10年連続「ウッドデザイン賞」受賞~木の可能性を追及。暮らしに活かし、脱炭素に貢献~

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プレスリリース詳細 https://kyodonewsprwire.jp/release/202410158083

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2024年10月15日

住友林業株式会社

 住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎 本社:東京都千代田区)は10月9日、共同開発した部材や研究内容等、他社との共同応募案件も含め全10点で「ウッドデザイン賞2024」を受賞しました。第1回「ウッドデザイン賞2015」から10年連続の受賞です。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410158083-O6-T73Cv7AL

 ウッドデザイン賞(主催:(一社)日本ウッドデザイン協会)は木の良さや価値をデザインの力で再構築することを目的に、優れた建築・空間や製品、活動や仕組み、研究等を募集・評価し、表彰する顕彰制度です。(一社)日本ウッドデザイン協会(会長:隈 研吾、東京都港区、https://www.jwda.or.jp/)は木を使うことによって社会課題の解決を目指す活動を「ウッドデザイン」と定義しています。住友林業グループは昨年に続き今年度も「建築・空間分野」、「技術・建材分野」、「調査・研究分野」の各分野で受賞しました。受賞案件は木を活かして質の高いライフ&ワークスタイルを提案しているものが対象となる「ライフスタイルデザイン部門」、森林・林業や地域・社会の持続性を向上させているものが対象となる「ソーシャルデザイン部門」、心身を健やかにしてウェルビーイングの実現が期待される「ハートフルデザイン部門」の全部門に及びました。

<受賞一覧>

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410158083-O13-W5baaO0S

 住友林業グループは森林経営から木材建材の製造・流通、戸建住宅・中大規模木造建築の請負や不動産開発、木質バイオマス発電まで「木」を軸とした事業をグローバルに展開しています。2030年までの長期ビジョン「Mission TREEING 2030」では住友林業のバリューチェーン「ウッドサイクル」を回すことで、森林のCO2吸収量を増やし、木造建築の普及で炭素を長期にわたり固定し、自社のみならず社会全体の脱炭素に貢献することを目指しています。世界の脱炭素シフトへのパートナーとして当社グループ独自の「ウッドソリューション」を提供し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

