松村北斗:「カムカム」理想の初恋相手→「恋マジ」危険な“沼男子” 真逆キャラで演技力の高さを証明 

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 連続ドラマ「恋なんて、本気でやってどうするの?(恋マジ)」(カンテレ・フジテレビ系、月曜午後10時)で、イケメンのギャルソン・長峰柊磨を演じている人気グループ「SixTONES(ストーンズ)」の松村北斗さん。4月8日に最終回を迎えたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」では、初代ヒロイン安子(上白石萌音さん)の夫・雉真(きじま)稔役で、“理想の初恋相手”を体現したと好評価を得た。今作では、女性の扱いに慣れた危険な香り漂う“沼男子”という、真逆のキャラクターを演じ、その演技力の高さを証明している。

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 ◇実は過去にも“ワケあり”の役

 朝ドラの稔が当たり役になり、爽やかな好青年の印象が強い松村さんだが、過去に演じたキャラクターには、「恋マジ」の柊磨のようなワケありな登場人物も多い。

 2012年放送の「私立バカレア高校」(日本テレビ)でドラマデビューを果たした。同作には松村さんのほか、森本慎太郎さん、京本大我さん、田中樹さん、ジェシーさん、高地優吾さんも出演し、後に「SixTONES」を結成したことで、“原点”ともいえる作品となった。松村さんが演じた浅田哲也は、父親が交通事故を起こして逮捕されたことをきっかけに、進学校を中退してしまうというキャラクターだった。

 さらに、2012年の「黒の女教師」(TBS系)では姉を殺害されて復讐(ふくしゅう)心を抱いている学生・戸田トシオを、2020年の「10の秘密」(カンテレ・フジテレビ系)では母を殺害された過去を持つ音大生の伊達翼を、2021年の「レッドアイズ 監視捜査班」(日本テレビ系)では前科持ちのハッカー・小牧要を演じるなど、これまでにも心に闇を抱いたワケありキャラを演じてきている。

 ◇“正統派”を演じ切った朝ドラ

 そんな松村さんが朝ドラで演じた稔は、昭和初期の岡山の名家・雉真家の跡取りで、英語が堪能な好青年という“正統派”キャラだった。稔は外国人と流ちょうな英語で話し、安子にラジオ英語講座の存在を教えるなど、名家の長男らしい知性と教養、進取の気性を備えており、松村さん自身が醸し出す清潔感と併せて、「理想の初恋相手」と呼ぶにふさわしい役柄だった。

 残念ながら、安子と結婚してまもなく出征し、戦死の知らせが届いたため、“生きている稔さん”が登場したシーンはわずか3週間ほどだったが、視聴者には強烈な印象を残した。広く名を知らしめた作品となっただけに、松村さん=稔さんのイメージが世間的には強いといえる。

 ◇好青年から危険な男へ

 一方、「恋マジ」で演じている柊磨は、フレンチビストロ「サリュー」のギャルソン兼見習い料理人。ウエービーなヘアスタイルの現代風イケメンで、ルックスの良さもさることながら、女性の欲しがる優しい言葉をすらすらと口にし、やけにボディータッチが多い、女性への対応が天才的なキャラクターだ。

 恋愛については刹那(せつな)的で、求められれば店の客とも適度に関係を持つ柊磨について、SNSでは「稔さんと全然雰囲気が違う」「別人みたい」「稔さんとのギャップ」と驚く声も多い。ただ、それは松村さんが真逆の役柄でも見事に表現することができるという、演技力の高さの証明でもある。

 ジャニーズJr.時代から数々の作品で演技経験を積み、その実力を開花させ、視聴者を引きつける存在となった松村さん。今後どんな姿で登場し、視聴者を楽しませてくれるのか。松村さんのこれからの活躍に目が離せない。

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