初音ミク:日本人形とフィギュアの融合 妥協なしの逸品 見えないところにもこだわりが

初音ミクの日本人形フィギュア「吉徳×F:NEX 初音ミク -日本人形- 1/4スケールフィギュア」
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初音ミクの日本人形フィギュア「吉徳×F:NEX 初音ミク -日本人形- 1/4スケールフィギュア」

 日本人形の老舗「吉徳」とフリューのホビーブランド「F:NEX(フェネクス)」がコラボした“日本人形フィギュア”の新作として「吉徳×F:NEX 初音ミク -日本人形- 1/4スケールフィギュア」が発売される。“日本人形フィギュア”は、吉徳の日本最高クラスの日本人形の着物の仕立て、着付け技術、フリューのフィギュアの造形技術を融合した人気シリーズ。新作の初音ミクは、19万8000円と高価ではあるが、細部までこだわり抜いた“妥協なしの逸品”となっている。フリューの企画担当者に、同フィギュアのこだわりについて聞いた。

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 ◇着物は“本物” 一から生地を作る

 “東京最古の人形店”の吉徳は1711年に創業した老舗。フリューと吉徳はこれまでも「Re:ゼロから始める異世界生活」「オーバーロード」「カードキャプターさくら」「デート・ア・ライブ」「ソードアート・オンライン」などのキャラクターの日本人形フィギュアを展開してきた。

 初音ミクの日本人形フィギュアは「初音」から着想を得た。「初音」は、季節の最初の鳴き声、特にうぐいすの鳴き声を指す。日本人形フィギュアで、日本的な奥ゆかしさを表現しようとした。

 日本人形フィギュアの基となったのは、人気イラストレーターの藤ちょこさんが描き下ろしたイラストだ。藤ちょこさんは、着物に造詣が深いといい、着物として破綻のないデザインに仕上げた。日本人形フィギュアは、このイラストの再現を目指した。

 これまでの日本人形フィギュアとの大きな違いは、着物の生地を一から作ったところだ。生地は、京都の老舗織物商の西村庄治商店が京都の友禅工場で染め上げた“本物”で、きらびやかな金、花の模様、帯などが美しい。初音ミクの指には、うぐいすが留まり、うぐいすの造形も細かく、リアルだ。

 「棒立ちではなく、動きのあるポージングにすることで、振り袖などの模様を見せ、着物の美しさを際立たせようとしました。実際の着物は、ここまで金色を使うことは珍しいのですが、日本人形フィギュアならではのきらびやかさを表現しています。左右で二着の着物を重ねているところもこだわりです。初音ミクは髪の色が印象的です。左右で着物の色や柄を変えることで、色が干渉せず、着物に視線がいくようにしました」

 後ろから見ると、大きなリボンなどが可愛らしく、美しいうなじにも目がいく。「美しいうなじを見せるために、首が着物から少し見えるようにしています。うなじが見えることで、いやらしくならないように、背部の大きなリボンで視線を下げるようにもしています」と細かなこだわりもあり、360度どこから見ても楽しめる。

 ◇顔が命 最高級×最高級

 初音ミクの日本人形フィギュアのキャッチコピーは「フィギュアも日本人形も『顔が命』」。顔の造形にもこだわった。藤ちょこさんが描き下ろしたイラストは、瞳の表現が繊細だ。キラキラしていて、瞳には桜が映っている。アイシャドウ、口紅、ほんのり朱色を帯びた耳、爪などメークや彩色も繊細に表現した。

 「藤ちょこさんのイラストは、着物に合わせたメークなど色づかいが繊細です。サイズが大きくなればなるほど、顔のデザインはバランスを取るのが難しく、精度を求められますが、バランスを取りながら、イラストを再現しようとしました。一方、サイズが大きいので、瞳に映る桜などの繊細な表現が可能でした」

 髪の表現も繊細だ。前髪と毛先にクリアパーツを使用しており、「全てをクリアパーツにすると、髪が目立ちすぎてしまいます。リアルな髪の表現を目指しました」とバランスを考えた。

 着物の下のボディーはどうなっているのだろうか? 着物は着脱できないが、ボディーがあり、彩色しているというから驚きだ。見えないところにもこだわり抜いたのは「吉徳さんは最高級の着物を作ってくださいます。私たちも最高級のフィギュアを作りたい。妥協していません」という思いがあるからだ。

 “最高級×最高級”によって生まれた“妥協なしの逸品”をその目で見てほしい。

 「吉徳×F:NEX 初音ミク -日本人形- 1/4スケールフィギュア」はショッピングサイト「FURYU HOBBY MALL」で7月31日まで予約を受け付けている。10月に発送予定。

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