女性ダンス・ボーカルグループ「E-girls」の石井杏奈さんの主演映画「ガールズ・ステップ」(川村泰祐監督)が12日に公開される。映画は、地味で目立たず学校では“ジミーズ”と呼ばれる女子高生たちが、ダンスを通じて成長していく姿を描く。ドラマ「1リットルの涙」などの江頭美智留さんが脚本を担当し、映画「L・DK」「海月姫」などの川村監督がメガホンをとった。主人公の西原あずさ役で石井さんが映画初主演。女優の小芝風花さん、小野花梨さん、秋月三佳さん、上原実矩さんが“ジミーズ”を熱演している。また、俳優の塚本高史さん、山本裕典さんらが脇を固め、地味な女の子たちが次第にキラキラと輝いていく青春ストーリーを作り上げている。
ウナギノボリ
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幼い頃にいじめられた経験を持つ女子高生の西原あずさ(石井さん)は、誰に対しても調子よく接しながら日々を送っていた。ある日、ひょんなことからダンス部を結成することになり、集められたのは片瀬愛海(小芝さん)、小沢葉月(小野さん)、岸本環(秋月さん)、貴島美香(上原さん)というクラスに友だちがいない“ジミーズ”と呼ばれるメンバーだった。うさん臭い雰囲気のコーチであるケニー長尾(塚本さん)に指導され、練習していくうちに、ジミーズたちに友情のようなものが芽生え始め……というストーリー。
10代後半にありがちな悩みや葛藤を旬な若手女優たちが演じ、予想以上の爽やかさと感動を感じた。一見すると青春スポ根ものかと思いきや、扱っているのがダンスということもあってどこかポップで、必要以上に押しつけがましいところがないのも好印象。今も昔も学生時代には、派閥やカーストのようなものがあったり、他人に嫌われたくないという思いにとらわれてしまったりするもの。大人になってから振り返れば、実は何でもないようなことなのだが、その当時は生活の大半を占めており、そこから外れたくないと考えている女子たちには、身につまされることだろう。現役世代はもちろん、当時高校生だった人たちも感情移入しやすい作品に仕上がっている。あずさの家の隣には、幼なじみでイケメンの池辺保(磯村勇斗さん)が住んでいるという、女子の理想を描いた設定も映画のいいアクセントになっている。本当の自分や友情、そして勇気とはといったことに気付かせてくれる。人気グループ「EXILE」の“弟分”「GENERATIONS from EXILE TRIBE」が主題歌「ALL FOR YOU」を歌っている。丸の内TOEI(東京都中央区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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