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シャドウワーク:桜井ユキが女性の不審死を捜査する刑事役に 秘密持つDVシェルターの家主に寺島しのぶ

「連続ドラマW シャドウワーク」に出演する桜井ユキさん(左)と寺島しのぶさん

 俳優の多部未華子さん主演で11月23日にスタートする連続ドラマ「連続ドラマW シャドウワーク」(WOWOW、日曜午後10時)に桜井ユキさんと寺島しのぶさんが出演することが明らかになった。

 原作は江戸川乱歩賞作家の佐野広実さんの同名小説。DV(ドメスティックバイオレンス)の被害に苦しむ妻たちが、絶望の果てで生きるためにたどり着いた“究極のシスターフッド”を描くミステリーだ。多部さんは、夫からの壮絶な DVで人生を狂わされ、DV被害者の女性たちが集う江ノ島のシェアハウスにたどり着く主人公・紀子(のりこ)を演じる。

 桜井さんが演じるのは“もう一人の主人公”ともいえる重要人物・北川薫。山南署の警部補である薫は、正義感が強く優秀だが、ある理由から捜査一課から左遷された経緯を持つ。ある女性の不審死の捜査を担当することになった薫は、自殺として処理されることになったその女性がDV被害にあっていたのではないかと思い至り、死因究明に向けて執念の捜査に乗り出すことになる……という役どころだ。

 寺島さんが演じるのは、紀子がたどり着くDV被害者の女性たちが集うシェアハウスを取り仕切る昭江役。DVシェルターの機能を果たしているシェアハウスを運営しながら住人たちがその後の生活に向けて自立できるよう、彼女たちが働くためのパン店も営むという役どころだ。昭江は、DV被害者の女性たちにとって精神的支柱のような存在で、やがて紀子が知ることとなる、住人たちの“秘密の行い”に覚悟を持って取り組んでいる……。

 ◇桜井ユキさんのコメント

 原作を読ませていただき「物事の善悪とは何か」ということを深く考えさせられました。演じさせていただく薫は、刑事という職に就きながらも、ある痛みを抱えています。薫だけではなく、多部さん演じる紀子、そしてシェアハウスで暮らす女性たちは想像もつかない壮絶な日常を過ごしてきた女性です。

 「この人はきっとこうだろう」という私たちの日常でも思い当たる、他者への無責任なジャッジがこの物語にもあります。彼女たちがのちに取る選択を、容易く否定も肯定もできませんが、せめて最後まで寄り添っていきたいという想いで臨ませていただきました。もがきながらも、新しい道を自らの手で切り開いていく女性たちを、ぜひ見守ってください。

 ◇寺島しのぶさんのコメント

 台本を読ませていただいた時、“問題作”であり“意欲作”であると感じました。昭江は自分と同じような人たちを救いたいという思いで“秘密の行い”をしています。それは“善”ではありませんが、完全なる“悪”でもない。彼女たちが抱えている傷は、月日が経っても一生消えないということを、忘れないように演じたいです。

 多部さんをはじめ、それぞれが適材適所のキャスティングで、撮影現場はこんな内容の話を撮っているのを忘れるほど楽しいです。これからハードなシーンの撮影も待っていますが、私たちなら大丈夫な気がしています。「こういう世界が本当にあるかもしれない」というリアリティを、このメンバーで実現したいです。

 この物語がどんな人に届くか、正直分かりませんし、「こう見てください」とも全く言えません。ただ、彼女たちの行いが“正義”だと映らないといいなとは思います。あとは、私たちは演じるだけなので、監督がどう切り取ってどんな作品になるのか、私も楽しみです。

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