宮崎あみさ：「ドンブラザーズ」は「最終回まで分からなかった笑」　ソノ二＆翼の逃避行「スピンオフやりたい！」

　「意味不明」「クレイジー」「異色の戦隊」などと言われながらも多くのファンを獲得し、2月26日に最終回を迎えたスーパー戦隊シリーズ「暴太郎（あばたろう）戦隊ドンブラザーズ」（テレビ朝日系）。最終回の放送後、視聴者から「謎は謎のままだった」といった声が上がったが、悪のヒロイン・ソノニを演じた宮崎あみささんも「最終回まで分からなかったです」と笑う。ソノニといえば、終盤の“ブラック”イヌブラザー／犬塚翼（柊太朗さん）への一途な恋慕も話題になった。宮崎さんに「ドンブラザーズ」を振り返ってもらった。

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　◇最終回「ソノニにとってはハッピーエンド」　脳人3人は入れ替わる予定だった

　宮崎さんが演じたソノニは、人間界と異なる高次な世界の住人・脳人（ノート）の一人。ドンブラザーズとは初め敵対関係にあったが、戦いを重ねて行くごとに友情を育んでいき、最後にはまさかのドンブラザーズに加入した。また、最初は人間の恋愛感情が分からず「愛を知りたい」というのが行動原理だったが、徐々にドンブラザーズの犬塚翼に惹（ひ）かれていった。

　最初はクールで妖艶なソノニが、終盤は周囲に隠す気がないほど翼にメロメロになったが、宮崎さんは「あんなになるとは思いもよらなかったです（笑い）。最初聞いていたのは『翼と絡むらしいよ』ぐらいでした」と振り返る。

　「翼に興味を持ってから、ソノニは人間らしくなったなって思いました」と語るが、ソノニの心境の変化に合わせて演技も変えた。

　「私の声は普段高い方なのですが、最初は、ソノニの人間離れした雰囲気や、妖艶な感じを出すために低くしていました。でも好きな人と話すときって声のトーンが上がっていくじゃないですか？　なので、翼への好意が芽生え始めた頃からは、割と自然体な高い声で演じていました」

　最終回では、再び逃亡生活に戻った翼と共に、ソノニも“逃亡者”になった姿が描かれたが「ソノニにとってはハッピーエンドになりました」と話す。また、逃亡生活から数カ月後の設定で描かれたオニシスター／鬼頭はるか（志田こはくさん）のマンガの授賞式のシーンを振り返り、翼とソノニの関係に進展があったと自身思っている。

　「一緒に逃亡生活を始めた頃は多分まだ付き合っているとかではないとは思うのですが、数カ月後のはるかの授賞式のときには、何かしら進展があったのかなと思います。ソノニが翼を見たら、翼も見つめ返してくれたので（笑い）」

　ただ「ドンブラザーズ」という作品については「最終回まで分からなかったです」と笑う。

　「最初の方は本当にストーリーが分からないまま演じていました（笑い）。でも、途中からドンブラザーズに感化されて脳人の意識が変わっていったのが目に見えて分かりましたし、最終的には皆で結束できてよかったなと思います」

　実は脳人のソノイ（富永勇也さん）、ソノニ、ソノザ（タカハシシンノスケさん）は途中で入れ替わるという案もあったという。「脳人はどんどんメンバーが入れ変わる予定だったそうですが、『この子たちは残したい』って思っていただけてうれしかったです」と顔をほころばせた。

　◇「柊太朗君には仕事のことめっちゃ聞いています」

　初めての一年間の長丁場の撮影を経て、女優として確実にステップアップした。「最後に監督からは『私と柊太朗が一番変わった』って伝えられました。最初のスタートラインがソノ二という役をなかなかつかめず、低かったとは思うのですが」と謙遜しつつ、監督の言葉に喜ぶ。

　「ドンブラザーズ」では大きな経験を得ただけでなく「女優業の楽しさ」も知った。

　「もともとはモデル志望で、ドンブラザーズが初めてのテレビドラマでした。初めはお芝居に不安しかなかったのですが、ドンブラザーズの途中で『演技をもっとやりたいな、この仕事を続けていきたいな』って思いました。自分の演技で視聴者の方のいろいろな反応を見るのが好きでしたし、何より演じることが楽しくなりました！」

　「今後は主演をできるくらいの女優さんになりたい！」と力を込める宮崎さん。ドンブラザーズメンバーの活躍にも刺激を受けている。「皆の活躍には、私も頑張らないと！って思います。柊太朗君には仕事のことめっちゃ聞いています。でも『見てからのお楽しみ』って全然教えてくれないですけど」と笑う。

　「ドンブラザーズ」のスピンオフも「めっちゃやりたいです！」と意欲十分。「脳人3人のスピンオフとか、皆さんも気になると思う翼とソノニの逃避行の“その後”とか。できたらうれしいです。応援お願いします！」と声を弾ませた。