新語・流行語大賞：10年前の年間大賞は二つ　トップテンに「安心して下さい、穿いてますよ。」「五郎丸ポーズ」も

　今年流行した言葉を決める2025年の「新語・流行語大賞」が12月1日に発表される。「国宝」「ほいたらね」「ビジュイイじゃん」などノミネート30語の中から、年間大賞やトップテンが選ばれるが、ここでは10年前の2015年の「新語・流行語大賞」を振り返ってみたい。

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　同賞は1984年にスタートし、毎年12月上旬に発表。「現代用語の基礎知識」（自由国民社）の収録語を中心に同社や大賞事務局などで候補語を選出。その中から選考委員会がトップテンと年間大賞を選出する。

　2015年のトップテンは、やや政治色が強かったイメージ。前年の2014年は、政治系のワードは「集団的自衛権」の一つだけだったが、「アベ政治を許さない」「一億総活躍社会」「SEALDs」と三つも入った。

　エンタメ、スポーツ系は、とにかく明るい安村さんのおなじみのフレーズ「安心して下さい、穿（は）いてますよ。」や、ラグビー日本代表の五郎丸歩選手の「五郎丸ポーズ」、松岡修造さんの日めくりカレンダーのタイトル「まいにち、修造！」などが選ばれた。なお、東京五輪の公式エンブレムが使用中止になったことを受けて「エンブレム」も入っている。

　そして、プロ野球でソフトバンクホークスの柳田悠岐選手と、ヤクルトスワローズの山田哲人選手が、65年ぶりに2人そろって達成した「トリプルスリー」と、外国人観光客などが一度に大量に購入することを指す「爆買い」が年間大賞に選ばれた。

　2025年は、映画「国宝」、NHK連続テレビ小説「あんぱん」のせりふ「ほいたらね」、ダンスボーカルグループ「M！LK」の楽曲「イイじゃん」のフレーズ「ビジュイイじゃん」のほか、ピン芸人のひょうろくさん、TBS系のバラエティー番組「水曜日のダウンタウン」の人気コーナー「名探偵津田」から生まれた「長袖をください」などがノミネートされている。

　流行語の多くは残念ながら過去のものになっている印象があるが、とにかく明るい安村さんは「穿いてますよ」で海外進出を果たしたほか、山田選手は翌2016年、2018年にもトリプルスリーを達成とその後も大活躍している。ちなみに、昨年2024年は、ドラマ「不適切にもほどがある！」（TBS系）の愛称「ふてほど」が、年間大賞を受賞した。果たして今年は何が選ばれるのか注目だ。

　◇2015年の大賞とトップテン　カッコ内は受賞者（敬称略）

　・流行語大賞：トリプルスリー▽爆買い

　・トップテン：アベ政治を許さない（澤地久枝）▽安心して下さい、穿いてますよ。（とにかく明るい安村）▽一億総活躍社会（安倍晋三）▽エンブレム（東京五輪・パラリンピック競技大会組織委員会）▽五郎丸（ポーズ）（五郎丸歩）▽SEALDs（奥田愛基）▽トリプルスリー（柳田悠岐、山田哲人）▽ドローン（野波健蔵）▽爆買い（羅怡文）▽まいにち、修造！（松岡修造）

　◇2025年の候補語一覧（五十音順）

　エッホエッホ／オールドメディア／おてつたび／オンカジ／企業風土／教皇選挙／緊急銃猟・クマ被害／国宝（観た）／古古古米／7月5日／戦後80年・昭和100年／卒業証書19.2秒／チャッピー／チョコミントよりもあ・な・た／トランプ関税／長袖をください／二季／ぬい活／働いて働いて働いて働いて働いてまいります・女性首相／ビジュイイじゃん／ひょうろく／物価高／フリーランス保護法／平成女児／ほいたらね／麻辣湯／ミャクミャク／薬膳／ラブブ／リカバリーウェア