井上音生:「東宝シンデレラ」出身、椎名林檎に憧れる20歳が歌手デビュー “音生”と名付けた父も「本当に喜んでくれました」

10月9日にシングル「あなたに恋をしている」で歌手デビューする井上音生さん
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10月9日にシングル「あなたに恋をしている」で歌手デビューする井上音生さん

 2016年の第8回「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞した井上音生さんが、10月9日にシングル「あなたに恋をしている」で歌手デビューを果たす。レコード会社のディレクターが、井上さんのラジオをずっと聴いていて、声を気に入ったことが今回の歌手デビューにつながったという。「最初、話を聞いたときはすごくびっくりしました」という井上さんに話を聞いた。

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 ◇デビュー曲「あなたに恋をしている」の歌詞に「すごく共感」

 井上さんは、2004年8月18日生まれ、愛媛県出身の20歳。これまでドラマや舞台に出演し、ラジオパーソナリティーとしても活躍してきたが、歌はまだまだ未知の分野。歌手デビューが決まって「最初はすごく不安でした」と明かす。

 一方で、1年半も前からボイストレーニングを重ねてきたという井上さん。デビュー曲「あなたに恋をしている」については「トレーニングの途中から完成した楽曲を歌うようにもなって、徐々に準備を進めてこられたので、思い入れのある楽曲になっています」と話す。

 1980年代の歌謡曲の雰囲気を漂わし、「恋のはじまり」を歌ったラブソングとなっている「あなたに恋をしている」。

 「イントロが素晴らしくて。鎌倉の海とか爽やかな夏の感じが想像できて、すごくすてきな楽曲だなって思いました。あと歌詞がすごくストレート。私自身、自分の気持ちをストレートにいう方ではないので、ストレートさが少し恥ずかしかったりもするのですが、その中に『メイクを変えたり、服を選んだり忙しいわ』という歌詞は、好きな人ができたらきっと落ち着かなくなったりするので、すごく共感できるなと思いました」

 「あなたに恋をしている」の“主人公”は鎌倉に住んでいる女の子で、ミュージックビデオ(MV)も鎌倉で撮影された。「どんどん主人公の女の子の気持ちに共感できて、想像が膨らんだので、すごく歌いやすかった」という井上さんにレコーディングの思い出を聞くと……。

 「作詞してくださった渡辺なつみさんと仮レコーディングのときにお会いしたのですが、まだMVを撮る前で『この曲の舞台になった場所だよ』と鎌倉の海の写真を見せてくださって。設定も細かく教えてくださったので、本レコーディングに向けて、より気持ちが高まっていきましたし、私も恋バナとか少女マンガ好きなので、渡辺なつみさんと恋って素晴らしいんだって話で盛り上がったのもすてきな思い出です」

 ◇音楽って自由なので、たくさんの方とコラボできたら

 そんな井上さんが以前から憧れてきたアーティストが椎名林檎さんだ。

 「椎名林檎さんは自分で作詞作曲していて、自己プロデュース力もすごい。椎名林檎さんのように自分の世界を確立できるアーティストさんって本当に素晴らしいなと思います」

 今回のデビューシングルに収録された2曲は共に提供曲となっているが、今後、井上さん自身は自作曲の披露はあるのだろうか。

 「もちろん自分でゼロからイチを生み出してみたいという思いはあるのですが、一方でほかの方が私をイメージして、どんな曲を作ってくださるのかもすごく興味があります。ミュージカル『ナビレラ』で共演した狩野英孝さんが、私が歌手デビューする話を聞いて『曲を提供するからいつもでも言って』とおっしゃっていて、ご縁があるなら、ぜひともお願いしたいと思いましたし、音楽って自由なので、たくさんの方とコラボできたらいいなって思っています」

 最後に、まるで最初から音楽に携わることが決まっていたかのような、井上さんの名前「音生」の由来についても語ってもらった。

 「父が大学で音楽に携わるお仕事をしていて、名前に『音』を入れたかったとは聞いています。読みの「ねお」は、ギリシャ語で『新しい』を意味する「ネオ」から取られていて、『音楽で生きてほしい』とまではいかなくても、『音と一緒に生きてほしい』という思いは込められているみたいです」

 「音生」と名付けた父も「私の歌手デビューを本当に喜んでくれていて」と明かす井上さん。

 「私、小さい頃にピアノを習っていたのですが、父は口出しせずに静かに見守っているタイプで、理由を聞いたら『厳しくしちゃうから、逆に教えない』ってことだったので、今回の歌手デビューに対しても、シンプルに『おめでとう』とだけ言ってくれました」

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