ちいかわ
第299話 拾魔(9)
12月5日(金)放送分
高橋留美子さんの大ヒットマンガ「らんま1/2」の“完全新作的アニメ”の第2期が日本テレビで10月4日から毎週土曜深夜0時55分に放送される。「らんま1/2」は、「うる星やつら」「めぞん一刻」などでも知られる高橋さんが1987~96年にマンガ誌「週刊少年サンデー」(小学館)で連載された大人気作。1989~92年にもテレビアニメが放送されており、30数年ぶりにテレビアニメ化された“完全新作的アニメ”の第1期が2024年10~12月に放送された。早乙女乱馬役の山口勝平さん、らんま役の林原めぐみさん、天道あかね役の日髙のり子さんらが続投したことも話題になっている。第2期は、シャンプーの幼なじみのムースがついに登場する。声優を続投したシャンプー役の佐久間レイさん、ムース役の関俊彦さんに前作と“完全新作的アニメ”の“今昔”収録秘話を語ってもらった。
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関さん 「らんま1/2」がアニメ化する前から高橋留美子先生はマンガ界で一世を風靡するようなすごい存在でしたし、「らんま1/2」という作品に出られたことは今考えてもラッキーなことだったと思っています。るーみっくわーるどに関われたことが、自分の中では稀有なことで、すごくうれしかったです。
佐久間さん 私は元々、声優をやっていたわけではなかったので、当時は自分が声優だという自覚はあまりなかったんです。いろいろな仕事の一つがアニメだった時期だったんです。アニメ雑誌の声優の人気投票に入れていただいた時、声優という肩書きがついて、称号をいただけたようで、すごくうれしかったんです。しかも、こんなに可愛い役をやらせていただけるなんて、異次元のような感覚でした。私はやるぞ!となると、いい結果が出ないタイプですしね。よく分からないまま入ったのが、逆に良かったのかもしれません。私にとって仕事は楽しみであって、ガツガツしていなかったんです。
関さん それが理想だよね。
佐久間さん 後になって分かったのですが、シャンプーはすごく愛されていたんですよね。当時、知らなくてよかったです。天狗になっちゃうから(笑)。シャンプーは、私を幸せにしてくれたんです。今をときめく声優さんに「シャンプーが好きでした」と言ってもらえることも多くて、その度にジワッと幸せな気持ちにさせてくれました。声優としてしっかり記憶に残してもらえたすごく大事な作品です。
関さん いいなあ……。「ムースが大好きでした」となかなか言ってもらえない(笑)。
佐久間さん ムースのファンも多いですよ! 前のアニメの時はムースを格好いいと思ったことはなかったけど(笑)。でも、今回は最初から格好いいと思っていました。もちろん関さんのお声もそうなんですけど、格好いいんです。前のアニメの時は、自分のことでいっぱいいっぱいで、周りを見る余裕がなかったけど、改めて見ると格好いいと思えるようになりました。
関さん 当時は今と収録方法が違いますし、横目で隣の人を見ながら、かぶりそうになったら、しゃべりを止めたりしないといけなかったのですが、斯波さん(録音監督の斯波重治さん)が「皆さん、すごいですね」と褒めてくださったことをよく覚えています。
佐久間さん 今は別録りも多くて、音が立体的になりますし、素晴らしいのですが、当時はみんなで収録していて、相手の呼吸に対してアンテナを張りながらやっていました。時代が変わっていますし、どっちがいい悪いではないのですが、一緒にやっているからできるものもあったと思います。当時は失敗しないようにヒヤヒヤでしたよ。うまく進んでいたのに、最後の最後で失敗したら、また最初からになったりしますし。
関さん そうそう。どっちがいい悪いじゃないんだけどね。失敗した時の罪悪感は、今と比べたらとんでもなくありましたよね。
関さん 集中力はすごく高まりましたよね。「らんま1/2」の現場ではないけど、ちょっと甘噛みしたかな?と思って、勇気を出して「すいません。あのカットをもう一度お願いできますか?」とお願いしたら、ディレクターさんに「オンエアで恥をかいてください」と言われたこともありました。ディレクターさんとしてはセーフだと判断しているということなんだけど。
佐久間さん 流れがよければそのまま進めることもありましたよね。
佐久間さん 昔は周りがあまり見えていなかったのかもしれません。自分が失敗すると、皆さんもやり直しになってしまうので、迷惑を掛けてしまったら大変だと思って、いっぱいいっぱいでした。新作は、周りを冷静に見られるところもあって、皆さんがすごいことはもちろん知っているけど、そうくるか!と思ったりして、それが面白いですね。乱馬とらんまが同一人物に見せるのがやっぱりすごいんです。乱馬は根っこは男だけど、めぐ(らんま役の林原めぐみさん)は、女になったことを面白がってやっているようにも感じますし、勝平君(乱馬役の山口勝平さん)も遠慮なく自分を出していて、それでも同一人物に見えるんです。長年やってきたからできることですし、すごいものを見ていると感じています。
関さん 昔以上にキャラクターになっているように感じますよね。この作品は、自分でリハーサルしすぎず、その場の掛け合いで生まれてくるものが大事ですし、今回も同じようにしようとしたのですが、最初は気負ってしまいました。頑張ろう!と思いすぎてしまいまして。
関さん みんな分かっていましたよね(笑)。なぜか僕が出演することをすごく隠したがるんですよ。
佐久間さん 私も「関さんが出るんだよね?」と聞かれることがあったけど「and moreです」とごまかしていました。“アンドウモアさん”みたい(笑)。
関さん 名前を変えようかな(笑)。
関さん 前作と新作の第1話を見比べたのですが、やっぱり両方ともすごく面白くて、甲乙つけがたいんですよね。新作はクオリティーが高く、絶対に人気が出るなと思いました。色使いがすごく好きです。パステルカラーっぽくて、柔らかさもあって、ホッとする印象がありました。
佐久間さん 立体的なシーンがあれば、コミックかな?というシーンもあって、最初に見たとき、衝撃を受けました。スタッフの皆さんがとにかくこだわっているんですよね。
関さん そうですね。すごく力が入っています。オープニング、エンディングもオシャレで格好いいし、第2期も楽しみにしています。
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2025年12月06日 10:00時点
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