この「リブート インタビュー」ページは「リブート」のインタビュー記事を掲載しています。
俳優の鈴木亮平さんが主演を務めるTBS系日曜劇場「リブート」(日曜午後9時)で、演出を手掛ける坪井敏雄監督。3月29日放送の最終回を前に、キャストとの撮影エピソードや最終回の注目ポイントなどを語ってもらった。
◇「このスピード感は初めて」鈴木亮平と息を合わせ挑んだ撮影現場
--坪井監督はこれまでさまざまなジャンルの作品で演出を手掛けられていますが、今作を演出するにあたり何か心掛けたことはありますか?
本作のように毎回ものすごい速さで物語が展開していくサスペンス作品は、これまであまり経験がなかったので、そういったスピード感やテンポ感はかなり強く意識しました。
(鈴木)亮平さんもお芝居のテンポやセリフ回しのスピードを通常より少し上げる方向で(演技プランを)練られていたので、最初から共通の認識を持ってスタートすることができたと思っています。
--裏社会も舞台となっている本作では、バイオレンスなシーンも度々描かれています。放送時間が日曜日の夜9時という中で、どのような描き方を意識されたのでしょうか?
映像的にはあまりに直接的な描写は避けたいと思っていたので、むしろそれをしないことによって、逆に怖さが増すような手法を用いました。例えば部屋の奥では「こういうことが行われているんだろうな」と、視聴者の方々が妄想できるような余白を残す、といった形です。
裏社会に関わるシーンは、映像のトーンもやや暗めになっているかもしれませんが、本作は家族愛がテーマでもあるので、全体的にはあまり冷たい空気感にはならないように意識していました。
◇鈴木亮平、松山ケンイチ、戸田恵梨香の印象は?
--主演の鈴木亮平さんについて、今回の撮影を通して改めて感じた印象をお聞かせください。
亮平さんとは主演として連続ドラマをご一緒させていただくのは今回が初めてでしたが、準備期間も含めて、現場でも研究熱心でストイックな方だと改めて思いました。本当にお芝居が好きでたまらなくて一途に研究しているところは尊敬しますし、とても素敵なところです。
そのような姿勢、芝居の錬成度の高さは、『リブート』のような新しい撮影手法を取り入れた挑戦的な作品に最も適した方で、このような作品のど真ん中にいるべき俳優であると改めて確信しました。
--リブート前の早瀬陸を演じられた松山ケンイチさんについてはいかがでしょうか?
松山さんもお芝居を撮らせていただくのは今回が初めてで。早瀬の息子・拓海(演:矢崎滉)とのシーンでは、父親役として息子と接するシーンを撮影するのは「今回が初めて」とおっしゃっていたのですが、拓海役の矢崎くんがすごく頑張ったこともしっかりと受け止められていて、結果とても心に響くお芝居になったと思っています。
そういった家族への愛の深さも含めて、早瀬の基礎となる人物像を作っていただいたので、影の主人公という形にはなりますが、ある意味では本当に松山さんの作品でもあるなと思いました。
--鈴木さんと同じく一人二役で、リブート前後の幸後一香を演じられた戸田恵梨香さんの印象はいかがでしたか?
一香は、状況説明や誰かを説得しなければならない役割が多い役だったので、セリフもかなり長いですし、大変だろうなと思っていたのですが、クランクイン前の本読みの時に、戸田さんの「こう言われたら、早瀬も信じてしまうよな」と思えるくらいの言葉の強さというか、その説得力に「本当にすごい」と心を掴まれました。
それが現場ではさらにパワーアップして、お芝居に乗せるとまたさらに力強くなっていったので、本当に素晴らしい役者さんだなと思いました。
◇永瀬廉と藤澤涼架の魅力
--裏組織の実行役・冬橋航を演じられた永瀬廉さんの印象についても教えてください。
永瀬さん以外に、誰も冬橋を演じられないのでは、と思うほど役と同化している印象を受けました。それはなぜかと思った時、永瀬さんが持つ色気のような部分だけではなく、急に関西弁の気のいいお兄ちゃんになったりする、そんな本来のキャラクターが、「しぇるたー」(冬橋たちが職員を務めるNPO法人)に身を寄せる若者たちの前で見せる、冬橋の姿ともリンクするというか。
ハマり役という言葉が妥当かは分かりませんが、そういうふうにはすごく感じました。
--冬橋のバディー・霧矢直斗役の藤澤涼架さんについては、どのような印象を持たれましたか?
第1話の夏海(山口紗弥加さん)の葬儀シーンの時、クランクイン前の藤澤さんが「勉強のために」と現場に来られて、撮影の様子をじっと見ながら勉強されていた姿が、すごく印象的でした。
撮影の合間には、亮平さんや永瀬さんと積極的にコミュニケーションを取るなど、本当に(連続ドラマは)初めてなのかなと思うぐらい、自然と現場になじまれていました。
◇最終回の注目ポイントは?
--今作には、さまざまな“癖のある”キャラクターが登場しましたが、ご自身が演出した際に特に面白いと思われたキャラクターはいましたか?。
今回は裏と表(の社会)を問わず、それぞれに濃いキャラクターたちが多くいたので、撮っていてすごく楽しかったです。例えば合六(亘、北村有起哉さん)は、普段は丁寧で人当たりの良い人物ですが、裏では怖いことをサラッと言いますね、みたいな話を北村さんと相談しながら作っていきました。
裏組織の幹部が集まるシーンでの、さっきまでみんなで和やかに話していたのに、合六が裏のモードに入ったらみんなも急にスイッチが入る、といったような使い分けも、北村さんに非常にうまくコントロールしていただきました。
--最後に、ついに最終回を迎える本作ですが、視聴者の皆さんに注目していただきたいポイントを教えてください。
残されている謎や伏線など、皆さんがモヤモヤされているところには、実はその裏に登場人物それぞれの秘めた想いや愛もあるのですが、最終回ではその辺も一気に明かされていくと思います。
そして、本当の最後の最後にはとても大きなサプライズもあるので、ぜひ最後までご覧ください。