富野由悠季監督:「G-レコ」のMSにトイレがある理由 戦闘中によくしゃべるのは「アニメだから」

「Gのレコンギスタ」の第4部「激闘に叫ぶ愛」の舞台あいさつに登場した富野由悠季監督
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「Gのレコンギスタ」の第4部「激闘に叫ぶ愛」の舞台あいさつに登場した富野由悠季監督

 テレビアニメ「ガンダム Gのレコンギスタ(G-レコ)」の劇場版「Gのレコンギスタ」(富野由悠季総監督)の第4部「激闘に叫ぶ愛」の舞台あいさつが7月23日、新宿ピカデリー(東京都新宿区)で開催され、ガンダムの生みの親の富野監督が登場した。「G-レコ」のモビルスーツ(MS)のパイロットシートにはバキュームトイレが付いていることも話題になっている。富野監督が、MSのコックピットについて説明した。

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 富野監督は「人間が使う道具。道具を操縦する人がいる。椅子に半日座っていられますか? でも、半日座らないといけない。コックピットの広さを考えるようになりました。両手を広げられる広さにした。自動的にMSの大きさが決まってきます。50年前からやってきたことです。6時間座ったら、僕は頻尿なので1時間半に1回はトイレに行きたくなる。道具として使うことを考えた」と明かした。

 富野監督の作品は、戦闘中にキャラクターがよくしゃべることも知られている。「戦闘中にせりふを言っています。そんな暇はない。アニメだからいいんだよね。一生懸命、せりふを入れて尺を伸ばしている。そういうところを見抜いて、第5部も見てください。意識したわけではないけど、第4部よりも第5部は(戦闘中の)せりふが長い」と語った。

 「G-レコ」は、2014年にテレビアニメの放送がスタートしてから約8年がたち、8月5日に公開される劇場版第5部「死線を越えて」で完結を迎えることになった。最後に、富野監督は「長い間、ご支援いただきありがとうございました。末永く記憶にとどめていただければうれしいです」とファンに感謝し、客席に向けて深々と頭を下げた。

 舞台あいさつには、ベルリ・ゼナム役の石井マークさん、アイーダ・スルガン役の嶋村侑さん、マスク役の佐藤拓也さん、クリム・ニック役の逢坂良太さんも登壇した。

 「G-レコ」は、「機動戦士ガンダム」誕生35周年記念作品の一つとしてテレビアニメ版が2014年10月~15年3月に放送。宇宙から地球へのエネルギー源をもたらすキャピタル・タワーを守るキャピタル・ガード候補生のベルリ・ゼナムの冒険を描く。劇場版は、テレビアニメ全26話に新たなカットを追加。全5部作として上映される。

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