨隆々のサルブラザー(ブルー)と、それぞれが個性的な姿をしている。また、イヌブラザー(ブラック)は全長1メートルの“3頭身”なのに対し、キジブラザー(ピンク)は全長2メートル20センチと長身で、5人がそろうと、でこぼこなシルエットが完成する斬新な設定となっている。

 全長1メートルのイヌブラザー(ブラック)と全長2メートル20センチのキジブラザー(ピンク)の2人の戦士はCGで描かれ、スーツアクターの動きをモーションキャプチャして制作しているという。「俊足が持ち味」というイヌブラザー(ブラック)、「空中戦が得意」というキジブラザー(ピンク)が劇中でどのような動きを見せるのか、一つの注目ポイントになるだろう。

 ◇「全く違う」五色田介人が登場 変身後も“黒い” ドンブラザーズの味方?

 「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」では、前作「機界戦隊ゼンカイジャー」の主人公・五色田介人(ごしきだ・かいと、駒木根葵汰さん)が、引き続き登場することも大きな話題に。

 スーパー戦隊シリーズで、前作のキャラクターが登場するというのは、「電子戦隊デンジマン」(1980~81年)から「太陽戦隊サンバルカン」(1981~82年)の2作品をまたいで活躍した悪役・ヘドリアン女王の例があるが、主人公としては異例。

 ただ、介人が今作で変身するのは、「機界戦隊ゼンカイジャー」のゼンカイザーではなく、“ゼンカイザーブラック”。変身前の服装も、これまでの介人のカラフルな衣装とは違った黒いスーツ姿が印象的で、テレビ朝日の「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」の公式サイトによると、「『ゼンカイジャー』の主人公に酷似しているが全く違うキャラ」だという。

 そんな介人の今作での立ち位置は、オニシスター(イエロー)/鬼頭(きとう)はるか(志田こはくさん)がアルバイトをしている喫茶店「どんぶら」のマスター。そして、ドンブラザーズをサポートするという。前作の主人公が、どんな活躍を見せるのか楽しみだ。

 ◇ゼンカイザー&ゼンカイザーブラックの共闘に期待

 前作「機界戦隊ゼンカイジャー」との“つながり”でいえば、ドンモモタロウがゼンカイザーにモードチェンジできるという。

 暴太郎戦隊ドンブラザーズは、変身銃型武器「ドンブラスター」に「アバタロウギア」というアイテムを装填して変身するが、「アバタロウギア」にはいくつか種類があり、その力で歴代戦隊の戦士たちにもチェンジが可能。キジブラザーはリュウソウピンク、イヌブラザーはリュウソウブラック……というふうに、新戦士たちが歴代戦隊の戦士にチェンジして戦うシーンも一つの見どころになるだろう。

 ドンモモタロウがチェンジしたゼンカイザーと、ゼンカイザーブラックの共闘への期待も膨らむ。

 ◇「革新的な作品」目指す制作陣 「新しい様式」がすでに随所に?

 ピンクの戦士が男性キャスト、個性的な体形の戦士、前作の主人公が登場する……など、目新しい要素がふんだんの今作。作品名に「ジャー」が入らないのも特徴だが、これは「特命戦隊ゴーバスターズ」(2012~13年)以来約10年ぶりで、「革新的な作品」を目指す制作陣の意気込みだという。

 今作を手掛ける白倉伸一郎プロデューサーは以前のインタビューで、スーパー戦隊シリーズについて、“様式美”はあるが貪欲に変化しようとしてきたといい、「様式を崩そうとして、『宇宙戦隊キュウレンジャー』で9人にしたり、3人対3人の『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』があったり、いろいろ試しています。『スーパー戦隊』という枠組みの中ではありますが、新しい様式を考える努力をしないといけない」と話していた。

 白倉プロデューサーの言う「新しい様式」が、すでに随所に感じられる「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」。一体どんな「革新的な作品」になるのか、その始まりとなる“ドン1話”「あばたろう」に注目だ。

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