「ドラえもん」「パーマン」など藤子・F・不二雄の人気マンガとバンダイの大ヒット玩具「超合金」シリーズのコラボが、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催中の玩具見本市「東京おもちゃショー2014」(日本玩具協会主催)で公開され、話題になっている。超合金の異色のコラボは初めてではなく、これまでもミッキーマウスなどのディズニーキャラクターやハローキティ、太陽の塔の“超合金化”も人気を集めてきた。超合金の40年の歴史をたどりつつ、異色のコラボの人気の理由を探った。
ウナギノボリ
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超合金が誕生したのは1974年で、第1弾として「マジンガーZ」が発売された。当時はブリキやソフトビニール、プラスチック製の玩具が主流だったが、超合金は、自動車関連部品などにも利用されている亜鉛合金を使い、ずっしりと重く、触れるとひんやりとする質感が人気となった。マジンガーZの超合金は1年間で約50万個を売り上げる人気商品となり、その後もアニメや特撮のロボットやキャラクターが次々と“超合金化”され、70~80年代を中心に子どもから支持を集めた。90年代に入ると、人気は落ち着いたが、97年以降に登場した大人向けのコレクターアイテムは、2014年3月までに70種類以上発売されており、累計で約273万個を売り上げるほど好調だ。
超合金の異色のコラボの第1弾は、13年3月に発売されたミッキーマウスなどディズニーキャラクターの「超合体キングロボ ミッキー&フレンズ」だ。ディズニーキャラがロボット風にアレンジされ、合体して巨大ロボになるというキャラクターの本来の設定を無視したかのような斬新なデザインを採用し、ネットを中心に“ネタ”として拡散し、話題になった。これから発売される飛行モードや潜水モードに変形する「ハローキティ」(21日発売)や手足の付いたロボットに変形する「太陽の塔のロボ」(9月発売)も注目を集めている。
このほどお披露目された「超合金 超合体!SF(すこし・ふしぎ)ロボット 藤子・F・不二雄キャラクターズ」(11月発売)は、今年が超合金の誕生40周年、藤子・F・不二雄さんの生誕80周年にあたることを記念して制作されたもので、ドラえもんやドラミ、パーマン1号、「キテレツ大百科」のコロ助などをモチーフにした6体のロボットが変形し、合体する。藤子さんのトレードマークのベレー帽と「ドラえもん」のタイムマシンが頭部、カブラペンが武器となるなど、ファン心をくすぐるギミックも魅力だ。
異色のコラボは、40周年の“祭り”の“ネタ”として認識されているようにも見えるが、バンダイは“本気”で企画しているという。ハローキティの超合金を企画した同社のコレクターズ事業部の寺野彰さんは「40周年ということで、超合金世代のファンに面白がってもらいつつ、ハローキティやミッキーは知っていても、超合金を知らないような層にアピールしたかった」と企画意図を説明し「ネタにも見えるかもしれませんが、ネタだとしても本気でやらないと格好悪い。思い切ったギミックを取り入れている」と話す。
超合金のコラボが支持されているのは、異色だが“本気”だからなのかもしれない。今後も“想像の斜め上”をいく展開が期待される。
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