【受賞の概要】

<建築・空間分野>

■日本の暮らしを愉しむ家/住友林業株式会社

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410158083-O1-TDTIWn1r

・コロナ禍を経てテレワーク等も普及する中、豊かな家時間を過ごせる住宅として提案(モデル棟:大分展示場)。

・キッチン、ダイニング、リビング、和室を「田の字型」に配置し、和室を中心に続き間の空間を構成。

・勾配天井、深い軒、「田の字型」の間取り、和室、続き間、縁側と日本家屋の要素を取り入れ、懐かしくて新しい「和」を感じる家とした。

・外観は落ち着いた平屋風とし、大屋根の形状を活かした内部の勾配天井には国産ナラ材を使用して1階から2階へのつながりを美しく演出している。

・セカンドリビング、趣味の空間、収納等平屋にプラスの階層を加えた平屋+α(1.5階)の暮らしの提案は共働き世帯を中心に幅広い世帯に人気がある。

・構造材の国産材使用比率は54.6%。床材等や内装材にも国産ニレ、タモ、スギ、ヒノキ、ヤマザクラ等を使用。

・内部の意匠・仕上げに大分県の地場産業の竹細工や国東地方のい草を採用している。

■ヴィラ/ヴィソンホテルマネジメント株式会社

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410158083-O14-aJV7ByeX

・豊かな山海の幸に恵まれた三重県多気町の癒・食・知を体験できる日本最大級の商業複合施設VISON内の宿泊施設。

・VISONのコンセプト「野に学べ、野に遊べ」を基本に、心身と自然環境をつなぐ場を提供する宿泊施設として企画。

・完全なプライベート空間をかなえるヴィラ棟は全6棟。広く高低差のある地形と既存の樹木を利用して、自然に溶け込む平屋建て、切妻と片流れ屋根のシンプルな外観とした。

・建物は日本人になじみの深い木造建築で室内外に地元の三重県産ヒノキ、スギ材を活用。

・客室内は白と黒を基調としたシックで木質感溢れる和モダンテイストとし、寛ぎの中に非日常なひとときとなるハイエンドな空間を目指した。

・プライベートガーデンには多気の大自然を一望できる露天風呂と外居間を設け、ベッドルームとリビングルームからなる客室は広々とした解放感に包まれる。

・伊勢神宮の式年遷宮に倣いメンテナンス時に建物の木材を張り替える等、地場産業の林業と建設業とともに歩む。

<技術・建材分野>

■木被覆角形鋼管柱/住友林業株式会社

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410158083-O17-raQ06U5J

・角形鋼管柱の耐火被覆材を木材のみで実現した新技術。1時間耐火構造の国土交通大臣認定を取得。

・カラマツ材とスギ材の燃え方の違いを活かした二層構成により、カラマツ材の燃え止まり効果を高め、木材のみの被覆で耐火性能を実現。

・被覆材を分割製造することで建方後の施工も可能であり、工事中に発生する汚れや傷を防止しやすくなる。

・鉄骨造の構造設計で汎用性の高い角形鋼管柱を木質化してオフィスや教育施設等の中大規模建築で木質感のある豊かな建築空間を実現し、木材の利用を促進する。

・石こうボード等の無機系の面材被覆を使わず、木材自体が耐火被覆材であり化粧材となる。木材のみの被覆のため炭素固定量が増え、GHG排出量が減ることで環境負荷低減に貢献する。

■木質ハイブリッド集成材有孔梁/住友林業株式会社・日本集成材工業協同組合

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410158083-O18-3lg69P0j

・荷重支持部の鉄骨を木材で耐火被覆した1時間耐火梁部材。

・日本集成材工業協同組合(日集協)が大臣認定を取得している木質ハイブリッド集成材の1時間耐火認定梁に、住友林業が開発した梁貫通技術を加え、木質ハイブリッド集成材有孔梁として1時間耐火構造の国土交通大臣認定を取得。

・設備配管のための貫通孔を設けることができ、従来の木質ハイブリッド集成材梁と比べ天井高を確保できる。設計の自由度が向上し、デザイン上の制約が少なくなるので意匠性が向上する。

・設備配管用のスペースを別途確保する必要がなくなり、建築費全体のコストダウンと汎用性の拡大にもつながる。

■混構造用の梁接合金物/住友林業株式会社・株式会社カナイグループ

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410158083-O19-72s63A75

・木造の小梁を鉄骨造やRC造の大梁や柱と接合する混構造用金物。

・接合金物は梁断面の大きさや構造上の要求性能に応じて6種類の規格を設け、特注が多い混構造の接合部で手間をかけずローコストに設計できる。第三者機関による性能評価取得済み。

・工事現場での取り付けは鉄骨造と共通の高力ボルト接合*1を採用できるため、木造の小梁を導入しやすくなる。

・ドリフトピンは木梁下端に配置し木材を下から支えて割裂破壊の発生を防ぐ。梁幅方向に2列に配置すれば最大314kN(短期基準せん断耐力*2)まで対応可能。

・鉄骨と木材との接合部の耐火性能の検証を繰り返し、接合部の耐火納まりを規格化。

*1高力ボルト接合:通常のボルト接合より高い強度と張力をもつ接合方法。重量鉄骨造の建築物のほとんどが高力ボルトを使用。

*2短期基準せん断耐力:接合部が有する強さの指標。接合部に生じる力に対して金物が有する能力(耐力)が勝っていることを確認する。

■木造人工衛星LignoSat/住友林業株式会社・国立大学法人京都大学

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410158083-O5-Ox28LbSD

・LignoSat は京都大学と住友林業が約4年かけて開発した木造人工衛星。

・1辺が100mm角のキューブサットと呼ばれる超小型の衛星で、NASA/JAXA の数々の厳しい安全審査を無事通過し、世界で初めて宇宙での木材活用が公式に認められた。

