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解説:来年30歳、“さらなる大役”ある? 小芝風花、3期にわたる時代劇主演「あきない世傳 金と銀」で築いた確かな下地

完結編が2026年度冬に放送される「あきない世傳 金と銀」主演の小芝風花さん (C)NHK

 俳優の小芝風花さんが主演を務めるNHKのBS時代劇のシーズン3「あきない世傳 金と銀3」が、5月24日に最終回を迎えた。2023年12月に始まった同シリーズは、3期かけてこれで終幕……かと思いきや、2026年度冬に完結編が放送されることが発表され、ファンを喜ばせている。同シリーズの主人公・幸役は、先月29歳になった小芝さんのキャリアを語る上で欠かすことのできない、20代の代表作の一つに。例えば大河ドラマ主演のような、“さらなる大役”への確かな下地を、ここで築いたと見る向きもできるだろう。

 ◇「あきない世傳 金と銀」完結編は20代を締めくくる作品になる?

 「あきない世傳 金と銀」は、江戸時代中期を舞台に、汗をかき、知恵を絞って商いを成功させる庶民の姿を、多彩な風俗を絡めながら明るくいきいきと描いた作品。2023年にシーズン1、2025年にシーズン2が放送された。

 4月にスタートしたシーズン3では、幸は最後、妹・結(長澤樹さん)との関係こそ修復できなかったものの、手代の賢輔(佐久間悠さん)から、いまや立派な“ご寮さん”となった幸は「金」で、自分は「銀」となって生涯かけて「金」を輝かせると思いを告げられるところまでが描かれた。

 そして、2026年度冬に放送される完結編は、高田郁さんの原作「特別編上下巻」をベースに、五鈴屋を100年続く店にするため、その後の幸と賢輔の物語。 惣次(加藤シゲアキさん)の思い、江戸本店の支配人佐助(葵揚さん)の恋、惣次のもとから去ったお杉(大西礼芳さん)のその後、8代目の周助(泉澤祐希さん)の悲願なども描かれ、結のその後の人生も明かされるという。

 シリーズの「感動のフィナーレ」になることに加え、来年4月で30歳となる小芝さんにとっては、もしかしたら20代を締めくくる作品になるかもしれない。

 ◇時代ものならではの「粋」と「機微」 「画が引き締まる」存在感

 ここまで3期にわたって「あきない世傳 金と銀」シリーズの主演を務めてきた小芝さん。2012年に俳優デビューし、2014年3月公開の映画「魔女の宅急便」や2015年度後期の連続テレビ小説(朝ドラ)「あさが来た」などで注目を集め、2019年1月期の連ドラ初主演作「トクサツガガガ」で、コメディエンヌとしての才能を一気に開花させると、以降も持ち前の愛らしさで多くの視聴者を魅了してきた。

 もともと低くはなかった評価は、昨年の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で演じた伝説の花魁・瀬川(花の井/瀬以)役で決定的なものに。「あきない世傳 金と銀」でも、時代ものならではの「粋」と「機微」を随所で体現と、作品を重ねる中で、派手な動きやせりふの勢いに頼らなくても、仕草や表情一つで心の動きを視聴者に伝えることができる俳優へと、すっかり成長をとげた印象だ。

 ちなみに「べらぼう」のチーフ演出・大原拓さんは、小芝さんの演技について「彼女が出てくることによって画(え)が引き締まるというか。これってディレクターの表現で、申し訳ないのですが、画面が華やぐし、華やぐだけでなく引き締まって、ちゃんとまとまるっていうのは、彼女の魅力っていう部分が大きかったのではないかなと思っています。存在感ってものがやっぱり確かにあって、瀬川っていう人がいたんだな、という形を表現してくれた」とコメントしていた。

 来年30歳、さらにその先へ。“さらなる大役”が一部のファンが望むような大河ドラマの主演となるかどうかはさておき、引き続き存在感を発揮できる、新たな良作/良役との出会いを期待したい。

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