ドラゴンボールDAIMA
第8話 タマガミ
12月2日(月)放送分
米アニメ配信サービス大手のクランチロールが主催する「クランチロール・アニメアワード」のファン投票が1月17日にスタートした。昨年初めて日本で授賞式が開かれ、今年も3月に日本での開催が発表された。しかし、そもそもクランチロールが海外を対象としたサービスということもあり、日本ではまだ知名度が低いのも事実だ。アニメコラムニストの小新井涼さんが、「クランチロール・アニメアワード」やクランチロールについて解説する。
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毎年、世界中のアニメファンが参加するイベント「クランチロール・アニメアワード」をご存知でしょうか。昨年、初めて日本で授賞式が開催されたこともあり、近年徐々に日本のアニメファンの間でも認識が広がってきていますが、中にはそもそもクランチロールが一体なんなのか、何に対するアワードなのか、まだよく分からないという人も少なくないかもしれません。
そこで今回は、1月17日にスタートした日本からも参加可能なファン投票を前に、例年本イベントへ審査員のひとりとして参加させていただいている筆者が、その概要やこれまでの参加を通して感じた見どころを紹介させていただきます。
イベント名にもある“クランチロール”は、主に日本国外で、日本のアニメやマンガの提供、アニメ関連のイベント事業や映画配給、グッズの販売などを幅広く行っている企業です。日本国外で正規にアニメを視聴するためのメジャーなサービスとしてもよく知られ、いまや世界の200を超える国と地域で有料会員数は1000万人以上、無料会員数も1億2000万人を超える、世界最大規模のアニメ配信プラットフォームでもあります。
そんなクランチロールが、その年の傑出した作品やクリエーターたちを称えるべく2017年から開催してきたのが、このクランチロール・アニメアワードです。このアワードでは、日本で主に制作されたアニメを対象に、その年の代表ともいえる「アニメ・オブ・ザ・イヤー」をはじめ、各カテゴリーに該当する作品や クリエーターたちを審査委員会とファンによる投票で決定し、その結果が3月に開催される授賞式で発表されます。
アニメに特化したアワードだけあり、作品を対象とした「最優秀アクション作品賞」や「最優秀日常系作品賞」、クリエーターやキャストを対象とした「最優秀監督賞」や各言語の「最優秀声優賞」など、カテゴリーの内容が幅広く設けられているのも特徴です。中には作中のキャラクターを対象とした「最優秀主演キャラクター賞」や、アニメのオープニングを対象とした「最優秀オープニング賞」などもあり、投票前からどんなキャラや作品が選ばれるのか、予想が盛り上がる項目も目白押しとなっています。
加えて本アワードならではの大きな特徴といえるのが、1月17日から行われる各カテゴリーの最優秀賞を選ぶ投票に、世界中のアニメファンも参加できるという点です。ファン投票部門が設置されたアワードは他にもありますが、全カテゴリーの選出にファンが参加できるアワードはなかなかありません。
しかもそのファンというのも、日本だけでなく、世界各国各地域のアニメファンということで、例年その投票結果も、日本国内でのアワードとはまた違った様相をみせることもあります。たとえば、世界中から約1800万票が投じられた前回のアワードでは、昨年日本でも話題となった「SPY×FAMILY」や「鬼滅の刃」の遊郭編などが多くのカテゴリーを制する中、アニメ・オブ・ザ・イヤーに輝いたのは「サイバーパンク:エッジランナーズ」でした。近年更なるアニメの大衆化によって、国内のアワードや大賞ではアニメファン以外にまで知られる作品が並ぶことの多い中、そこでは見過ごされがちな傑作が、こうして熱心な世界のアニメファンによって高く評価されるのも、当アワードならではの出来事です。
他にも、毎回多くのカテゴリーをにぎわせる「進撃の巨人」の揺るぎない世界人気や、「オッドタクシー」や「地縛少年花子くん」といった作品の日本国外での評価の高さを知れるなど、国内ではなかなか知り得ない世界のトレンドを窺える点も、本アワードならではの見どころといえるでしょう。
そんなクランチロール・アニメアワードへは、1月17日からの“投票”の他、投票内容のSNS等での“共有”や、3月に行われる授賞式の“視聴”などを通して、前述の通り日本からも参加が可能となっています。
近年はアワードの特設ページも日本語対応となったため、日本のアニメファンもより気軽に参加ができるようになりました。まずは1月17日からの投票にどんなノミネート候補がラインアップされるのか、聞いたことがある人も知らなかった人も、これを機に日本のアニメファンにもますます身近になってきているこの世界的なイベントを、ぜひチェックしてみてください。
こあらい・りょう=KDエンタテインメント所属、北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院博士課程在籍。毎週約100本以上(再放送、配信含む)の全アニメを視聴し、全番組の感想をブログに掲載する活動を約10年前から継続しつつ、学術的な観点からもアニメについて考察・研究し、大学や専門学校の教壇にも立つ。アニメコラムの連載をする傍ら、番組コメンテーターやアニメ情報の監修で番組制作にも参加している。
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2024年12月04日 02:00時点
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