ダンダダン
第12話「呪いの家へレッツゴー」
12月19日(木)放送分
角川ビーンズ文庫(KADOKAWA)のライトノベルが原作のテレビアニメ「やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中」が10月9日からTOKYO MXほかで放送されている。主人公・ジルの声優を務めるのが、内田 秀さんだ。内田さんは「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」のミア・テイラー役などで活躍する声優で、アニメの主演を務めるのは初めて。内田さんに初主演となった同作への思いを聞いた。
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「やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中」は、テレビアニメ化もされた「悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました」の著者の永瀬さらささんの新作シリーズライトノベル。16歳の令嬢ジルが、王太子に婚約破棄され、彼と出会った6年前に戻り、破滅ルートを回避しようとする……というストーリー。ジルは、破滅ルートを回避するためにとっさに手をつかんだ、皇帝ハディスに求婚する。ハディス役の戸谷菊之介さんに加え、井澤詩織さん、日野まりさん、橘 龍丸さん、土岐隼一さん、貫井柚佳さんらが出演する。
内田さんは、オーディションを受ける前に、作品に初めて触れ、すっかりハマったという。
「最初、コミカライズを読み始めたのですが、すごく面白くて、原作小説を自分で買って、一気に読みましたし、原作者さんのXも見たりして、作品のことをすごく調べました。私は元々、ラブコメが好きなのですが、男性側がすごくデレるというのは、これまであまり読んだことはなくて、そこが新鮮でした。ハディスは竜帝なので強いのですが、ジルに対してはそこを見せません。メロメロなんです。そこが面白かったです。恋愛要素以外にもアクションがあったり、さまざまな魅力がある作品だと感じました」
内田さんが演じるジルは、婚約者に裏切られ、死ぬ間際に16歳から10歳に時間が逆行する。軍神令嬢と呼ばれるほど強い魔力を持つキャラクターだ。
「すごく強いキャラクターです。ほかの人を引っ張っていますし、しっかりもしています。時間が巻き戻っても芯が強いのですが、恋愛にはウブなところもあって、そこが可愛く、ギャップが好きです」
心は16歳だが、体は10歳というアンバランスなところが魅力でもある。16歳のジル、10歳のジルをどのように演じようとしたのだろうか?
「10歳に戻りますが、考えている時の声は16歳のままです。16歳、10歳のどちらなのかが分かるように演じようとしました。16歳の時は、体も成長しているので、10歳の時とは声帯が違うはずなので、より強さを出すことを意識していました。10歳のジルも芯は強いのですが、強さを保ちつつ10歳の声帯を意識していました。叫ぶ時、強さを残しつつ、幼い感じがまだ残るような表現になるように頑張りました」
収録では、16歳と10歳の演技を即座に切り替える必要があった。
「慣れるまで少し時間が掛かりました。自分の中で16歳になりきれてない、10歳になりきれていないと感じたところは自己申告して、録(と)り直させてもらったこともありました。でも、段々と自分の中でジルのことが深く分かるようになって、切り替えができるようになってきました。皆さんと一緒に収録する中で、キャラクターのことをより深く理解できたことが大きかったと思います」
初主演ということもあり「本当に分からないことだらけでした」というが、共演者に助けられながら、収録していた。
「最初はすごく緊張しました。ハディス役の戸谷君は年が近いですし、気さくな方ばかりで、皆さんと話をしていくうちに、優しい世界だ!と感じて、緊張することなく演技できました。それに、皆さんと一緒に収録することが楽しかったです。コロナ禍で分散収録の時は、先輩方の演技を間近で見る機会がなかったのですが、ご一緒させていただくことで、たくさんのことを学びました。私は人と話すのがすごく好きで、みんなと仲良くなりたいので、収録前に気軽にみんなとしゃべったり、終わった後にみんなで食事に行ったり、仲良くなることができたこともうれしかったです」
初主演で「だからこそ頑張らなきゃ!という気持ちが強く、先輩ばかりの中で、私だけが中途半端な演技をしてはいけませんし、ほかの人に負けたくない!という思いで準備していました」と気合を入れていた。収録を重ねる中で、たくさんのことを学んだ。
「最初の頃、尺に合わせることに集中しすぎて、ほかの方の演技のことをあまり考えていなかったかもしれません。ちゃんとやらなきゃ!という気持ちが強すぎて、周りに合わせる余裕がなかったんです。テストが終わって、音響監督の岩浪(美和)さんに『良かったんだけど、共演者の演技を通してほかのキャラクターとの関係性の理解を深めるといいと思う』とアドバイスされ、自分のことしか考えていなかったと気付きました」
内田さんは、収録前に台本に向き合い、練習をしすぎたことで、演技を固めすぎていたことに気付いた。現場で生まれる演技を大切にするために、練習方法を変え、柔軟に対応しようとした。
「もちろん練習はいっぱいするのですが、噛まないようにする練習だけで、フラットな状態で収録に臨もうとしました。皆さんと演技することで生まれるものがある。それが楽しいんです。皆さんには、自分にないものがあって、現場で触れることができるのは学びになりますし、刺激を受けます。戦っているシーンで、相手の気迫がすごい時は、負けないようにしないといけないですし、掛け合いが楽しいんです。やっぱり、この仕事が好きなんだ!と改めて感じました」
収録を終えて「先輩たちから学び、助けられ、自分の中で成長できたと感じています。自分なりにすごくやりきった感もあります」と成長を実感しているようだ。
最後に「ジルのように時間を逆行できるなら何歳に戻りたい?」と聞いてみると「小学3年生です……」と話し始めた。
「私はオーストラリア出身で、ずっと海外育ちだったのですが、小学3年生の時、初めて母の実家の広島の小学校に体験入学したんです。1カ月くらいの体験入学で、オーストラリアの学校とは全然違いますし、そこから日本に興味を持つようになりました。ただ、当時は子供でしたし、英語がしゃべれるから、別に日本語をちゃんと勉強しなくてもいいや……みたいな考えだったんです。今になって、あの時にもっと日本の文化に触れて、もっと日本語を勉強していたらよかったなと思っています」
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