コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーにクローズアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体作りなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
今年で10周年を迎える「池袋ハロウィンコスプレフェス2023」をはじめ、日米の映画、マンガ、アニメ、ゲームを扱うポップカルチャーの祭典「東京コミコン2023」、世界最大規模の同人誌即売会「コミックマーケット103」など、コスプレも楽しめる大型イベントは、10月以降も全国各地で続々と開催予定。
いずれも大盛り上がりになることが予想されるが、会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬の作品や注目度の高いタイトルを分析できるところも、それらのイベントに参加するうえでの醍醐味（だいごみ）の一つ。
「コスプレの新しい遊び方を提案する」をテーマに、東京タワーフットタウン（東京都港区）内のeスポーツパーク「RED゜TOKYO TOWER（レッド トーキョータワー）」で行われた「COS-EXPO2023」にも大勢のコスプレーヤーが集結。各所で写真撮影や体験型のゲームを楽しむ姿が見られた。その中の一人で「VALORANT（ヴァロラント）」のヴァイパーに扮（ふん）する茶々丸さんは、こだわりポイントについて以下のように話す。
「注目していただきたいのはウイッグの質感です。ヴァイパーが実際にいたら、髪の質感はきっとこんな感じだろうな……と思って。探しに探して、しっくりくるものを海外から取り寄せました。人毛が使われているので手触りもすごくリアルで、分け目もごく自然に作ることができました。それともう一点、今回はキャラの雰囲気に合わせて、かなりきつめのメークにも挑戦してみました。なので、友達と合流しても、最初は私だと気付いてもらえなくて。いつもとぜんぜん雰囲気が違うね……と言われました」
取材・文：ソムタム田井
