ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
1979年に放送された高畑勲監督の名作アニメ「赤毛のアン」の初のオーケストラコンサート「『赤毛のアン』アニメコンサート」が、11月18日に第一生命ホール(東京都中央区)で開催される。オーケストラコンサートは、井田勝大さんが指揮し、シアター オーケストラ トウキョウが演奏する。アニメでアンを演じた山田栄子さんも登場し、最終回のラストシーンを再現する。「太陽の使者 鉄人28号」「忍者ハットリくん」「小公女セーラ」など数々の名演で知られる山田さんにとって「赤毛のアン」は初めての主役だった。山田さんに「赤毛のアン」への思いを聞いた。
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「赤毛のアン」は、36カ国で翻訳され、全世界累計発行部数約5000万部のモンゴメリの不朽の名作が原作。感受性が豊かで、悲しいことも得意の想像力で喜びに変えてしまう主人公・アンが、家族や友人と共に失敗を繰り返しながらも成長していく姿が描かれた。「世界名作劇場」シリーズの第5作として1979年に放送された。近藤喜文さんがキャラクターデザイン、作画監督を担当し、宮崎駿さんが場面設定、画面構成として参加。 毛利蔵人さんが音楽、三善晃さんが主題歌を担当するなど豪華スタッフが集結した。
山田さんは「赤毛のアン」への思いを「私の生きていく道の分岐点であり、人生そのもの。『赤毛のアン』に出会えたから、今の私がいる。そう言っても過言ではないと思います」と語る。
山田さんは劇団で演劇の経験はあったが、新人だった。声優のオーディションも初めてだった。
「初めてのオーディションのため、受かると思っていなかったので、交通費2000円をいただきに行く、という気楽な気持ちで受けました。劇団ではたくさんのせりふをいただいていなかったので、とにかく長いアンのせりふをたくさん演じることができて、楽しくて楽しくてしかたがない、そんな思いでほぼ1時間のオーディションをさせていただきました」
アニメ初主演ということもあり、苦労することもあった。
「リンド婦人に怒りを爆発させるシーンで、何度も本番を録(と)り直しました。そして最終的に、オーディションの時の私のせりふを聞かされて、『あなたはオーディションで、こんな演技をしていたんだよ、このせりふに合わせて絵を入れたのに、今、まるで違う芝居をしている、オーディションの時のこの芝居をしてほしい!』と浦上(靖夫)ディレクターからレクチャーされ、自分の声、芝居に近付けるという難しさに四苦八苦したことが思い出されます。」
全50話のテレビシリーズの第1~6話を、高畑監督が自ら監修、再編集した劇場版「赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道」が2010年に公開された。山田さんは、劇場版の試写会での高畑監督の言葉が強く印象に残っているという。
「『思ったより変な声ではなかったですね。』と、30年後の再編集、『赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道』の試写会でお会いした時に開口一番で真面目なお顔でおっしゃった言葉です。イヤミでもからかいでもなく、すんなりと本心でおっしゃった言葉が、とても高畑監督らしいなあ……と、かえってうれしく、感動しました!」
オーケストラコンサートでは再びアンを演じることになった。
「参りました! 約半世紀前に演じたのですよー。今は、舞台ですがマリラを10年ほど演じていました。すっかり声も気持ちもマリラになっていました。それが、今、アン!!! アンの高い声! 気持ちはいつでもアンに戻れますが、アンの高い声がさすがにキツいので、ボイストレーニングを始めました。トレーニングの結果がどうなるか……。頑張ります!」
オーケストラコンサートでは、アニメ全50話を再編集した特別映像が上映され、歌手の大和田りつこさんも登場し、主題歌「きこえるかしら」や挿入歌を披露する。
「大きなスクリーンに映し出される『喜びの白い道』やアボンリーの四季折々の美しい映像などを、素晴らしいオーケストラが奏でる響きの中で見ることができる喜び! 会場中の『赤毛のアン』を愛する方々とその感動を共有できることが、楽しみでなりません。ワクワク、ドキドキが止まりません。このワクワクの機会を与えられたことに、感謝です。ありがとうございます!」
「赤毛のアン」は愛され続けており、その魅力は今も色あせることはない。
「世界中で愛されている原作を、連続テレビアニメでは考えられないほどのぜいたくな美しい画像と、素晴らしい音楽、原作に忠実な中にもユーモアあふれる作品に仕上げた高畑監督のすごさと、それを支えたスタッフの力だと思います。一話一話が、私たち声の担当も含め、『赤毛のアン』に関わっている全ての人たちの作品への思い、妥協を許さなかった作品への愛があふれているからこそ、見る人の心を魅了し続けるのではないのでしょうか」
「『赤毛のアン』アニメコンサート」もまた愛にあふれたコンサートになり、「赤毛のアン」の感動がよみがえるはずだ。
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