この「栞ちゃん 心の声をきかせてよ インタビュー」ページは「栞ちゃん 心の声をきかせてよ」のインタビュー記事を掲載しています。
今年3月に脚本家・放送作家を引退した鈴木おさむさんが現役時代に執筆し、温存していたという幻の企画をドラマ化した「栞ちゃん 心の声をきかせてよ」(テレビ朝日系、一部地域を除く)が12月13日午後11時15分から放送される。“あざとい女”の建前と本音をリアルに描く同作で主演を務めるのは、元テレビ東京アナウンサーで“令和のあざと女王”と呼ばれる森香澄さん。あざとい女性役でのドラマ主演の心境や役作り、自身の恋愛観や2025年の抱負などを聞いた。
◇「おさむさんの頭に私が浮かんだことが一番うれしい」
心温まる物語に見える「表編」を放送し、その後、同じ映像に主人公の心の声を入れた「裏編」を放送という新感覚ドラマ。裏編で、表編では分からなかった栞(森さん)の心の内が判明する構成で、同じ映像ながら真逆の結末が楽しめる内容となる。
数々の話題を呼んできた鈴木おさむ作品で主演することについて、森さんは「鈴木さんが手掛けたドラマは、ただのドラマではないという企画力がいつも垣間見えていて。そういう意味では今回もただのドラマではないだろうなと、オファーいただいた時から思っていました(笑)。おさむさんが『森でいきたい』と言ってくださったとお聞きして、光栄だなと。私の名前が出たこと、おさむさんの頭に私が浮かんだことが一番うれしいです」と顔をほころばせる。
演じる栞は、すがすがしいほどの“あざとい女”という役どころ。「栞のあざといは、男性に媚(こ)びているわけではなく、自分の見せ方を一番よく知っているからこそできる、あざとさなのかなと考えながら演じました」と振り返る。
役作りで意識したポイントは「表情」と「声のトーン」。「表情はいろいろやりました! 表編では可愛く思われたい栞の気持ちを表現しましたが、裏編では何も気にせずに、家族の前でしゃべるようなトーンを初めて出しました(笑)」。
ドラマついては「表編と裏編があまりにも違いすぎるので、全然違うものとして2回楽しめると思うし、裏を見た後にもう1回、表を見るのも面白いと思うので、ぜひループしていただきたいです。演技の幅を広げて挑戦したので、そこも注目していただけるとうれしいです!」とアピールした。
◇「“あざといからこうしなきゃ”とは考えてはいない」
森さん自身、“あざとい”キャラでブレーク中。「あざといと言われ2年くらいたつのですが、気付いたらテレビに出るときは“令和のあざと女王”という冠がつくようになっていて。私が一番あざといに向き合っているのかな、とは思います(笑)」。
森さんにとって“あざとい”とは何なのか。「今のあざといの概念は、ちょっと変化している気がします。計算高い的なところもあるし、芯を持って計画性があるみたいな意味もあるのかなと。自分がどう見られているのかを客観的に認識しながら、自分をデザインする。それが、あざといってことなのかなと思います」。
“令和のあざと女王”と呼ばれることは「私は褒め言葉と受け取っています」と口にする。「あざといキャライメージがついてきたので、それはありがたいです。ただ、私自身は“あざといからこうしなきゃ”とは考えてはいなくて、可愛く見られたいとか、しっかりしている風に見られたいなどと自分をプロデュースしていったら、結果あざといと言われるようになりました」。
私生活では「あざといとは言われないんですよ」という。「どちらかというとガサツな方で、テレビに出ているようなブリブリした感じじゃないとよく言われます(笑)。テレビでも、もうそろそろバレてきているなとは思っています(笑)」と明かした。
ドラマには、「FANTASTICS from EXILE TRIBE」の佐藤大樹さんや「OCTPATH」の太田駿静さん、「INI」の後藤威尊(たける)さんらが演じるタイプの異なる男性キャラクターが登場するが、森さん自身の恋愛観として相手に重視するのは「自分の機嫌を自分で取れる人」。
「相手の機嫌に左右されてしまうし、それに引きずられてしまうタイプなので……そうなると仕事にも支障が出てしまうので、あまり気持ちの浮き沈みがない人の方がいいですね。陽気な人が好きです(笑)!」
2025年2月でフリーとなって2年がたつ。最後に、来年の抱負を尋ねると「来年もきっと目まぐるしく過ぎる予感がしています」と現在の活動への確かな手応えを口にしつつ、「27歳でフリーになって気付いたら29歳になっていたので、この勢いをキープしたいですね。気付いたら31歳になっていられれば」と述べた。(取材・文・撮影:遠藤政樹)