この「ベートーヴェン捏造 キャスト」ページは「ベートーヴェン捏造」のキャスト記事を掲載しています。
俳優の西田尚美さんとモデルの市川紗椰さんが、お笑い芸人のバカリズムさんが脚本を担当し、俳優の山田裕貴さん主演、古田新太さんと共演する映画「ベートーヴェン捏造」(関和亮監督、9月12日公開)に出演することが7月23日、明らかになった。
かげはら史帆さんの歴史ノンフィクション「ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく」(河出文庫)を実写映画化。ベートーヴェンの秘書を務め、死後に伝記も記したシンドラーが、聴力を失ったベートーヴェンが使った会話帳を大幅に改ざんしていたスキャンダルをテーマとしている。
主演の山田さんは忠実なる秘書シンドラーを演じ、古田さん演じる憧れのベートーヴェンを絶対に守るという使命感から、彼の死後、“下品で小汚いおじさん(真実)”から“聖なる天才音楽家(嘘)”に仕立て上げようと奮闘する……というストーリーだ。
西田さんは、ベートーヴェンの友人であるフランツ・ゲルハルト・ヴェーゲラー(遠藤憲一さん)の妻で、ベートーヴェンの初恋の女性ともいわれているエレオノーレを演じる。西田さんは昨年、「正体」(藤井道人監督)、「十一人の賊軍」(白石和彌監督)など6本にの映画に出演し、脇を固める実力派俳優として知られる。
市川さんは、ベートーヴェンの愛弟子で、シンドラーが嫉妬心を抱くフェルディナント・リースの妻、ハリエット役。2020年から放送されているラジオ番組「×(かける)クラシック」(NHK-FM)ではMCを務めるなどクラシック音楽に造詣が深い。
併せて、安井順平さん、泉澤祐希さん、前野朋哉さんも出演することが発表された。5人共、個性派ぞろいで演技力が光る面々だけに、映画は“演技バトル”の様相を呈している。
5人のコメント全文は以下の通り。
◇西田尚美さん(エレオノーレ・フォン・ヴェーゲラー役)のコメント
ベートーヴェンもベートーヴェンなら、周りを取り巻く連中たちもなかなかのくせ者ぞろいで、この役をこの方が……と想像しながら読んだバカリズムさんの脚本は相当面白かったです。
遠藤憲一さんと久しぶりに夫婦役でご一緒できたこと、あの時代の扮装をして真面目にふざけたお芝居をしたことも貴重な体験でした。どう映画になるのかとても楽しみにしています。
◇市川紗椰さん(ハリエット・リース役)のコメント
クラシック音楽好きとして、少しでも関われてとても光栄です。この芸術家をあの役者さんが演じるの!? あの芸術家がバカリズムさんのフィルターを通したらどうなるの!? なんていろいろと想像するだけでワクワクしました。
実は今回の映画のお話をいただいた少し前に、偶然ラジオでリースの作品を流したばかりだったので、勝手にプチ運命的なつながりを感じました(笑)。
妻のハリエットのことはその段階では存じ上げてませんでしたが、リースとシンドラーの絶妙に気まずいやり取りと、ハリエットの19世紀アンティークのドレスやブラウスにも注目してほしいです。
◇安井順平さん(ベルリン王立図書館音楽部門責任者 ジークフリート・ヴィルヘルム・デーン役)のコメント
疲れた心に、そっと肌をなでてくれる風のような、そんな物語。きっと何年たっても、そのときどきの心地よい風として、寄り添い続けてくれる思い出深い作品になりました。
というのはウソ。真実は、思い出どころか一瞬で撮影が終わったということと、山田裕貴とキャッキャしてたことと、私が演じたベルリン王立図書館の責任者ジークフリート・ヴィルヘルム・デーンは実在の人物だということ。そう、この作品は「真実」と「嘘」の物語だ。
◇泉澤祐希さん(セイヤーの友人役)のコメント
最初、19世紀のウィーンの人々を日本人がどうやるのか、想像できなかったので、戸惑いました。(米国人音楽ジャーナリスト・セイヤー役の)染谷将太さんは前から一緒にお芝居をしてみたかったので、なんてことない会話のシーンではありましたが、ご一緒できて楽しかったです。
映画「ウェディング・ハイ」で、バカリズムさんオリジナル脚本で参加した際にも感じましたが、独特なリズムとせりふで、テンポ良く進んでいく印象があり、今回も同様に面白い1シーン1シーンを積み重ねて、どう一本の映画になっているのか、個人的にも楽しみです。
◇前野朋哉さん(劇場スタッフ役)のコメント
撮影の日、「ベートーヴェン捏造」現場から「ホットスポット」現場へとはしごする、まさかの1日2作品バカリズムさんの脚本作品に出演という、まれな経験をさせていただき、なんか少し誇らしい気持ちでした。
撮影では、古田新太さん演じるベートーヴェンを、真剣によごしていくスタッフさんたちが印象的で、古田さんはフケとか糸くずをたくさん付けられて、ポケットにゴミまで入れられたりしていました。そんな状況でも「冷蔵庫に塩辛あるから食べてー」と気さくに誘っていただき、癒やされました。
山田裕貴さんの熱量を帯びたシンドラーとベートーヴェンの絡み合いを間近で見てましたが、なんて言うか、そこには知らない宇宙が生まれていました。この作品、面白くなります!