花江夏樹:「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編 炭治郎の成長を表現 半天狗との激闘の裏側

「テレビアニメ『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編」に出演する花江夏樹さん
1 / 3
「テレビアニメ『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編」に出演する花江夏樹さん

 吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんのマンガが原作のアニメ「鬼滅の刃」の新作テレビアニメ「テレビアニメ『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編」。フジテレビ系ほかで4月に放送をスタートし、主人公・竈門炭治郎役の花江夏樹さん、不死川玄弥役の岡本信彦さんら声優陣の熱演が話題になっている。炭治郎役の花江さんに半天狗(はんてんぐ)との激闘の裏側を聞いた。

ウナギノボリ

 ◇成長した炭治郎に「ワクワク」

 「鬼滅の刃」は、家族を鬼に殺された竈門炭治郎が、鬼に変異した妹・禰豆子を人間に戻すために旅立つ……というストーリー。原作は、2016~20年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された。コミックスの累計発行部数は1億5000万部以上。新作アニメ「刀鍛冶の里編」は、前作「遊郭編」から続くストーリーで、鋼鐵塚蛍(はがねづか・ほたる)ら刀鍛冶が集まる刀鍛冶の里での鬼との戦いが描かれる。

 刀鍛冶の里には、上弦の肆・半天狗、上弦の伍・玉壺(ぎょっこ)という2体の上弦の鬼が襲来。炭治郎、禰豆子、玄弥は、半天狗の分裂体である空喜(うろぎ)、積怒(せきど)、哀絶(あいぜつ)、可楽(からく)という4人の鬼と激闘を繰り広げている。花江さんは「刀鍛冶の里編」では、炭治郎の成長を表現したいと思い、収録に臨んだという。

 「炭治郎も修業してかなり強くなっていて、上弦の鬼との戦いも経験している。今回、玄弥は初めて上弦と戦うので、経験値的に言うと、炭治郎の方が若干上なのかな?というところがあって、これまでは柱に頼りきって、いっぱいいっぱいの状態で戦っていたのですが、今回はちょっと強くなったところが見せられるようなお芝居のプランを要所要所で入れられるかなと思って演じました。原作を読んでいた時も『刀鍛冶の里編』では、炭治郎が男らしい表情を見せていたので、『ここをどうやって演じようかな』というワクワクを感じて、自分の中でシミュレーションしていたんです」

 花江さんは、炭治郎の説得力のある“成長”を表現しようとした。

 「今回の小鉄くんとのスパルタ修業を経ての成長でもありますし、これまでも修業のシーンを大事にしてきているので、説得力がある成長になっているんじゃないかなと思います」

 ◇同世代の鬼声優の気迫 “玄弥”岡本信彦の迫真の演技

 アニメでは、半天狗の本体は古川登志夫さんが演じ、分裂体である4体の鬼を別の声優陣が演じた。花江さんは、4体の鬼との戦いでは、これまでとは違った心境で収録に臨んだという。

 「4体の鬼を演じるのは、僕と同世代の声優さんたちだったので、一緒にやっていてすごい気迫を感じましたし、『負けないようにしなきゃ』とより感じました。これまでは、僕より上の年代の方が鬼を演じることが多かったので、敵ではありますが、胸を借りるような感じで演じていた部分があったんです。今回は『自分が引っ張っていくぞ』ぐらいの気持ちで、演技のぶつけ合いみたいなのがあったかなと思いましたね」

 炭治郎と共に戦う玄弥を演じる岡本さんの影響も大きかったという。

 「玄弥は上弦と初めて戦うので、本当にいっぱいいっぱいで必死に戦っているし、声を荒らげるシーンも多い。かたや炭治郎は成長しているので、玄弥のテンションを一つの基準にして、炭治郎は玄弥よりもうちょっと抑えたようなテンションなのかな?と。岡本さんの演技を感じながら、炭治郎の成長を表現できたらと思いました」

 「鬼滅の刃」では、これまでも幾たびの死闘が描かれてきた。そんな中で「刀鍛冶の里編」では、花江さんが炭治郎の成長を繊細な演技で表現している。今後の戦いからも目が離せない。

 ※禰豆子の「禰」は「ネ+爾」が正しい表記となる。

写真を見る全 3 枚

アニメ 最新記事