ドラゴンボールDAIMA
第10話 ウナバラ
12月16日(月)放送分
集英社のマンガアプリ「少年ジャンプ+(プラス)」で連載中の松本直也さんの人気マンガが原作のアニメ「怪獣8号」が、4月13日から毎週土曜午後11時にテレビ東京系ほかで放送され、X(ツイッター)でも全世界でリアルタイム配信される。原作は、2021年に「次にくるマンガ大賞2021」のウェブマンガ部門の大賞に選ばれたことも話題作。怪獣が容赦なく日常を侵す“怪獣大国・日本”を舞台に、謎の幼獣に寄生され、怪獣に変身してしまった主人公・日比野カフカの活躍を描く。日比野カフカ/怪獣8号役の福西勝也さんはテレビアニメ初主演となる。話題作に臨む福西さん、日本防衛隊第3部隊隊長の亜白ミナ役の瀬戸麻沙美さん、防衛隊員を目指す市川レノ役の加藤渉さんに作品への思い、収録について聞いた。
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福西さん 連載が始まった2020年夏に読み始めました。友人の間でも「すごいマンガが始まった!」と話題になっていました。当時、コロナ禍で声優業界も大変で、これから仕事がどうなってしまうんだろう?と不安に思っていたので、新しい面白いマンガに出会うのがつらい時期でもありました。メディアミックスした時、関われないかもしれないな……と考えてしまうんですよね。役者としては新しいものを取り入れなければいけないのですが、新しいものを取り入れるのが怖くて。そんな時、「怪獣8号」は、絶対に面白い、読んじゃった! べらぼうに面白い!!という感じで出会いました(笑い)。一度挫折したカフカと自分が重なり、勇気づけられるなと思いながら読んだのが始まりです。
加藤さん 福西さんと同じく連載が始まった時期に、友人の紹介で読み始めました。僕は、声優仲間とスタジオを借りて、ボイスドラマを収録する遊びを時々やったりしていて、別に誰に聞かせるわけでもなく、自分たちで楽しむために、自分たちが演じたくなるマンガを常に探しているんです。連載が始まった段階で、友人から「すごいマンガが始まった!」と聞いて、一緒にカラオケで収録し、演じたのがレノで「怪獣8号」との出会いでした。
福西さん すごい話だよね!
瀬戸さん 原作に触れたのはオーディションのお話をいただいた時でした、カフカが腐ってしまうか、腐らないかのギリギリのところから物語が始まり、私自身がカフカと年齢が近いところもあって、共感しましたし、読み進めていくうちに、先の展開が気になりました。
福西さん そうなんですよね。カフカは基本的に根が明るく、盛り上げるのが上手な人間ですが、それでもここまでパンチを受けまくると、独り言が暗くなってしまう……。自分も似たようなところがあって、勇気づけられるところがありました。
加藤さん 一緒にボイスドラマを作った友人に「僕、頑張るね!」という気持ちを込めて書きました。
加藤さん 第1話は、ツンデレ感があって、自分で言うのも恥ずかしい話なのですが、僕も性格が素直ではないところがありまして、キャラクターとして記号化するなら、ツンデレなんです。ただ、レノは、いわゆるツンデレキャラではないと僕は思っています。反省できる素直さがあり、若さ、うかつなところもあって、そこがまた自分と重なるところがあって、「怪獣8号」で一番演じやすいキャラクターだと受け取っていました。完全に自分と一致するわけではありませんが、自分のそういう部分を投影させて臨んでいます。
加藤さん やりかけたことになってしまうのですが、自衛隊の体験入隊に行こうと考えたことはありました。でも、スケジュールが難しくて断念してしまいました。作品ごとに、新しいことに挑戦しようとして毎回いろいろ試すんですが、絶対に普段はやらないことをやると、何かの役に立つだろうなって思いまして。僕は運動音痴で、体力もないので、いじめ抜いてやろうとしたのですが、難しかったですね。
福西さん どれくらいの期間が必要なの?
