穏やか貴族の休暇のすすめ。
第12話 「リゼルのいない国」
4月1日(水)放送分
話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は「蒼き鋼のアルペジオ」です。フライングドッグの南健プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。
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−−作品の概要と魅力は?
突如人類の前に現れた謎の軍艦群“霧の艦隊”が、未知の技術による圧倒的な武力で人類を七つの海から締め出し、折からの海面上昇も相まって人類の活動が大幅に制限され、窮乏している世界。戦いの中で人類に拿捕(だほ)されていた霧の潜水艦イ401と主人公・千早群像(ちはや・ぐんぞう)との出会いから話は始まります。
イ401の“人型意識体”であるメンタルモデルのイオナに促されて艦長となった千早群像とそのクルーたちは、イ401を駆って人類を滅亡への道から救い出すことができるのか? イ401とその行く手を阻む霧の艦隊のメンタルモデルたちの戦いと成長を描いたテレビアニメです。原作は「ヤングキングアワーズ」(少年画報社)に連載中のSF海洋戦記コミックです。
−−アニメにするときに心がけたことは?
まず何より、原作コミックがまだまだ連載継続中の作品なので、原作より先にこの世界を終わらせない……、つまり原作世界における大きな謎にアニメ版独自の回答を出さずに、一つのシリーズアニメとして起承転結をつけることを、シリーズ構成の段階でメインスタッフ一同、頭から煙が出るくらい悩みました。結果として、メンタルモデルというヒトのカタチをした人ならざるものたちの、変化と成長の物語を主軸にとらえることで作品の方向性を決めることができました。
−−作品を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったことは?
というわけで、“作る”上で最も大変だったのはシリーズ構成だったのですが、ほかに私の立場で大変だったのは“3DCGでアニメを作る”という企画を会社に通すことでした。3DCGで2Dアニメを作るということ自体は、実は新しい方法でも何でもなく、大小いろいろなスタジオがこれまでに模索しては挫折を繰り返してきました。弊社の上司や同僚は長いキャリアの中でそれらを見聞きしてきていますので、「いや、ムリでしょ。CGで描いた女のコが可愛くなるワケないじゃん」というムードが“120%”でした。
しかも、お話を始めた当時のサンジゲン(3DCG、アニメーション制作会社)さんは、まだテレビシリーズを制作できるほどの人的ボリュームもなく、ヤル気と未来のロードマップしかない状況でもありましたので、質、量の両面の理由から社内で激しい反対にあったのは事実です。
一方、うれしいのは、もちろん監督をはじめ各スタッフの頑張りが実を結んだ映像があがってくることですが、制作プロデューサーらしく作品の外の話をすると、「ガールズ&パンツァー」や「艦隊これくしょん~艦これ~」のような“美少女とミリタリー”を主なモチーフとした作品が各方面で突然ヒットしだしたことです。正直、宣伝面でだいぶ楽になったと思いました。
というのも“美少女とミリタリー”は、オタク文化の中では往年の王道モチーフではありますが、近年では「ストライクウィッチーズ」を除けばヒットとは縁遠い、むしろ古くさいもの……と言われてもおかしくない状況で、制作当初はこれをプロモーションしていくことに果てしない距離感を感じていましたので。両作のヒットにより、少なくともマイナスからのスタートではなくなったことに、勝手に深く感謝しています。
−−今後の見どころを教えてください。
シリーズも折り返し点を過ぎ、いよいよ終盤はアニメオリジナル展開に入っていきます。といっても、われわれがシリーズの構成を作っていたころには、まだ原作もコミックス4~5巻くらいまでのお話しかなく、それを材料に原作のArk Performance先生も入っての会議で作ったものなので、オリジナルだけど“変えた”のではなく“作った”ものなのですが。
そんな中、群像や401クルー、蒔絵(まきえ)といった“人間”たちと接して変化、成長したメンタルモデルたちと、その変化から取り残されたもの。その間のコンフリクトがどのような結末を迎えるのか。その辺りを楽しみにご覧いただければ幸いです。
また、3DCG制作のあまり語られていない長所として“エフェクト(特殊効果)がより効果的に使える”ということもありまして、終盤に向けて激しさを増すバトル描写を支えているCGエフェクトにもご注目いただけると、映像美を一層ご堪能いただけると思います。
−−ファンへ一言お願いします。
10月の放送開始以来、これまでの放送をご覧いただきありがとうございます。終盤では、皆さまの期待を裏切らない“スゴいアニメ”が毎週続きますので、ぜひ楽しみにご覧ください。そしてまだ詳細は発表できませんが、「艦これ」とのコラボレーションは奇数話のエンドカードだけではありません。近く発表できると思いますし、両作のファンの皆さまには必ずや喜んでいただけると思います。こうしたコラボも含めて、今後もいろいろと「アルペジオ」に関する発表が続きます。公式ホームページやツイッターアカウントなどでチェックしていただければ幸いです。
フライングドッグ 映像制作部 プロデューサー 南健
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