薬屋のひとりごと
第35話 狩り
3月21日(金)放送分
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された芥見下々(あくたみ・げげ)さんの人気マンガが原作のアニメ「呪術廻戦」のイベントが3月23日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された「AnimeJapan(アニメジャパン) 2025」で行われ、虎杖悠仁役の榎木淳弥さん、五条悟役の中村悠一さん、夏油傑役の櫻井孝宏さん、天内理子役の永瀬アンナさんが登場した。劇場版総集編が5月30日に公開されることも話題のテレビアニメ第2期「懐玉・玉折」の収録の裏側などを語った。
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イベントでは、「劇場で見たい“あの”シーン!」と題して、ファンへの事前アンケートを実施。「懐玉・玉折」から選ばれた三つのシーンについて、声優陣が語った。選ばれた一つ目のシーンは、薨星宮で普段は気丈に振る舞う天内が、夏油の前で本音を吐露するシーン。事前アンケートでは、「何回見ても泣けるシーン。劇場で見たらしみそう」「天内の姿に胸が苦しくなった」といった声が寄せられた。永瀬さんは「このシーンは、演じる上で一番緊張したシーンでした。前半のはつらつとした理子ちゃんの感じとは異なり、誰にも言えなかった心の深い部分を初めて誰かに語るシーンだったので、丁寧に演じようと思いました。」と当時の収録を振り返った。
選ばれた二つ目のシーンは、夏油が悩み、追い詰められながら、シャワーを浴びて「猿め……」と言い放つシーン。アンケートでは、「高専の仲間たちと道をたがえ始めた瞬間のようで印象的」といった意見が紹介された。櫻井さんは「彼は、自分の中の疑問や矛盾をいつから抱えていたのだろうかと思います。それがどんどんうず高くちり積もっていき、あの瞬間に決壊したのだろうと。周りの音が大きくなる中で、『猿め……』という最後のせりふは、できるだけ踏み止まり、最後にポロっと出てしまったような言い方にしました」と語った。
三つ目として、五条が幼い頃の伏黒に「強くなってよ 僕に置いていかれないくらい」と語りかけるシーンが選ばれた。アンケートでは、「映像の美しさに加えて、苦い青春の終わりを経ても未来を見つめる五条の孤独と強さとが感じられる」と感想が紹介された。中村さんは、このシーンについて「それまでは自分が強ければなんとでもなるという自信があったのだが、今回の出来事を通して、結局、自分の力だけでは無理だということが分かってきた。少しでも強い仲間が必要になってきたのですが、伏黒甚爾の言葉を受けて、ここに来ているのが面白いところです。1期から演じている中で、五条は本当に大事な戦いでは出てこないことが多いのだが、周りに対しての課題を与えている逆算もあるのかなと感じました」と振り返った。
イベントでは、「劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折」の本予告が公開され、キタニタツヤさんの楽曲「青のすみか (Acoustic ver.)」が主題歌として流れることが発表された。「青のすみか」は、テレビアニメ第2期「懐玉・玉折」のオープニングテーマで、劇場版総集編ではアレンジバージョンが主題歌として流れる。
中村さんは、「(主題歌『青のすみか』は)素晴らしい楽曲で、短いシリーズの中でぜいたくな曲の使い方をしていたので、今回のようにバージョンを変えて、劇場で多くの人に聴いていただけるのはうれしい」とコメント。永瀬さんは本予告を見た感想にとして、「収録では、天内と一緒にいる2人しか見たことがなかったので、『玉折』の2人がまるで別人のように感じました、劇場版総集編では一気に続けて物語を見られるのが楽しみです」と話した。
イベントの最後に、榎木さんは「本予告を初めて見て、アコースティックバージョンの主題歌が効いているなと思いました。3人の青春の切なさが、より輝いて見えるのではと思います。良い音響と劇伴で、ぜひ楽しんでください」とコメント。
中村さんは「改めて見ることで新しい発見があると思います。先ほどの本予告も、元がテレビシリーズとは思えないほど素晴らしい映像で、自分自身も、いつかシリーズを通して劇場でもぜひ見てみたいと思っていました。改めて楽しんでいただけたら幸いです」と語った。
櫻井さんは「スクリーンの大きさだけでなく、音響の素晴らしさはご家庭では味わえないので、新しい仕様になっておりますので、楽しんでいただけたらと思います。今回改めて作品を見ましたが、いろいろと知っているがゆえに、夏油の『私たちは最強なんだ』というせりふがすごく切なく響きます。新しい面や気付かなかった体験を映画館でしてもらえたらと思います」と話した。
永瀬さんは「この作品に関わることができて光栄です。収録の際に、黒井さんを演じる清水理沙さんにお会いした時に『お守りします』と言われたことがとても印象に残っています。アニメを見てすごい作品だなと感じました。劇場版も、ぜひ楽しんでいただきたいです」とメッセージを送った。
「呪術廻戦」は、「週刊少年ジャンプ」で2018年3月~2024年9月に連載されたマンガ。強力な“呪物”の封印が解かれたことで、高校生の虎杖悠仁が呪いを巡る戦いの世界に身を投じることになる……というストーリー。コミックスのシリーズ累計発行部数は1億部以上。
テレビアニメ第1期が2020年10月~2021年3月に放送された。第1期の前日譚(たん)となる劇場版「劇場版 呪術廻戦 0」が2021年12月に公開され、国内興行収入が約137億5000万円、全世界興行収入が約265億円を記録するなど大ヒットした。テレビアニメ第2期が2023年7~12月に放送された。アニメの続編「死滅回游」が制作されることも話題になっている。
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