女優の田中麗奈さんが主演する明治座4月公演「きりきり舞い」の公開けいこと記者会見が、このほど東京都内のスタジオで行われた。
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田中さんはこの舞台で「東海道中膝栗毛」の作者・十返舎一九の娘の舞を演じる。基本的に喜劇だが、友情や親子の絆、人生との向き合い方などさまざまな要素が含まれ、笑いもあれば涙もある舞台となる。十返舎一九には加藤雅也さん、舞の母親・えつ役には熊谷真実さん。ほかに葛飾北斎を板尾創路さん、その娘・お栄をお笑いコンビ「南海キャンディーズ」のしずちゃんこと山崎静代さん。吉沢悠さん、篠井英介さん、お笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎さんら、個性あふれる顔ぶれが脇を固める。公開けいこでは、なごやかだが熱さも感じられ、公演に対する各自の意気込みが感じられた。
公開けいこ後の会見で田中さんは「けいこでは、まさにきりきり舞いしていますが、見てくださった方に幸せになっていただけるように、さらに自分たちも楽しめるように、頑張っています」と語った。加藤さんは「人情劇に出演するのは初めてですが、みなさんが泣けて笑えるような、楽しい舞台にしたいですね」とコメント。
吉沢さんは「僕は舞にうざがられるような役なのですが、明るい部分がけいこから出せるようにと頑張っています」と話し、熊谷さん「舞役の田中麗奈ちゃんがほんとうに可愛くて。自分の娘のように思ってやっています」と田中さんについて語った。
山崎さんは「いままで出させていただいた舞台でいちばんせりふが多いです。漫才でもこんなにしゃべったことないくらいの量なので、頑張ります」と意欲を見せ、板尾さんは「森光子さんの放浪記のように、何千回と続く舞台になったらいいなと思っています。できたらでんぐり返しのシーンも入れてほしいです（笑い）。そのくらい、公演回数を数えられるほどの人気舞台にしていきたいです」と話し、笑いをさそった。篠井さんは「このメンバー、変な顔ぶれでしょ（笑い）。だからきっとみなさんが今まで見たことがなくて、春にふさわしいらんまんとした時代劇になるべく、この不思議なメンバーでやっています。楽しみにしていてください！」と話した。
また田中さんは、座長となったことについて「プレッシャーを毎日感じていますが、みなさんが支えてくださったり、アドバイスしてくださったり、とても優しくて。その優しさが身にしみながら、これに報いるには努力しかないなと思っています」と改めて気持ちを引き締めていた。すかさず「座長主催の親睦会があって、みんなでもつ煮込みをごちそうになりましたよ」と板尾さんがフォローし、山崎さんが田中さんの印象について「小さいです」と答えれば、「おまえがでかいんや」とツッコミを入れていた。そんな板尾さんは、実は愛妻弁当持参でけいこに来ていると共演者からバラされると「いや、毎日ではないですよ」と照れ笑い。最後に、主人公の舞が玉のこしを狙ってる役どころということから、「田中さん、玉のこしは？」と聞かれ、「私は興味ないです」と一蹴し笑いをさそった。舞台公演「きりきり舞い」は4月6～26日に東京・明治座（東京都中央区）で上演予定。（取材・文・撮影：榑林史章／フリーライター）
