「本渡楓」の　インタビューの記事一覧
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　「週刊少年ジャンプ」（集英社）で連載中の権平ひつじさんのマンガが原作のテレビアニメ「夜桜さんちの大作戦」が、4月7日からMBS・TBS系の日曜午後5時のアニメ枠“日5”で放送される。極度に人見知りな高校生・朝野太陽が、最強スパイ一家の娘で幼なじみの夜桜六美と結婚し、スパイ家族の一員として活動する姿を描く“スパイ家族コメディー”。朝野太陽役の川島零士さん、夜桜六美（むつみ）役の本渡楓さんら豪華声優陣が最強スパイ一家を演じることも話題になっている。太陽と六美の“夫婦”を演じる川島さん、本渡さんに、同作への思いを聞いた。

　◇ジャンプだ！　豪華共演者の演技に感動

　－－原作を読んだ印象は？

　川島さん　太陽は、ピュアで真っすぐで、覚悟だけで戦います。最初は強いわけではなく、がむしゃらになるところが読んでいて気持ちがよくて、それを演じるのは楽しいけど、大変そうなので、これは気合を入れないと！と感じました。

　本渡さん　（週刊少年）ジャンプだ！と原作を読み始めて、読んでみると、やっぱりジャンプだ！となって（笑い）。

　川島さん　語彙（ごい）力がなくなっちゃいますよね。

　本渡さん　そうなんです（笑い）。太陽はスパイとしては素人で、全力でぶつかり、大事なもののために頑張っていきます。ワクワクしました。スパイが題材ということもあって、大変な戦い、駆け引きもあったりして、シリアスなところ、家族愛、コメディーなどのギャップが激しくて、引き込まれていきました。ワクワクするマンガで、ジャンプだ！となったんです。

　－－個性豊かな夜桜家を演じる豪華キャストも話題になっています。気になるキャラクターは？

　本渡さん　皆さん、すごいので、全員のキャストの方について語れますが、四怨姉ちゃんが気になります。悠木碧さんが演じられると聞いて、どんな感じなのか？と思っていたら、想像以上のゲーマー声だったんです。絶妙のグダっとした感じで、お姉ちゃん要素もあって、スパイの仕事としてゲームをやっていて、バランスに感動しました。

　川島さん　四怨が寝不足になればなるほどいいんですよね。悠木さんの本領がどんどん発揮されていって、何徹でもしてほしくなる（笑い）。皆さん、すごいのですが、小西さん（凶一郎役の小西克幸さん）がすごい！　マイクの前のたたずまいに、キャリアの厚みを感じます。小西さんは原作、キャラクターをすごく大切にされていて、愛もすごいんです。凶一郎兄さんの仕事への向き合い方のようなものが、マイク前のたたずまいからも感じて、何でそんなに声の圧がすごいんですか？って聞いてしまいました。

　本渡さん　現場でも聞いていましたよね。

　川島さん　全く動かなくても、あんな多彩な音が出るんですよ！　恥ずかしくもあったのですが、少しでも吸収したくて、聞いてしまいました。

　◇ペアルック！？

　－－役作りのきっかけになったことは？

　川島さん　思った以上にツッコむキャラクターだと感じました。個性的なキャラクターの中でツッコミをしているのは太陽だけではありませんが、結構な部分を担っています。別作品で培ってきたものを生かしつつ、この作品にアジャストしつつ、彼のツッコミって何だろう？と考えました。話が進んでいく上でのギアを上げるように、受け渡すようなツッコミを大事にしています。

　本渡さん　六美ちゃんの人当たりのよさ、生まれた環境や立場のバランスを考えると、どんな心持ち、どんな距離感でしゃべるんだろう？と思っていました。例えば、学校のシーンで盛り上がるときに、彼女はどれくらいの警戒心を持っているんだろう？　取っ掛かりとして、最初の頃に、学校で六美ちゃんが友達から手作りのクッキーをもらっても、その場で食べません。そういう感じの距離感なんだ……と私の中で取っ掛かりの一つになっています。普通に学校生活を楽しんでいますが、何気なく警戒している。そこから六美の冷静なところや俯瞰（ふかん）してしゃべるイメージを見つけていったところがありました。笑顔だけで、警戒していて、距離感を取り過ぎるのも違いますし、心の距離感が絶妙で難しいところです。

　－－お互いが演じるキャラクター、役者としての印象は？

　本渡さん　太陽は不器用ですよね。不器用なことは自覚しているのかな？　もしかしたら自覚すらせずに、やれることに全力で向き合っているのかもしれません。そんな風に頑張る太陽を見ていると、元気をもらえます。頑張ろう、私も何かできるかな？と影響を与えてくれます。彼が頑張れば頑張るほど周りも彼のために何かできるかな？と思う。零士君も太陽に近いところがあると思います。太陽の100％の気持ちに、100％、120％でぶつかっていて、隣で熱く熱く演じていることを感じています。休憩時間に、先輩たちに「どうやっているんですか？」と聞いている姿からも太陽を感じるんですよね。すごくすてきな役者さんです。

　川島さん　ありがとうございます！　六美の生い立ち、立場上、ずっと決意、覚悟を積み重ねていて、演じる上で距離感が難しい。心を開かない怖い子にもなりそうだけど、えーでちゃん（本渡さん）は絶妙な難しい温度感を探り続けていて、それを感じています。六美と太陽が2人で話すシーンがあって、その時の温度感がすごく好きです。丁寧に一つ一つの言葉をお互いが拾っていて、六美の言い回しから覚悟みたいなものも感じますし。恋愛を飛び越えて、夫婦からのスタートですし、ウブなところもありますしね。

　本渡さん　ありがとうございます！

　－－共演は初めて？

　川島さん　ここまでがっつり掛け合いをするのは初めてです。どんな人なのかな？と話しかけてみると、お芝居に対して真面目でひたむきで……。

　本渡さん　私は、何を考えているか分からないと言われることもありますが、正解は何も考えていない（笑い）。ちなみに今日のお洋服はペアルックなんですけど、零士君が「2色買ったんだけど、太陽と六美っぽくない？」と持ってきてくれたんです。

　川島さん　着てくれるのかな……とも思ったのですが。

　本渡さん　全然着ますよ！　零士君は私とは全然違うタイプで、違うから面白いんですよね。すごく社交的で、最初はびっくりしましたが。

　川島さん　引いてない？

　本渡さん　ちょっと引いたかも（笑い）。周りにいなかったタイプですし、すごく面白いんです。

　夫婦役の二人の息はぴったりのようだ。川島さん、本渡さんを含む最強スパイ一家の熱い演技に期待が高まる。