暴太郎戦隊ドンブラザーズ：実は戦隊っぽくない？　“ドンモモタロウ”樋口幸平らヒーロー5人の思い

　スーパー戦隊シリーズの46作目「暴太郎（あばたろう）戦隊ドンブラザーズ」（テレビ朝日系、日曜午前9時半）が3月6日から放送される。本作は、おとぎ話「桃太郎」がモチーフで、シリーズ初となるレギュラーキャラでの男性ピンクや、「機界戦隊ゼンカイジャー」でゼンカイザー／五色田介人を演じた駒木根葵汰さんがゼンカイザーブラック／五色田介人役で出演することなどでも話題を呼んでいる。そこで初回放送を前にメインキャスト5人に、新たなスーパー戦隊に選ばれての思い、初対面の印象、そして1年間にかける意気込みを聞いた。

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　「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」は、おとぎ話「桃太郎」がモチーフで、“レッド”ドンモモタロウが、お供の“ブルー”サルブラザー、“ブラック”イヌブラザー、“ピンク”キジブラザー、さらに“イエロー”オニシスターと共に、人間の消去をもくろむ敵「脳人（ノート）」に立ち向かう。「鳥人戦隊ジェットマン」（1991～92年）や「仮面ライダーアギト」（2001～02年）など数々の特撮作品を手掛けてきた井上敏樹さんが脚本を担当する。

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　－－新戦隊のメンバーに選ばれた時の心境を聞かせてください。

　ドンモモタロウ（レッド）／桃井タロウ役の樋口幸平さん：僕はヒーローにすごくなりたかった。いざレッドとして決まった時はうれしくて仕方なかったのですが、歴史ある作品に関わらせていただけることや今まで偉大な俳優さんがたくさん出ていることを考えると、何日かたった後はすごく責任を感じました。それこそプライベートも注意するなど責任を持ち、とにかく1年間全力でぶつかっていきたいです。

　サルブラザー（ブルー）／猿原真一役の別府由来（ゆうき）さん：決まった時は現実かわからないぐらい戸惑いました。今まで見ていたヒーローになれるという喜び、そして僕がヒーローを見て「なりたい！」と思ったように、未来の子供たちに向けて希望を与えていきたいと思います。

　オニシスター（イエロー）／鬼頭はるか役の志田こはくさん：うれしい気持ちと驚きでいっぱいでした。同時に「選んでいただいた」「頑張らなきゃ」という気持ちにもなりました。

　イヌブラザー（ブラック）／犬塚翼役の柊太朗（とうたろう）さん：安心して「良かったぁ…」というのが最初の気持ちでした。そこからやっぱり作品のこと、撮影のことを考えた時、45回も続いている戦隊シリーズを大事に、そして（ドンブラザーズを）新しい戦隊にしていきたいという思いもありました。

　キジブラザー（ピンク）／雉野つよし役の鈴木浩文さん：決まってようやくみんなに恩返しできるかなと思いました。今作が決まったことで直接的な恩返しにはならないかもしれませんが、大学に行かせてくれて就職したのに辞めてこの道に進んだのですが、両親にもやっと何か返せるかなとか、「出世払いでいいよ」とご飯をおごってくれた同級生にもようやく何か返せるかなといううれしさがありました。

　僕は33歳で銀行員（時代）の同期に子供がいる人もいて、その子たちが（ドンブラザーズを）見た時、同期が「お父さん、こいつと仕事していたんだよ」みたいになったら、めっちゃうれしいという思いが最初に浮かんできました。

　全員：めっちゃいい！

　－－すてきなお話ありがとうございます。

樋口さん：すてきすぎるのでもう終わりましょう（笑い）。

　◇変身シーンの撮影で「実感が湧いた」

　－－スーパー戦隊シリーズの見どころの一つである変身シーンを撮影しての感想を聞かせてください。

　樋口さん：変身した時、「ついにヒーローになった」という実感が湧きました。（撮影の際）まぶしかったので、全然顔が盛れていないのですけどね（笑い）。びっくりするぐらいうれしかったです。

　志田さん：自分で言うのもあれですけど、カッコいいなって（笑い）。（変身時に使用する）銃がちょっと重くてグラグラしちゃったのですけど、カッコよく撮れたかなかって思います。

　鈴木さん：5人の中で最初にクランクインしたのですけど、その日に変身して。なんかもう「あれよあれよ」と進んでいって、あっという間に終わった感じで、まだ実感は湧いていないですね。

　◆「ドンブラザーズは“戦隊っぽく”ない」

　－－樋口さん、「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」への意気込みをお願いします。

　樋口さん：いつも（ほかのメンバーに）助けられているのは僕ですけど、座長としてやらせていただけることはこれ以上ない経験だと思います。みんなと一丸となってドラマの撮影に挑んでいきたいと思っています。

　顔合わせの時、プロデューサーの白倉（伸一郎）さんが、「今までのヒーローをマネしなくていい」と言ってくださいました。そのことや仲の良さとか全部含めて、新しいスーパー戦隊にしたいです。それは全員でもそうだし、レッドとしてもそうしたい。みんなのためにやりたいし、お互いのためにやらなきゃいけないなと思っています。

　－－最後に楽しみにしている方にメッセージをお願いします。

　樋口さん：ドンブラザーズは、今までの戦隊ではない新しい戦隊になると思っています。
僕たち（が演じる役）はマンガ家や会社員、配達員など現実感があふれているので、ドラマが好きな人や、見てくれる方はみんな感情移入しやすいドラマになっているんじゃないかなと思います。リアルタイムで毎週日曜日の朝に見ていただき、最終回まで迎えてくれる人がたくさんいたらいいなと思っています。（取材・文・撮影：遠藤政樹）