AKB48小栗有以：「“変身”してみたい」　高岩成二＆坂本浩一監督が特撮にスカウト？　「グッドモーニング、眠れる獅子2」で新ヒロインに

　平成に放送された特撮ドラマ「仮面ライダー」シリーズで数々の仮面ライダーのスーツアクターを務め、“ミスター平成仮面ライダー”とも呼ばれる高岩成二さんの主演ドラマの第2弾となる「グッドモーニング、眠れる獅子2」が、4月12日から映像配信サービス「Lemino」「ひかりTV」で配信される。見た目はさえないが、実は誰よりも強くてヤバいおっさんヒーロー・九條和真を演じる高岩さん、キッチンカーの店主でヒロインの朱音を演じるアイドルグループ「AKB48」の小栗有以さん、坂本浩一監督に話を聞いた。

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　ドラマは、昨年に映像配信サービス「ひかりTV」で配信された「グッドモーニング、眠れる獅子」の続編。前作では売れないアイドルの芸能マネジャーだった九條は、今作ではキッチンカー「オアシス」の見習いシェフに転身。また敵組織の秘密結社「アルテミス」のメンバー役として、天才麻酔科医・鷹野マサキで賀集利樹さん、美食家セレブ・蜂矢スグルで半田健人さん、敏腕弁護士・熊見ヒロトで出合正幸さん、無敵の傭兵（ようへい）・黒虎でケイン・コスギさんら、特撮作品の出演経験を持つ俳優陣が出演する。

　－－待望の続編ですが、率直な感想をお願いします。

　高岩さん　1作目の大ヒットを受けての2作目だと思うのでうれしいですね。前回を上回っているのではないかというアクションエンターテインメントになっているので、手応えはあります。

　－－小栗さんは新たなヒロインとしての出演になります。オファーがあった際はいかがでしたか。

　小栗さん　前作を拝見させていただき、アクションはもちろん物語も面白くて。小さい頃、プリキュアや仮面ライダーは見ていて、それ以来久しぶりに見たアクションものでしたが、すごく引き込まれました。その作品の第2弾に出演できてうれしい。東映さんの作品も初めてでしたし、仮面ライダーシリーズを手がけた皆さんがやられている作品にも興味があったので、声をかけていただき「ぜひ！」と即決しました。

　－－小栗さんの起用理由を教えてください。

　坂本監督　仕事柄キャスティングをすることも多いので、男女関わらず、ご一緒したい方を普段から雑誌やテレビ番組などでリサーチしています。その中の筆頭候補に小栗さんの名前がありました。偶然にもこの作品で名前が挙がり、自分も「ぜひお願いします！」とオファーをかけたらOKしていただきました。自分にとっては念願でしたね！
　◇こだわりの料理シーン

　－－今作は料理とアクションという異色の組み合わせでした。

　坂本監督　高岩さん演じる九條に何をやらせるのが面白いかという発想から始めました。世代的にジャッキー・チェンが大好きで、過去にどんな役を演じていたかなども参考にしつつ、高岩さんにやってほしいことや、傭兵からかけ離れた存在ということを考えて、シェフや料理の設定を思いつきました。調理をしながら戦う、みたいなのもまた面白いのではないかなと。

　－－前作の設定も興味深いものでしたが、今回の料理からアクションの振り幅もかなりダイナミックな印象がありました。

　坂本監督　ちょっと離れた要素を足すのが面白いし、キッチンでアクションするのも楽しいじゃないですか。娯楽性のあるアクション作品というところで、面白い要素をどんどんプラスしていったのが今作の見どころですね。

　高岩さん　キッチンカーの物語からどうやってバトルにつながるのかなと思っていました。

　小栗さん　そう考えると今回はコメディー要素も多く、いろんな要素があって面白いですね。

　－－アクションと並んで本作で重要な要素となる料理について、撮影でこだわったポイントは何でしょうか。

　坂本監督　撮影ではどのような料理をするかを事前に決めて、プロの料理人の方についていただいて練習してもらいました。2人とも仕草に説得力があり、手元だけだと吹き替えだと思われるので、手元からティルトアップしたり、顔からティルトダウンして本人だと分かるように撮りました。

