映画「きみはいい子」(呉美保監督)の初日舞台あいさつが6月27日、東京都内で行われ、主演の高良健吾さんや尾野真千子さん、呉監督らが登場した。映画は、第37回モスクワ国際映画祭で最優秀アジア映画賞(NETPAC賞)を受賞。
前日にモスクワから帰国し受賞の連絡を受けた呉監督は「受賞も嬉しかったし、ロシアはシャイな方が多いとお見受けしたのですが、(公式)上映後すごく興奮して駆け寄って感想を言ってくださり、『世界の色んな人に見て欲しいわ』と言っていただけて、映画を持ってきてよかったなと思いました」と感極まった表情で喜びを語った。
主演を務めた高良さんも「言葉も生まれ育った環境も違うのに、その人たちの心に響いて賞として評価いただけた。目に映らないものでも、心を通わせていれば人には届くと思うし伝わると信じてやってきたことが、やっぱりそれで良かったんだと思えた」と作品に込めた思いを明かし、「個人の賞ではなく映画が賞をもらえたことが嬉しい」と充実した表情を見せた。
一方、美容室で知らせを聞いたという尾野さんは「最高のご褒美を頂いた」と満面の笑み。「昨日は美容室で髪をなんだかんだしてまして、その時にメールが届きまして、なんやかんややってるのにもかかわらずガッツポーズしてしまいまして、他のお客様にご迷惑をおかけしました」と臨場感たっぷりに歓喜の様子を伝え、会場の笑いを誘っていた。
舞台あいさつには高良さん、尾野さん、呉監督のほか、高橋和也さん、喜多道枝さん、加部亜門さん、三宅希空さんも出席した。