志田彩良:母が願った“親友ポジション”で朝ドラデビュー 「あんぱん」うさ子役は「負けず嫌い」意識、なぎなたにも挑戦

連続テレビ小説「あんぱん」で小川うさ子を演じる志田彩良さん
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連続テレビ小説「あんぱん」で小川うさ子を演じる志田彩良さん

 今田美桜さん主演の連続テレビ小説(朝ドラ)「あんぱん」(NHK総合、月~土曜午前8時ほか)に出演する志田彩良さん。演じるのは、ヒロイン・朝田のぶ(今田さん)の同級生で幼なじみの小川うさ子。志田さんにとって本作は初の朝ドラとなる。ヒロインの「同級生で幼なじみ」といえば、1年前の朝ドラ「虎に翼」で人気を博した“花江ちゃん”(森田望智さん)が記憶に新しい、いわゆる親友ポジションだ。「私の母が親友ポジションで朝ドラに出てほしいと言っていたので、母の夢をかなえることができました」と笑顔で明かす志田さんに話を聞いた。

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 ◇まさかこんなすてきな役をいだだけると思っていなかった

 志田さんは1999年7月28日生まれ、神奈川県出身の25歳。ドラマ「チア☆ダン」(TBS系、2018年)、実写「ゆるキャン△」シリーズ(テレビ東京系)、日曜劇場「ドラゴン桜」(TBS系、2021年)などを経て、NHKの「ドラマ10『大奥』」(2023年)のシーズン2「幕末編」では、14代将軍・徳川家茂役を務めた。

 さらには、昨年の1月期には「消せない『私』―復讐(ふくしゅう)の連鎖―」(日本テレビ)と「こんなところで裏切り飯」(中京テレビ)の2作の主演ドラマが放送されるなど、着々と足場を固めてきた中で迎えた、今回の朝ドラデビュー。

 「私自身、まさかこんなすてきな役をいだだけると思っていなかったので、本当にうれしかったです。祖父母がずっと『NHKの作品に出てほしい』と言っていて『大奥』に出演したときも喜んでくれたのですが、今回『あんぱん』に出演することになって、さらに一層喜んでくれてました。地元のご近所さんからも『絶対に見るよ』とたくさん言ってもらえて。私と同年代の方々はもちろん、祖父母世代の方々にもご覧いただける機会になっており、これまでとは違う世代の方々に私のことを知ってもらえるチャンスとも感じています」

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 志田さん自身が「まさかこんなすてきな役」と感じた小川うさ子は、ヒロイン・のぶの同級生で幼なじみ。のぶと一緒に通っていた女学校時代は、卒業までに良い相手を見つけて花嫁になることを夢見ていたが……という役どころだ。

 「うさ子ちゃんは、のぶちゃんに影響を受けて女子師範学校に入るのですが、とても行動力のある子だと思っています。時にメソメソと泣いてしまったり、弱い一面もあるのですが、でもそこからなぎなただったり、黒井先生(女子師範学校の教師・黒井雪子、瀧内公美さん)との出会いを通して、成長していく女の子。泣きはするけど、そこでくじけないで、一歩一歩前に進むところがうさ子ちゃんの魅力だと思っています」

 ◇なぎなた挑戦も「最初は信じられないくらい下手で(笑)」

 劇中ではなぎなたを振るうシーンがあり、それはうさ子を語る上で欠かせないアイテムになるとか。

 「クランクインの前になぎなたの稽古(けいこ)があって、その稽古を通して、役を作っていった感じです。私自身、経験がまったくなく、最初は信じられないくらい下手で(笑)。最初びくびくしてしまって目をつぶってしまったら、指導の先生から『目を開けて!』って。でも、ようやく形になったときにすごく達成感がありましたし、うさ子ちゃんもきっとこういう気持ちで、日々『負けたくない』と励んでいたんだろうなと感じました」

 うさ子がなんのために、どんな形でなぎなたを振るうことになるのかは放送でのお楽しみ。そんなうさ子と自身との共通点に、志田さんは「負けず嫌い」を挙げる。この「負けず嫌い」は役を演じるにあたって意識したことの一つだ。

 「私も仕事でうまくいかなかったりすると、泣きながら寝たりするのですが、でもそこで『やめたい』とはならない。次の日には『よし、頑張るぞ』と切り替えるので、泣いておしまいではなくて、その涙を糧にする、みたいな部分はうさ子ちゃんに共感できるなと思いましたし、あとは負けず嫌いなところは似ているのかなって。メソメソ泣きはするけど、負けたくない気持ちが実は内に秘められている、なぎなたで誰にも負けたくないから、影で努力するところの気持ちの表れはすごく意識しました」

 改めて初の朝ドラの現場で「これまで経験したことのないような新鮮な気持ちで挑むことができている」と実感する志田さん。

 「俳優としての目標の一つだった朝ドラの現場に立てたこともあり、初心に返ったような気持ちでうさ子役に挑みました、この役を通して、もっともっとお芝居を追及したい思いが強くなりましたし、これからの自分の新たなターニングポイントになるんじゃないかなって、まだ反響とかは分からないのですが、でも自分の中で、ものすごく大切な作品になっていると現時点で感じています」

 ちなみに志田さんの母は朝ドラヒロインの親友ポジションを望んだのだろうか、志田さんに聞いてみると……。

 「私はもちろんヒロインへの憧れがあるのですが、母はなぜか昔から『親友ポジション』と言っていて。理由はよく分からないのですが、今後、親友ポジションからヒロインへ、という可能性もあると思うので、私自身、その第一歩を踏み出すことができたうれしさはありますし、まずはここからだなって」

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