「週刊ヤングジャンプ」（集英社）で連載中の人気ラブコメディーマンガが原作のテレビアニメ「かぐや様は告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦～」の第3期「かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-」が、4月8日から放送される。四宮かぐやと白銀御行（しろがね・みゆき）が恋愛頭脳戦を繰り広げる中、頭脳戦を引っかき回す生徒会書記の藤原千花の存在が、大きな魅力になっている。第1、2期と“爆弾娘”千花は我が道を突き進んできたが、第3期は一体どうなるのか？　どうやら変わらないようで……。千花役の小原好美さんに聞いた。

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　◇第3期も「変えない努力」を

　「かぐや様は告らせたい」は、秀才の集う秀知院学園を舞台に、プライドが高く「自分から告白したら負け」と互いに考えている生徒会副会長の四宮かぐやと生徒会長の白銀御行（しろがね・みゆき）が、いかにして相手に告白させるかに知略を巡らせる姿を描いている。テレビアニメ第1期が2019年1～3月、第2期が2020年4～6月に放送された。

　第1期の放送から約3年、第2期からは約2年たった。「かぐや様」は多くのファンに愛され続け、第3期が放送されることになった。小原さんにとっても特別な作品になった。

　「正直、ここまで続くとは……。こんなにありがたいことはないですね。スタッフの皆さんの熱意を感じています。鈴木雅之さんのオープニングだったり、『かぐや様』は信じられないことが起きるんです。千花ちゃんは私にとって大きな存在で、小原＝千花ちゃんと役者としてより知っていただけるきっかけになった作品です」

　ほかのキャラクターが成長していく中で、千花は変わらない。天真らんまんなままだ。小原さんは「変わらないこと」を強く意識しながら千花を演じている。

　「第3期も『千花ちゃんだ！』と思っていただけるように、変えない努力をしようとしています。ただ、時が経っているので、この3年で私も変化したところがあります。千花ちゃんは、はっちゃけているおバカな感じですけど、いろいろ考えないと難しいところもあって……。第1期の時は、わーっ！と考えずに勢いでやっていたところもありました。第2期の時は、自分の変化を感じて悩むこともありました。でも、悩むよりも、楽しく演じないと千花ちゃんにならないんです。そこを考えています」

　「キャラクターと自身の共通点は？」　インタビューの定番の質問ではあるが、“アホの子”千花との共通点を聞くのは、小原さんに失礼かもしれない……。そんなことを考えていたが、小原さんは自ら「自分の中にその要素があるんです」と話し始めた。

　「私、そういう系の役が多いじゃないですか。自分の中にその要素があるんです。第1期の時は、分かっていませんでした。やっと実感しています。抜けているところは、確かに私もそうだな……と3年たって気付きました（笑い）。千花ちゃんのサイコパスな部分は理解できないところもあるんですけど」

　◇絆があるからブレずにできる

　コロナ禍のアニメのアフレコは、グループ収録が多い。しっかりと感染症対策をした上で、収録が行われている。「かぐや様」は会話劇が魅力だが、相変わらず抜群のコンビネーションでグループ収録に臨んでいるという。

　「第2期までは全員で録（と）れたのですが、コロナの影響でグループ収録になり、難しいのかな？とも思っていました。でも、第1、2期をみんなで乗り越えてきたので、絆もありますし、染みついているものもあります。だから、第3期もブレずにできているんです。スタッフさんを含めたチームワークがあるからこそなんです。バラバラに録っていますが、まるでパズルのようにピースがキレイにハマっていくんですね。それがすごくうれしいんです。よりパワーアップできていると感じています」

　状況が変わっても声優陣、スタッフの信頼感は変わらない。苦しい状況でより結束が強くなっているところもあるのかもしれない。第3期への期待が高まる。

　「第3期は、みんなの感情の幅がより広くなり、より人間らしい部分が見えるところもあります。千花ちゃんは変わらない！？　どうやってみんなを引っかき回していくのか？と楽しみにしていただければ。こういったご時世で、大変な思いをしている方も多いとは思います。『かぐや様』はきっと日々のストレスを発散してくれるはずです。ぜひ、楽しんでください！」

　第3期も変わらない千花を見ると、きっと笑顔になるはずだ。