中島健人さんが主演を務める映画「知らないカノジョ」(三木孝浩監督)でヒロインを演じたシンガー・ソングライターのmilet(ミレイ)さん。初めて映画に出演し、本格的に演技に初挑戦、さらに演じた「前園ミナミ」として主題歌も書き下ろした。完成した作品を見て「自分の出ていないシーンも含めてすごくすてきな映画だと思いましたし、ほっとしました」とも明かすmiletさんに、役から教わったことやもっともチャレンジングだったシーンについて語ってもらった。
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「知らないカノジョ」は、仏映画「ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから」が原作のファンタジックラブストーリー。
大学時代に出会い、お互い一目ぼれして結婚したリク(中島さん)とミナミ(milet)。それから8年が経ち、リクはミナミのサポートを受けながら人気のベストセラー作家になっていたが、ある朝リクが目を覚ますとミナミの姿がなく、周囲の人々との会話が噛み合わないことに戸惑う。なんとリクは文芸誌の一編集部員となっており、街にはトップアーティストとして活躍する自分とは知り合ってもいない“前園ミナミ”の姿と曲が広がっていた……というストーリーが展開する。
miletさんは、演じたミナミについて「すごく音楽を大切にし、それと同時に音楽の周りにあるもの、環境や支えてくれている人たちをすごく大切にしている子。でも、音楽以外では、自分の気持ちに時々ウソをついてしまう、とりつくろうのに慣れてしまっていたりもする子」との印象を抱いた。
「私もミナミと同じで、時々いい子になってしまうところがあって、そこも似ているなと思ったし、ミナミが正直になりたいと、決意を固めるところや、自分らしさを出していくところはすごく共感できました」
また撮影を通じて「ミナミという役に背中を押してもらったし、ミナミから教わることも多かった」と話すmiletさん。
「もっと自分らしくいていいし、いい意味で肩の力を抜いてもいい。音楽は自由だから、自分も自由であっていいんだって。自分で音楽を作っていて窮屈になっているところもあったので、肩の荷を下ろして、自由に正直でいていいんだよっていうのは、今回、ミナミから一番教えてもらったことだと思います」
昨年、デビューから5年という節目を迎えていたmiletさんにとって、とても幸運な出会いにもなった。
「自分は音楽をやっているとすごく楽しくて、“無敵”と感じるのですが、ふと力を抜いたときに体調を崩したりして、『自分はこのままでいいのか』と思ったりもしてきた中で、この映画の撮影があって、ミナミという役を通して、自分はどんな音楽をやりたいのか、どんな人生を送りたいのか、ミナミが理想の人生を語るように、より考えることができるようになったと感じていますし、今後も自分と向き合う時間を作っていけたらなと思っています」
改めて「一人で戦っているソロのシンガーとしての姿もすごく重なるところがあった」と役に共感を寄せるmiletさんが、もっとチャレンジに感じたのが、ミナミが涙を流すシーン。
「ミナミがリクの作品を読んで涙をつーって流すシーンで、自分は泣けるのかと不安もありました。一応、涙を流す練習もやってはみたのですが、涙が出はするけど感情が伴ってないような気がして、結局その不安な気持ちのまま撮影当日を迎えたのですが……。本番ではちゃんと一発目で涙が出て。自分はすごくミナミに共感しているんだ、知らないうちにこんなにもミナミの心に寄り添えていたんだって、すごくうれしかったです」
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