この「ちょっとだけエスパー インタビュー」ページは「ちょっとだけエスパー」のインタビュー記事を掲載しています。
「アンナチュラル」「MIU404」「海に眠るダイヤモンド」などで知られる人気脚本家の野木亜紀子さんの最新作、ドラマ「ちょっとだけエスパー」(テレビ朝日系、火曜午後9時)が話題だ。
主演の大泉洋さんをはじめ、宮崎あおいさん、岡田将生さんら豪華キャストが共演する本作は、人生どん底のサラリーマンがちょっとだけエスパーとなって仲間と共に「世界を救う」ミッションに挑む物語。Netflixのランキングでも1位となるなど反響を呼んでいる。野木さんに今作の制作の経緯や、今後の見どころを聞いた。
◇「宮崎さんなら絶対できる」と安心感で執筆
--テレビ朝日で初めての連ドラ執筆となりました。どのような経緯だったのですか。
今作の貴島彩理プロデューサーとは10年ほど前から知り合いだったのですが、お仕事は一度もしたことがなくて。2021年頃に「そろそろ書いてくれませんか?」と言われて。私のスケジュールと役者さんのスケジュールといろいろあって、このタイミングになりました。
--「SFラブロマンス」と銘打たれていますが、このジャンルに挑んだのはなぜでしょうか。
SFやファンタジーが好きだったので、「いつかSFをやりたい」ということはずっと言っていました。“ラブ”は、貴島さんの希望ですね。
--大泉さん演じる主人公・文太が、再就職先でエスパーになる設定はユニークです。
「エスパーに就職する」って面白そうだなと思ったんです。“生まれ持った才能がすごい人”にあまり興味はなくて、普通の人がいかに、おかしな世界に足を踏み入れるかというほうがいいかなと。ではなぜエスパーに就職するのか、という発想から主人公をどん底のサラリーマンという設定に決めました。
--宮崎さん演じるヒロインの四季が「可愛すぎる」と話題ですが、どのようにして生まれたキャラクターなのでしょうか。
設定を作ってから出演依頼をしたのですが、脚本を書く段の心持ちとしては、今まであまり見たことがない「ちょっと弾けた宮崎さんが見たい」という気持ちで書きました。後半は四季の複雑な部分もどんどん出てきて、お芝居として難しいところがたくさんあるのですが、「宮崎さんなら絶対できる」という安心感のもとに書きました。
--その信頼は大泉さんにも?
もちろんです。大泉さんなら何を書いても絶対にできると思っているので、楽しく書かせてもらいました。表情を自在に動かせるタイプの役者さんでもあるので、表情にゆだねているところも多いです。余白のお芝居も面白いですよね。
◇第5話では本格バトルシーン!?
--「花咲か系エスパー」や「レンチン系エスパー」などユニークな設定ですが、非現実的な設定を盛り込む上で難しさはありましたか。
第6話以降は話が複雑になっていくので、視聴者にわかりやすく伝わるように練りました。エスパー能力については、制作チーム全員で予算と映像として何ができるか話し合って、第5話(11月18日放送)のバトルシーンと合わせて考えました。
--第5話のバトルシーン楽しみです! 今後の見どころをお願いします。
村尾(嘉昭)監督が、Netflixの「忍びの家 House of Ninjas」(2024年)のアクション監督を呼んでくれたので、そんな方が来てくれるなら「アクション回やろうよ!」となって、バトルシーンが実現しました。“ちょっとだけ”ではありますけど(笑)。
だんだんシリアスさも増していくので、作品の見え方も、ちょっとだけ変わるかもしれないです。第5話もですが、その後も毎話、予想を吹っ飛ばす展開が続いていきます。ぜひ最後までお付き合いお願いします。