名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載中のマンガが原作のテレビアニメ「シャドーハウス」の第2期「シャドーハウス 2nd Season」が7月8日に放送をスタートする。洋館・シャドーハウスを舞台に、顔のない一族・シャドーと、シャドーの“顔”として生きる世話係の生き人形の不思議な日常を描いたミステリーで、人気声優の鬼頭明里さんがメインキャラクターで、シャドーのケイトを演じている。鬼頭さんは“顔がない”ケイトを演じ、「表情を想像する楽しさ」を感じているという。第2期の見どころ、アフレコの様子について聞いた。
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「シャドーハウス」は、マンガ家ユニット「ソウマトウ」が「週刊ヤングジャンプ」で2018年9月から連載中のマンガ。独特の世界観、謎めいた展開、個性豊かなキャラクターなどから「類似作品不在」とも言われる話題作だ。テレビアニメ第1期が2021年4~7月に放送された。
第1期では、ケイトとケイトの生き人形のエミリコら5組のシャドー&生き人形が、“成人”になるための試験・お披露目に挑む姿が描かれた。シャドー一族は、人間の体を乗っ取り、一体化することが目的で、生き人形はそのために街から連れてこられた人間だったという秘密も明らかになった。鬼頭さんは「最初は可愛らしいゴシックな作品なのかなと思いきや、めちゃめちゃ闇が深かった(笑い)」と作品の印象を語る。
鬼頭さんが演じるケイトは、冷静で頭のいいキャラクターで、共にお披露目の会に臨んだ同期の中でも、一人だけシャドーハウスの秘密を知っている謎の多いキャラクターでもある。鬼頭さん自身も第1期では「ミステリアスで、何を考えているか分からない」と感じていたという。シャドーは、“顔がない”ことから表情を読み取ることもできない。
「私は、作品に臨む時に、アニメの映像やマンガの原作を見て、台本に表情を描き込むことが多いんですけど、『シャドーハウス』は描けなくて(笑い)。アフレコの時の映像に表情が入っている時もあるので、それを見て台本に描いたり、あとは想像して描いたりすることもあります。顔がない分、表情を想像することは楽しいかもしれないです。ケイトは感情の振れ幅は小さいのですが、しっかり感情を動かしてはいるんです。それが顔がないことによって余計に分かりにくくなっているので、ちゃんと感情を拾えるように一つ一つのせりふを大事に演じています」
第2期では、お披露目を終えたケイトたちの前に新たな事件が発生し、事件の犯人と思われるローブをまとった謎の影の正体を追うことになる。第1期に比べ、ケイトに変化も感じているという。
「第1期を踏まえて、ケイトの表情がすごく豊かになったというか、感情を結構出すようになってきたのかなと。犯人捜しのために同期と一緒に行動することがあるのですが、ケイト自身も学んでいってるし、『この考え方じゃいけないんだ』とエミリコから学ぶこともあったりして。ケイトは、すごく賢明な子ですが、だからといって自分の考えに固執しすぎず、ちゃんと周りの意見も取り入れられる子なんだなと改めて魅力を感じました」
「シャドーハウス」には、さまざまなシャドー&生き人形のペアが登場する。ケイトの生き人形のエミリコは、冷静なケイトとは真逆で、周囲に「お花畑」と揶揄(やゆ)されるほど天真らんまんで明るいキャラクター。アニメでは、シャドー&生き人形のペアは同じキャストが一人二役で演じているが、ケイトとエミリコだけは、鬼頭さんとエミリコ役の篠原侑さんが別々に演じている。
「ケイトとエミリコは、どこのペアよりも真逆な存在というか、『それぞれが個である』という部分が強かったので、それぞれの個性を大事にして演じています。ささやん(篠原さん)がエミリコをしっかりと表現してくれているから、私もすっとケイトに入れるというか。エミリコを見ているケイトのように、私もささやんを見ていると落ち着く。ケイトとして落ち着いて話せる気がします」
エミリコを中心にストーリーが展開した第1期と比べ、第2期では「ケイトが主人公の探偵モノかな?というぐらい、推理が繰り広げられる」といい、ケイトの長ぜりふも多いという。
「ケイトって割とボソボソとウイスパー気味でしゃべっていて、空気がどんどん抜けていくので、ちょっと息が足りなくなりがちな時もあります(笑い)。モノローグで整理して、その後に普通にしゃべってというように連続するシーンもあってすごく難しかったです。現場ではささやんが度々『あかりん、頑張れ!』と言ってくれて、応援してくれているのを感じます」
ケイトに思いを寄せるシャドー、ジョン役の酒井広大さんとの掛け合いも「楽しかった」と笑顔を見せる。第1期では、ケイトがジョンに一方的に思いをぶつけられ、迷惑そうにしているシーンも描かれた。
「ジョンとケイトのラブコメのようなシーンがあるんですけど、フフッとなりながらいつも見ています(笑い)。酒井さんが結構バーン!と思いをぶつけてくれるので、私も本心で『ちょっとうるさい……』と思えるというか(笑い)。ケイトが気持ちよく言えるようにジョンがしてくれているなって」
鬼頭さんは、「シャドーハウス」のケイトや、「鬼滅の刃」の竈門禰豆子、「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の近江彼方など、さまざまな作品で人気キャラクターを演じており、今最も注目される声優の一人だ。「声優として意識に変化は?」と聞くと、「そんなに変わっているイメージはないです。駆け抜けてきているから、あんまり自覚がないのかも……」と話す。
「この2、3年、コロナ禍で収録の形態も変わってしまったので、もっと掛け合いをやりたいという気持ちの変化はありますけど、変わらず大事にしているのは『考えすぎない』こと。考える方がいいという方もいらっしゃると思うんですけど、私は考えすぎると、どんどん沼にハマって、よく分からない方向に行ってしまうので。もちろん作品の全体の流れは把握できるようにしておくんですけど、『こういうふうに言おう』『ああいうふうにしよう』というのは考えていかずに、その場で周りの人のお芝居を聞いて、いいものを出せたらなと思っています」
「シャドーハウス」では、繊細な演技でケイトの心の機微を表現する鬼頭さん。第2期は「ケイトがめちゃめちゃ頑張って推理するところに注目していただきたいです。ケイトが人として成長していくので」と見どころを語る。成長したケイトの活躍に注目したい。
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