この「プロジェクト・へイル・メアリー インタビュー」ページは「プロジェクト・へイル・メアリー」のインタビュー記事を掲載しています。
カナダ人俳優のライアン・ゴズリングさんが主演するSF大作「プロジェクト・へイル・メアリー」(フィル・ロード監督・クリストファー・ミラー監督)が3月20日に日米同時公開される。原作は、映画「オデッセイ」(2015年)の原作「火星の人」を著した人気作家アンディ・ウィアーさんの同名ベストセラー小説(早川書房)。原作を読んで映画化を強く推し進めたのは主演のゴズリングさんだったという。ゴズリングさんが、人類存亡の危機の原因を探る「プロジェクト・ヘイル・メアリー」の責任者エヴァ・ストラット役に「一緒に仕事ができたら夢のようだ」と推薦した人物がドイツの演技派俳優、ザンドラ・ヒュラーさんだった。2人の出会いや撮影の裏側などについてゴズリングさんらがコメントした。
◇「もちろん、ライアンと共演したかった」
映画は、未知の原因によって太陽エネルギーが奪われる異常事態が発生した未来が舞台。未曾有の危機を回避するため、世界中の叡智が集結し、11.9光年先に唯一無事な星を発見する。人類に残された策は、宇宙船でそこに向かい、太陽と全人類を救うための謎を解くことだった。“イチかバチか(ヘイル・メアリー)”のプロジェクトのため、宇宙に送り込まれた中学校の科学教師グレース(ゴズリングさん)は、同じ目的を持つ未知なる生命体、ロッキーと出会う。言葉も体も常識も異なる2人だったが、科学を共通言語に意思疎通を果たし、信頼関係を築く。そして、共に命を懸けて故郷を救うミッションに挑む。
プロジェクトの責任者ストラット役にと、ヒュラーさんとの共演を熱望したというゴズリングさん。2人の初対面は、ヒュラーさんが「落下の解剖学」で主演女優賞に、ゴズリングさんが「バービー」で助演男優賞にノミネートされた2024年の米アカデミー賞の授賞式だった。ゴズリングさんは「これまで何度も彼女を見かけていて、一緒に仕事ができたら夢のようだと思っていました。彼女じゃなきゃダメでした」と今作のオファーのきっかけとなったことを明かした。
ヒュラーさんは、ドイツでの活動を中心にしていたが、2016年の映画「ありがとう、トニ・エルドマン」などの出演作がたびたび国際映画祭や映画賞で高い評価を受け、ハリウッドの俳優やスタッフにもじわじわと周知されるようになっていった。2023年のカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞した「落下の解剖学」、次点のグランプリを受賞した「関心領域」での演技が話題となり、アカデミー賞ほか数々の映画賞を席巻し、知名度を上げた演技派だ。
今作では、「プロジェクト・ヘイル・メアリー」の指揮官ストラット役で出演。主人公のグレース(ゴズリングさん)を無謀ともいえるプロジェクトに引き込んだ張本人として対峙(たいじ)する。ゴズリングさんとの共演について、ヒュラーさんは「もちろん、ライアンと共演したかったんです。それは何よりも素晴らしいことでした!」と喜びのコメントを残している。
ヒュラーさんが出演を決めた理由は、役柄にもあったという。ストラットは常に冷静沈着に組織をまとめあげる人物だが、時には非情な決断を下さなくてはいけない立場という葛藤を抱えており、プロジェクトメンバーであるグレースに心を配る優しさも見せている。ヒュラーさんは「ストラットは自分の仕事をとてもうまくこなし、全員から尊敬され、多くのことを率先して行い、忍耐と勇気とユーモアと心を持った人物。ストラットのような人を動かすエネルギーがある人を演じてみたかったんです。全く新しい経験になりました」と撮影を振り返った。
そんな2人の共演シーンには、「スパイダーマン:スパイダーバース」を手掛けた名コンビのロード監督&ミラー監督も絶賛。ミラー監督は「2人の掛け合いは本当に驚くべきものでした!」と興奮気味に語り、「試写を見た人は皆、『これほど感情を揺さぶられるとは思わなかった』と言います。ザンドラ・ヒュラーのキャスティングはその大きな要因です。彼女はこの時代で最も偉大な才能の一人です」とたたえる。
迫る地球と人類の危機に知恵をしぼって立ち向かう「プロジェクト・ヘイル・メアリー」の中で協力するグレースとストラットだったが、なぜストラットはしがない中学教師のグレースを片道切符で宇宙の果てに送り込んだのか? 命がけのミッションを成功させても地球に帰ることができないグレースが迎える結末とは? 実力派2人の共演でさらに深まった人間ドラマを劇場で楽しみたい。