忍たま乱太郎:テレビアニメ30年目 根岸宏樹新監督「恩返しができればと日夜奮闘」 明るく楽しい「笑い」を

「忍たま乱太郎」のビジュアル(C)尼子騒兵衛/NHK・NEP
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「忍たま乱太郎」のビジュアル(C)尼子騒兵衛/NHK・NEP

 人気テレビアニメ「忍たま乱太郎」の新シリーズとなる第30シリーズが4月4日にNHK・Eテレでスタートし、放送30年目に突入することを受けて、根岸宏樹監督らスタッフがコメントを寄せた。第30シリーズから監督を務めることになった根岸さんは「『忍たま乱太郎』とは第2シリーズからのご縁で二十数年にわたる付き合い。何の巡り合わせか、今回監督として携われることに! 微力ながら作品、スタッフに恩返しができればと、日夜奮闘しています」と話している。

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 アニメーション監修の河内日出夫さんは「放送30年という数字は、とても大きな歴史的数字だと受け止めています。この30年間に、作画やその他のスタッフも随分入れ変わりました。しかし、シリーズを重ねるにつれ、『忍たま乱太郎』で培われた技術は、新しい世代に進化しながら確実に受け継がれています」とコメント。

 「『忍たま乱太郎』のテーマは、一言でいうと、『笑い』です。この作品には個性的な生徒や先生たち、またそれを取り巻く大人たちがたくさん登場します。そして敵、味方を問わず、どの人物からも、その個性からにじみ出てくるような人間味あるおかしさがあります。今後もそこを大事にして、明るく楽しい『笑い』を表現していきたいと思います」と思いを語った。

 「忍たま乱太郎」は、尼子騒兵衛さんのマンガ「落第忍者乱太郎」が原作。一流の忍者を目指して忍術学園に入学した忍者のたまごたちが巻き起こすドタバタ劇。原作は、1986年4月に朝日小学生新聞で連載がスタート。2019年10月に約33年の連載に幕を下ろした。

 テレビアニメは、1993年に放送を開始し、2022年で30年目を迎える。第29シリーズがNHK・Eテレで毎週月~金曜午後6時10~20分に放送中。第30シリーズは、4月4日から毎週月~金曜午後6時50分に放送される。

 ◇シリーズ構成の浦沢義雄さんのコメント

 思い出は久保田弘プロデューサー。脚本の修正が1回もなかったような気が……久保田プロデューサーが修正していました。番組が長寿の原因は脚本会議が短いこと。

 ◇キャラクターデザインの新山恵美子さんのコメント

 初代キャラクターデザインの藤森雅也さんから引き継いで、キャラクターデザインを担当しています。尼子(騒兵衛)先生の原作デザインの新しい見せ方を模索しながら、藤森さんのアニメデザインの良さを壊さないようにしながら、キャラクターそれぞれの性格と向き合いながら……そういったことをいつも頭の中で響かせてキャラメークに臨んでいます。

 忍たま乱太郎の世界の空気感や質感、匂いや温度すら伝わってくるような表現者になれるようこれからも精進して参ります。この先も、初めて見る人たちやずっと見てきた人たち、お久しぶりの人たちも温かく迎えてくれるような優しい作品であり続けてほしいと願っています。

 ◇音楽の馬飼野康二さんのコメント

 もう30年たつのですね。娘たちが朝日小学生新聞と出会ったのが、私が落第忍者に出会うことになったきっかけでした。娘たちが楽しそうに笑い転げている様子があまりにも楽しそうなのでどんなマンガなのかと興味を持ち、もしアニメ化されたらいいな?と思ったのがきっかけでした。尼子さんにかけた一本の電話がまさか30年続く作品になるとは想像もしませんでした。

 NHKで放送されることが決まった時も、まだ小さな船がやっと動き出したという感覚でした。制作スタッフ、声優の皆さんの力で小さな船がどんどん大きくなっていくのを実感しました。先日も孫たちが忍たま乱太郎を見ていて、笑っている姿を見て30年前と同じ光景を思い出しました。テーマ曲の「勇気100%」もジャニーズ事務所のメンバーに代々受け継がれ、忍たま乱太郎と共に歴史を生きてきたことを本当にうれしく思います。子供たちが楽しく明るい未来を築いてくれたらうれしいです。

 ◇松山竜一郞プロデューサーのコメント

 晴れて放送30年を迎えることができました。番組を支えてくださっている視聴者の皆さま、尼子先生、キャストの皆さま、それにアニメ制作に携わっていただいたスタッフの皆さまに深く感謝します。今後、新しい力も参加してますます盛り上がる「忍たま乱太郎」をよろしくお願いします。

 ◇荒川勇人プロデューサーのコメント

 第30シリーズよりアニメーションプロデューサーをしています。以前は第2シリーズから制作進行、第8シリーズから第14シリーズまで制作デスクをしておりました。15年ぶりに「忍たま乱太郎」を制作することになりました。離れていた15年で作品がすごく進化したと改めて実感しております。これからも今まで培った世界観を大切に創り続けていきたいです。

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