・筐体部分の6面パネルに住友林業の北海道紋別社有林から切り出したホオノキ材を使用。木材パネルの厚みは最小4.0㎜~最大5.5㎜。

・宇宙空間ではスペースデブリ(宇宙ごみ)とならないよう、役目を終えた地球低軌道を周回する人工衛星は大気圏に突入させ燃焼させることが国際ルール。従来の金属製衛星では、燃焼の際にアルミナ粒子と呼ばれる微粒子を発生し、地球の気候や通信などに悪影響を及ぼす可能性があった。木材は大気圏再突入で燃え尽きるため、将来的に木造の人工衛星が増えることで、この影響の低減が期待できる。

・宇宙空間での木材利用が公式に認められたことは、宇宙業界にとっても木材業界、森林業界にとっても非常に貴重な第1歩。

・今後、人類が文明を宇宙に展開するに当たっては、持続可能な資源である木の活用が不可欠。この第1歩は宇宙など過酷な環境下のみならず、地球上でも従来使われてこなかった境域での木の可能性を広げ、更なる木材利用を推進する上で大きな意義がある。

■ラインフィット側面スリット固定仕様/住友林業緑化株式会社・越井木材工業株式会社

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410158083-O20-5yFr5W90

・国産ヒノキ材活用の天然木ウッドデッキ。室内フローリングと目地ラインを合わせ室内から屋外への一体空間を演出。段差のない解放感のある空間が暮らしを彩る。

・デッキ床板材は国産ヒノキ三面上小節材を使用。114mm幅の室内無垢板フローリングと目地幅を合わせ、デッキ床板仕上がり色をコーディネートできるよう新たに設定した。

・サーモ処理*により高耐久性と寸法安定性、薬剤を注入しないノンケミカル処理による安全性を実現。

・側面で固定する方式に変更しデッキ床面からビスを見えなくすることで、美しい外観と共に木材のささくれを防ぎ、ビスによる黒染みも発生しない仕様とした。

*サーモ処理:サーモ処理はフィンランドで開発された耐久性・寸法安定性を上げる技術。木材の腐朽を防ぐには栄養、水分、空気、温度の4条件の一つ以上なくせば可能。水蒸気と熱を使い木材を細胞レベルで水分と結合し難くし、「腐り」や「狂い」を制御する。

<調査・研究分野>

■木の心理療法室が精神・心理療法に与える効果に関する予備的研究

         /住友林業株式会社・東京慈恵会医科大学・BrainEnergy株式会社

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410158083-O21-Caal6P7F

・実際の病院の診療室を木質化し、20名のうつ病患者への臨床試験を実施した。

・同じ広さの2つの心理療法室のうち、1つの部屋の床、壁、机を国産スギ材で木質化。

・木材を用いた治療環境が、うつ病患者の精神・心理療法に補助的な効果があるかどうかを調査。その結果、木質化した環境、特に木の香りは好印象につながり、うつ病の治療導入・継続のための後押しとして有効であることが示唆された。

・今回の共同研究の成果を活かしさらなる探求に取り組み、病院等でも積極的な木の活用につながる快適な空間づくりを目指す。

■NHERI TallWood Project (住友林業検証フェーズ)/住友林業株式会社

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410158083-O22-8I1J2Wee

・NHERI TallWood Projectは米国の10階建木造実大振動台実験プロジェクト。2023年米国カリフォルニア州のカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)で10階建て木造ビルの実大振動台実験を実施。

・米国の実験後の住友林業検証フェーズで、当社オリジナルのポストテンション仕様に改修し日本の建築基準法の耐震基準で検証。

・阪神・淡路大震災級の大地震を含む複数回の揺れに耐えるなど高い耐震性を証明。中高層木造の耐震性能とポストテンション耐震技術が高いレジリエンス性能をもつことを実証した。

・この振動台実験で構造躯体である木材にダメージが一切ないことを確認。本結果は構造設計者の木材利用の幅を広げることに貢献する。

・今回得た知見をもとに本技術を中大規模木造建築のソリューションの一つとして国内外で展開していく。

<<ご参考>>共同応募による受賞案件

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410158083-O10-CiA852He

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