　小栗さん　切り方にプロかどうかが出ると思い、いかに慣れている感を出すか意識しました。青じそをいかに早くきれいに切れるか取り組みました。高岩さんもやられていましたよね？

　高岩さん 僕はやっているふりは得意なんですけどね（笑い）。

　－－料理の練習をしたことは普段にも役立つようになりましたか。

　小栗さん　切り方は覚えました。料理はあまり得意じゃないけど教わったので、特技にフランベを入れたいなと思います（笑い）。

　◇高岩成二VS特撮レジェンドの対決は

　－－今回も特撮出身の俳優さんが多数登場しますが、起用理由は？

　坂本監督　対戦相手として芝居だけじゃなくアクションもできる条件が加わるので、今回は仮面ライダーだけでなく、特撮レジェンドたちに枠を広げ、作品をスケールアップさせています。「アギト」の賀集君と「555」の半田君、それと「（轟轟戦隊）ボウケンジャー」や「（獣電戦隊）キョウリュウジャー」の出合君と豪華メンバーです。前作の佐野岳君の身体能力が凄まじく、それに匹敵する強敵を誰にするか？と考えた時にケインが思い浮かびました。ケインと高岩さんは「（忍者戦隊）カクレンジャー」でつながりもありますし。

　－－高岩さんは共演、対戦されていかがでしたか。

　高岩さん　賀集とは当時、二人三脚でやっていたので、相対してガチンコするのは思いもよらなかった。半田はワンパンで倒せますね（笑い）。出合君は圧がすごい。彼もきっとアクションが好きなのでしょうね。前作の井上（正大さん）たちとはまた違い、特にケインはアクション俳優なので気合は入りました。それぞれとの共演は楽しかったですね。

　－－小栗さんは高岩さんたちのアクションを見てどう感じましたか。

　小栗さん　とにかくすごくて。高岩さんはドシンとしたアクションで一つ一つ重みがあるアクションと感じ、ケインさんは華麗なすらっとしたアクション。それぞれの迫力あるアクションを、こんな間近で見られることはないので圧倒されました。

　坂本監督　2人のアクションの違い、大正解です。

　－－ということは、小栗さんにアクションの素養はありそうでしょうか。

　坂本監督　自分の経験上、ダンスをやられている方はアクションを覚えるのが早いと思います。それと、アイドルの子たちは表情を作るのがうまいので、アクションの間の表情も決まりますし、期待していいと思います！

　高岩さん　あると思います。リズム感がある人はアクションもできると思う。でも俺は踊れないから逆はダメなのかな（笑い）。

　－－お二人の言葉を聞き、またこれまでもアクションに挑戦したことがある小栗さんなので、今後特撮作品に出演というのは……？

　坂本監督　ぜひ出てほしいですね！

　高岩さん　「変身」って言ってみたくない？

　小栗さん　それはすごい！　私もスーツ着るんですか？

　高岩さん　ちゃんと担当がいるから（笑い）。やりたいの？

　小栗さん　いや無理です。でも「変身」はしてみたいです！

　◇「随所に仮面ライダーのクセを」

　－－最後に、楽しみにしている方にメッセージをお願いします。

　坂本監督　特撮ファンの方、アイドルファンの方、アクション映画ファンの方、すべての人に見ていただけるように頑張って作りました。ぜひ見てください！

　小栗さん　一流シェフを目指す少女の役で、真面目でプライドが強い女の子で、九條と出会い、料理人としても人としても成長していく姿に注目していただけたら。私自身も今までにない役柄に挑戦しているので、新しい私にも注目してほしいです。

　高岩さん　前作に続いてアクションが盛りだくさんです。個人的には随所に仮面ライダーのポーズというかクセを入れているので見つけていただければ。本編と合わせて楽しんでみてください。（取材・文・撮影：遠藤政樹）