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梅田修一朗×羊宮妃那:「小市民シリーズ」インタビュー(2) 最初の息遣いから感じたこと

「小市民シリーズ」に出演する梅田修一朗さん(左)と羊宮妃那さん

 インタビュー(1)の続き。「氷菓」などで知られる米澤穂信さんの小説が原作のテレビアニメ「小市民シリーズ」がテレビ朝日の深夜アニメ枠「NUMAnimation(ヌマニメーション)」ほかで7月6日から毎週土曜深夜1時半に放送される。かつて“知恵働き”と称する推理活動で苦い経験をした小鳩常悟朗は、同じ志を立てた同級生の小佐内ゆきと、互いに助け合う互恵関係をひそかに結び、小市民として平穏な日々を送るつもりでいたが、なぜか不可解な事件や災難が次々と舞い込んでくる……というストーリー。梅田修一朗さんが小鳩常悟朗、羊宮妃那さんが小佐内ゆきをそれぞれ演じる。梅田さんと羊宮さんに同作の収録の裏側を聞いた。

 ◇古川慎への感謝

 --共演者の印象は?

 梅田さん 初回収録の第一声は、すごく緊張するのですが、羊宮さんの最初の息遣いから「小佐内さんだ!」と感じました。身が引き締まると同時に、より自然に小鳩君を演じさせていただけました。小佐内さんをはじめ、堂島健吾だったり、さまざまなキャラクターが関わる中で、小鳩君のディティールは細かくなっていき、みんなで世界を作り上げていく現場でした。堂島健吾役の古川慎さんのパワーを感じながら、一緒にお芝居させていただけることが幸せです。古川さんはおちゃめで、先輩としても時折言葉をいただくこともあったり、助けられています。でも、マイク前に立つと、健吾の正義を大事にする感じが背中からにじみ出ていて、お芝居で存在感が負けないように演じるぞ!という気持ちになります。

 -ー古川さんからはどんな言葉をもらった?

 梅田さん 「大丈夫だよ」と会話の中で自然に言ってくださるんですよね。肩に力が入りすぎたりすると、くだけた会話で和ませてくれたりするので、感謝しています。こんな話をしたら「俺は何もしていないよ」と言われそうですが(笑い)。

 羊宮さん 私も優しくお声がけいただいています。お芝居において、小鳩君はすごく居心地が良く、一番安心するのですが、圧倒されるという意味で堂島君は、声量、ゆきちゃんとの関係も相まって、背筋がピンと伸びるところがあります。古川さんのお芝居もあって、そう思います。古川さんはすごく優しい方で、優しく話を振ってくださいます。本当にありがとうございます!

 梅田さん 古川さんは最初、クールなのかな?と思うけど、おちゃめな方なんですよね。

 ◇映像に感動

 --本編の映像を見て感じたことは?

 羊宮さん 私は放送で見たくて、実はまだ見ていないんです。

 梅田さん その気持ちも分かります! でも、僕は見ました。PVを何回も見たり。

 羊宮さん PVを見ると、草一つにしても立体的で、影、空、雲も美しいんです。

 梅田さん 本当にすごいです。アニメ、アニメーターの方の力を感じました。

 --主題歌が流れるPVも完成したようなので、見てみましょう(PVを再生する)。

 羊宮さん 可愛い! 可愛い!!

 梅田さん 映画!? 

 羊宮さん 映画です! 小説を読んで自分の日常と重ねていましたが、アニメになってよりリアルに描かれているから、作品の世界により入り込めます。そんなすてきな作品に携われることの喜びを改めて実感しています。

 梅田さん 幸せです! 小鳩君と小佐内さんの2人だけが分かる空気が絶対あって、それを会話で表現できたらと思い、羊宮さんに引き出していただいていたんですけど、PVを見ると、こういうふうになるんだ!と一足先に感動しています。

 ◇声優として大切にしていること

 --梅田さん、羊宮さんは大活躍中です。声優として活動する中で大切にしていることは?

 梅田さん 今も考えている最中なのですが、一つはっきりしていることがあって、キャラクターを任せていただくことがどういうことなのか?と考えています。出会ったキャラクターがいて、任せてくれた方、一緒にアニメを作ってくれる方、共演者の方……とたくさんの方々がいる中で、自分の力を出し切ることで、何かを返していきたいんです。よくある言葉になってしまいますが“感謝”することです。芝居をする中で、キャラクター、作品のことを第一に考えることが、感謝を返していけるのかな?と思っています。

 羊宮さん 役者として大切にしていることはいっぱいあるんですけど、特に私の中で気を付けていることは“気持ち”です。心から思えたものをちゃんと残しておくことを心掛けています。子供の頃は感情を全て表に出していましたが、大人になると出してはいけない感情や言葉が増えていきます。例えば、大人になると泣くことが少なくなったり、10代の頃に悔しい、うれしいと思っていたことが、今ではそう思えなくなってしまうこともあります。成長していくこと、心を強くしていくことは生きていく上でとても重要なことだと思うのですが、役者としてはいろいろな年齢やいろいろな性格の子を演じていくので、今だからこそ心から思える感情たちは、成長後でも引っ張り出せるように大切にしていきたいなと思っています。

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