名探偵コナン
#1148「探偵団と二人の引率者(前編)」
1月4日(土)放送分
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の鈴木祐斗さんの人気マンガが原作のテレビアニメ「SAKAMOTO DAYS」が、テレビ東京系ほかで1月11日から毎週土曜午後11時に放送される。元・伝説の殺し屋で引退後は商店を営む坂本太郎が、愛する家族との平和な日常を守るため、仲間と共に迫りくる刺客と戦う……というストーリー。個性的なキャラクターによる圧巻のバトルシーンなどが人気の「週刊少年ジャンプ」の話題作で、坂本の殺し屋時代の部下で他人の心が読めるエスパーの朝倉シン役の島崎信長さん、元マフィアで現在は坂本商店で働く陸少糖(ルーシャオタン)役の佐倉綾音さんら豪華声優の出演も話題になっている。杉田さん、島崎さん、佐倉さんに収録の裏側を聞いた。
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杉田さん コミックスで読んでいました。アニメ化されると聞いて、あのシーンはどうなるのか?とマンガを読みながら頭の中で想像するのが楽しかった印象があります。
島崎さん やっぱりアクションがすごく魅力的な作品です。序盤の見開きで、観覧車で向き合うシーンがあるのですが、グッと引き込まれました。アクション描写がどんどん進化していきますし、アニメになった時に映える作品です。だからこその難しさもあると思うのですが、演じられることが楽しみになりました。
佐倉さん 私は少年誌の作品に疎いところはあるのですが、タイトルは知っていました。タイトルのイメージから、オシャレでストイックなマンガを想像していて、もちろんストイックな格好よさ、オシャレさもあるのですが、泥臭さもありますし、スピード感、緊張と緩和……と一言で説明するのが難しい作品です。
杉田さん 比較的年齢とキャリアを重ねた大人の男性が主人公です。そういう作品が、少年誌の「週刊少年ジャンプ」で連載していることだけで、そもそも個人的に好感を持っていて、コミックスも買っていました。まさか自分が坂本役になるとは考えていませんでしたが(笑)。
佐倉さん 自分の声が聞こえてきませんでした?
杉田さん マンガを読んだり、ゲームをやったりする時、自分を当てはめないんです。そういう発想がないんだよ。根本がキモオタだから。
佐倉さん “キモ”は付けなくていいと思います(笑)。
杉田さん 誰がというよりは、こういう声でしゃべるんだろうな……と考えると楽しい。昔からそうです。それこそ「シティーハンター」もそうだし、出演作だと「銀魂」も。年を重ね、経験値のある男性が主人公である作品が、気になるし、面白かったんです。本来ならネガティブな要素にとらわれがちな、巨漢が素早い、強い。「鉄拳」という格闘ゲームにボブというキャラクターが出てくるのですが、細身だった彼が、これ以上の強さはどうすればいい?と考えた結果、俊敏で柔軟性のある巨漢になった。坂本太郎を見た時、それを思い出しました。。
島崎さん シンは、実はみんなが思っているよりも若くないんです。そこが肝だと思っています。原作を読んだ時のイメージは、高校生くらいにも見えるかもしれません。もちろん若いのですが、実は20歳を超えていて。この作品における殺し屋は社会人的なところもあり、社会の中で生きてきた人なんです。坂本さんのようなトップ・オブ・トップと比べると見劣りするけど、平均的な殺し屋と比較すると十分優秀で生き抜いてきた。でも、憧れの坂本さんと相対している時は舎弟感、後輩感。若い感じが出ます。そこが魅力的でもあるのですが、そこが本線になるよりも、成人男性として社会の中で頑張って生きてきたところに重心がある。坂本さんに対する特別な思いとギャップがあるところが、魅力になっていると思って演じています。目標や夢を持って、そこに向かって真っすぐ頑張っている人は、成長していけますし。
佐倉さん 「オーディションに受かりました、ルー役です」という報告をマネージャーから受けて、「ヒロインですよね!?」と聞いたら「ヒロインは葵さんでは…?」と言われ、ルーのポジションを掘り下げれば掘り下げるほど分からなくなって……。
杉田さん ヒロインでもあるんじゃないかな? この作品の視点はシン寄りなんです。彼が成長していく物語でもあります。そうなるとルーも女性主人公みたいなところに昇格していくのかもしれないし。
佐倉さん そうなんですよね……。この口調で自分が選択できるお芝居は一つしかないかも?と思っていました。これまで、自分の中に落とし込まれたであろう特有の演技を「オリジナルです!」みたいな顔をして、堂々と自分でオーディションを受けていました。
島崎さん 基本は3人だけではなくて、ゲストの方も含めてそろって収録しています。
佐倉さん ムキムキのおじさんがいっぱい集まったエピソードもありました。みんな個性的なのに、誰も個性がかぶらない。
島崎さん キャラクターもキャストの見た目もムキムキで(笑)。
杉田さん 居心地がいいです。
島崎さん スムーズで滞りなくみんながやるべきことを当たり前のようにしっかりやっている現場です。時間が掛かる現場がダメというわけではないけど、キャリアのある方々が集まって、瞬時にいろいろな要求に応えていき、お互いの芝居をちゃんと感じながら、演じています。すごく楽しい現場です。先輩がいっぱい集まった時なんかも、行きも帰りもスキップするような気持ちです。すごいものを見た!って。自分の背筋も伸びますしね。
杉田さん 手足や首が太くなってお腹が出てくると、重心は安定しますよね。でも、細いからといって声を張れないわけじゃないんです。だから巨漢の声を出す時には、どう体を使うのが良いのか?と自分なりに考えながら演じています。確かに首が太くなると変わってくる。ただのデブではない。それをどう自分の身体で表現するのか?坂本太郎ならどうだろう?と試行錯誤しています。
杉田さん 身体を支え、全身で声を出すので、下半身のバランスはポイントになってきます。同業者の間で靴の流行があって、みんな同じようなタイプの靴を履き始めることもあるくらいです。ちなみに今、僕は「HOKA」のスニーカーとサンダルの間みたいなデザインの靴ばっかり履いています。
-ーシンを演じる中で意識していることは?