加藤さん 1週間くらいなんです。だから難しいんですよ。
瀬戸さん どの作品もそうなのですが、オーディションを臨むにあたって、いろいろな役者のお芝居を知っているからこそ、自分だったらどうやるか? あの人だったらどうやるのか?と考えてしまうんです。「怪獣8号」は最初、テープオーディションで、その後にスタジオオーディションの機会をいただいたのですが、スタジオで女性声優の方が何人かいらっしゃって、ミナっぽい! どのミナも分かる!となりまして……。いろいろな可能性があると感じました。難しかったのが、カフカに対するミナの想(おも)いをこぼすせりふです。ミナの普段の防衛隊の隊長としてではない表情をチラリと見せた方がいいのかな?と思いつつ、あからさまにしないで、あまり抑揚を付けずに演じてみたところ、「もう少し隊長ではない部分も出してほしい」というお話があり、調整して臨みました。実際の収録で、このシーンがきた時、自分が最初に思っていた通りに演じたら、OKが出たんです。
加藤さん そういうことってありますよね。オーディションで、レノは熱いやつだろう!と熱く演じたら、「もっとクールに」というお話があったのですが、本番で、かましたれ!という気持ちで、熱く演じたらOKが出たことがありました。
瀬戸さん オーディションでは、演者の幅を見てくださっていて、いろいろな可能性を探ってもらえました。現場で生まれるものもありますし、楽しく演じています。物語は、ミナが隊長になってからはじまるので、そこまでの過程が気になっていたのですが、収録している時期に連載で過去が明らかになったんです。隊長になるまでの葛藤、悩みが描かれていて、連載中の作品なので、新しい情報も入ってきますし、柔軟に演じようとしています。隊員たちは同僚と絡んだり、明るい日常会話もありますが、ミナは少ないですし、年上の人と接する際のしゃべり方、オペレータールーム、戦場などの空間を意識しようとして演じています。
瀬戸さん 女の子は、男の子よりも精神年齢が高く、お姉さんっぽく、気が強いイメージで最初は演じたのですが、「無邪気、可愛い感じで」「今の隊長としてのミナとギャップを見せたい」というお話がありまして、なるほど!と思って練り直したことがありました。
福西さん 推敲を繰り返し、3日くらい考えました(笑い)。アニメーションで主人公を演じるのが初めてで、声優という仕事が、たくさんの方の共同作業、協力、気遣いの元に成り立っていると改めて感じています。「画竜点睛」という四字熟語がすごく好きなのですが、声優の仕事は、まさにそうだと思うんですよね。やれることは、膨大な作業の中の点なのですが、その点こそがみんな重要であると支えていただけます。こんなに支えがあって、大事な仕事ができることは、すごく誉れです。主人公という立場だと、その点がよりくっきり見えるところもあります。皆さんの協力があってできることですし、熱い思いで挑み、自分が見事な点になりたいと強く思っています。
福西さん 正直、楽しい、うれしいが上回っていて、プレッシャーはまだ感じていないんです。上映会などで皆さんの前に立つと緊張はあるのかもしれませんが。
福西さん カフカと自分は性格もそうなんですけど、どんくさい細かい動きがそっくりと感じるシーンがいくつかあって、台本を読んだ時に最初に出た時の声を台本に書き記そうとしました。元々、台本に書き込むタイプなのですが、「怪獣8号」はさらに書き込んでいて、ぐちゃぐちゃになっています(笑い)。
加藤さん 台本、すごいですよね。
福西さん そうそう。動きのアドリブの「よいしょ」「うっ」とかポロッと出てきたものを書いているんです。現場でのマリアージュも大切にしたいのですが、自分を見つめ直すことで、よりカフカらしくなれると思い、いつもはしない取り組みをしています。第1話の収録で「息遣いがいい」と言っていただけましたし、第2話以降もやっています。
瀬戸さん 福西さんとはほかの現場でお会いしたことはあったのですが、物語の軸となるキャラクターとしてここまで一緒に収録したのは初めてでした。加藤さんとは前クールに初めてご一緒させていただいたことがあったので、これまでの縁を感じていました。コロナ禍は分散収録も多かったのですが、ようやくみんなで集まれるようになってきた時期でしたし、みんなでの掛け合いが楽しみで、現場では、皆さんの熱量を感じました。福西さんは、いい意味で主人公への気負いがなくて、いろいろな方向性を探っているようにも感じ、すごく刺激を受けています。
福西さん 横から後ろから見守っていただいていることが伝わってきています。瀬戸さんとはこれまでもご一緒させていただくことはありましたが、こうやってがっつり共演するのが初めてだったので、やっと!という気持ちでした。
加藤さん 福西さんは声量、パワフルさがすごいんです。第1話の収録で、スタジオに入った瞬間に「運命じゃん!」と抱きつかれまして(笑い)。以前、コンビの役で共演させていただいた機会があり、その時の福西さんは役どころもあって静かだったんですね。「福西さん!」と呼びかけたら、ビクッとされたことを覚えていて、なので今回はちょっとびっくりしました。
福西さん コンビ役の時から、加藤さんは独特の雰囲気があって、すごい面白い方だな!と思っていましたし、運命を感じていました。
加藤さん 僕の出たラジオを聞いていただいたり、インタビューを読んでいただいたりと、事前にキャラクター感をつかもうとしてくださっていたんですよね。
福西さん 皆さんのことを調べまくって、想像しながら、勝手に期待を増幅していました(笑い)。
福西さん、瀬戸さん、加藤さんら声優陣は熱い思いで「怪獣8号」の収録に臨んでいる。アニメからその熱が伝わってくるはずだ。
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