宮崎吾朗監督:脱ジブリの武者修行も「帰れるのか心配」

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 スタジオジブリの劇場版アニメ「ゲド戦記」「コクリコ坂から」の宮崎吾朗監督が初めて手がけたテレビアニメ「山賊の娘ローニャ」(NHK・BSプレミアム)の試写会が2日、NHK放送センター(東京都渋谷区)で開かれた。同作は、宮崎監督が初めてスタジオジブリを離れて制作した作品で「本当にジブリに帰れるのか心配。皆さんと同じような現状認識しかないので、ジブリがどうなっているのか分からない。武者修行に行ったままになるのかも……」と話した。

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 宮崎監督は、フル3DCGで制作された同作について「3DCG、結構いけるじゃん! もっとよくなると思う」と自信を見せた一方、全26話のうち、現在、完成しているのは3話のみという厳しい進行状況を明かし、「心配なのは、本当に完成するのか?というところ」ともらした。

 試写会には、ドワンゴの川上量生プロデューサーやローニャ役の白石晴香さん、ビルク役の宇山玲加さんらも登場。宮崎監督は、同作を制作することになった経緯を「『コクリコ坂から』が終わった後、ジブリで腐っていたところ、川上さんに声をかけてもらった。(ジブリの)鈴木(敏夫)プロデューサーに『ジブリにいる限り、宮崎駿の影響から逃れられない。外でやってこい。武者修行だから』『どうせやるならCGで』と言われた」と語った。

 アニメは、「長くつ下のピッピ」シリーズなどで知られるスウェーデンのアストリッド・リンドグレーンの同名の児童文学が原作。森の巨大な古城に暮らす山賊・マッティスの一人娘・ローニャが、不可思議な生物が生息する森で生きるすべを学んでいく……というストーリー。少女ローニャの成長と家族の物語が描かれる。3DCG制作会社のポリゴン・ピクチュアズが制作し、スタジオジブリも制作に協力する。初回はNHK・BSプレミアムで10月11日から毎週土曜午後7時に放送。

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