島崎さん 一人で長い間、殺し屋社会の中で生き抜いてきた成人男性っていうところに重心を置いています。坂本さん以外、例えばルーに対しては結構当たり強かったりもします。そこが基本線にあるから、坂本さんへの特別な思いが見えてきます。「坂本さん!」となるところを中心にしているわけではなく、そこはスペシャルな気持ちであるところを意識するようにしています。
佐倉さん 言語化が難しいのですが……。先無声音のところを有声音にしたり、少し関西弁っぽいようなイントネーションを入れていたり、我流であって、メカニズムが存在しないような感覚で演じており、それをナチュラルに落とし込めるように考えています。二面性もあるキャラクターなので、どれくらい振り切るのか?も模索しながら、イメージを膨らませています。
島崎さん 杉田さんの繊細で技術的なお芝居を肌で感じています。坂本さんは、何か面白いことを言うキャラクターではなく、割と静かなんです。やりすぎない、盛りすぎない人なんです。それをどう表現するのか? おそらく杉田さんは鮮烈なアドリブを入れたり、何かわかりやすくパンチの効いた演技をするというパブリックイメージがあるかもしれません。もちろんそのスキルもすごいのですが、そうではなくて、役者として積み重ねてきた、神が細部に宿るような繊細なところです。間違いなく僕たちの先を走っている方なので、学ばせていただいています。
佐倉さん 2人がかりでもかないません!
杉田さん 僕も2人をとても頼りにしています。島崎さんがシンを演じると聞いてうれしかったです。内包している優しさみたいなものが際立っている方です。プライベートでも優しいんですよ。下心のない優しさがあって、個人的にも相談することがよくあります。佐倉綾音さんの才能はやっぱり随一です。言葉で説明できない魅力があります。別の作品で兄妹を演じさせていただいたことがあるのですが、妹の芝居がとても良いので、結果として兄の評判も良くなる。これはすごいことですよ! 親子役を演じた時もそうでした。本当に父親が子供に対して接するような気持ちに自然となってしまう。香盤表に佐倉さんの名前があると、よかった!と安心します。
杉田さん 魅力的なキャラクターがたくさん出てきます。とにかく、坂本商店のメンバー全員をよろしくお願いします!という気持ちです。自分を見てくれ!じゃなくて、一緒に戦っている仲間にもっと注目してほしい。坂本太郎の魅力は僕から語るより、誰かに語られることによって、完成するんだと思っています。ヒーローと同じです。自分からなるわけじゃなくて、他の人々から語られることではじめて成立する。だから、ルーとシンの2人をぜひよろしくお願いします。
島崎さん 個性的で魅力的なキャラクターたちが次々登場します。一話しか出てこないキャラクターも魅力的です。このキャラクターにこんな役者さんが起用されているの?となると思います。すごい方を起用して、盛り上げようとかではなく、キャラクターの濃さを表現してくださる役者さんたちが自然と集まっています。ギャグ、シリアス、非日常といろいろなものが飛び出してきて、びっくり箱のようです。そこを楽しんでいただければ。シンは、坂本さんに一生懸命付いていこうと頑張っているので、見守っていただけたらうれしいです。
佐倉さん 原作がアニメでどうやって表現されるのか?と個人的にも気になっています。殺し屋が次から次へとパレードみたいに出てきます。個性豊かなキャラクターが個性豊かなキャストの皆さんによって、彩られていき、アフレコも楽しいです。皆さんに負けないように頑張っていきます。
「SAKAMOTO DAYS」は、「週刊少年ジャンプ」で2020年11月から連載中のアクションマンガ。アニメの第2クールの放送も決定しており、2025年7月から毎週月曜深夜0時に同局系ほかで放送される。
※島崎信長さんの「崎」は立つ崎(たつさき)
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