M-1グランプリ2024 決勝戦
決勝戦 FIRST ROUND 前半戦 1~5組目
12月22日(日)放送分
テニスの4大国際大会(グランドスラム)の一つ、全仏オープンが23日から開催される。08年に現役復帰し、昨年から再びグランドスラムに挑んでいる女子プロテニス・クルム伊達公子選手(39)は今回、予選なしのストレートインで本選出場が確実視されている。14年ぶりのグランドスラムでの1勝を目指す意気込みや、6月から行われるウィンブルドンへの思いを聞いた。
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−−世界の強豪と戦っていく中で、年齢の差はどう感じられていますか。
コートに入ってしまうと、私自身それほど年齢のことは感じずに戦っていますが、練習や試合が終わって、ホテルに帰って次の日を迎えるまでが一番年齢を感じる時ですね。疲労をいかに残さないかが、ほかの選手と一番違うところで、それが少しでもたまると、次のパフォーマンスが下がってしまいます。コートに立っている時はアドレナリンも出てくるので、それほど気にせず走り回って自分を追い込んで戦うことができるのですが、勝てば勝つほど蓄積度をいかに低くするかが大事ですね。
−−3月に米フロリダのIMGアカデミーに滞在されました。どういった内容のリハビリや練習をされたのでしょうか?
インディアンウェルズ2回戦敗退からマイアミの間、少し時間がありました。けがを抱えている時はメンテナンスとケアに時間が必要になるので、トレーニングや練習も含めて同じ場所ですべてが完結できる方が一番良い選択だと思いました。IMGアカデミーでお世話になれば、練習もできて専門の方たちもそろっていて、環境としては最高の場所。ちょうどアメリカのフロリダにいたということもあって、お願いをすることになりました。リラックスするためにも良い時間を持てたと思います。
−−IMGアカデミーでは(男子プロテニスの)錦織圭選手も一緒にいて、何か会話を交わされましたか?
「けがの具合はどう?」とか、ちょうどマイアミ大会の前だったので「マイアミはどうなの?」とか話したり……。あとはテニスというよりごく普通に一緒に食事をして、和気あいあいと楽しく話しました。一緒に行ったメンバーで、一番話題にされたのが私のラケットの重さでしたね(笑い)。最近男子でもそれほど重いのを使う人はいないので、重さの話をして笑ったりして、本当にリラックスする時間を持てた感じです。
−−(95年に)ベスト4という実績を残した全仏オープンですが、技術的にどのあたりがポイントになるか教えてください。
私は普段はベースラインからそれほど下がって打つタイプではないですが、クレー(コート)になればハードコートより多少後ろに下がらざるを得なくなります。バウンドも高くなりますし、決まるボールが決まらなくなるのでラリーの数も増える分、動く量も、心肺機能への負担も増えます。スタミナやパワーが求められ、試合をやりながらクレーへのフットワークに早く慣れることも求められてきます。ボールをどこにどういうふうに打ち込んでいくかも重要で、高低差をつけたり、前後に動いたり、コートを広く使って攻めることで、いかに展開を作っていくかが求められます。それがクレーの特徴なので、そのへんをうまく練習していく必要がありますね。サーブの確率も上げていかないといけない。私はもともとエースを取れるサーブではないですが、いつも以上に確率重視ということを求められてくると思います。
−−グランドスラムで14年ぶりの勝利に向かってということになります。14年ぶりという意識はありますか?
2年前に再チャレンジということで(現役復帰して)スタートさせていただいてから、まさかグランドスラムで本戦ストレートインできる位置に立てる日がくるとは思ってもみなかったです。14年ぶりと言われることはありますが、自分では何年ぶりなのかもう意識していないですね。当然、ランキングが上がると同時に自分の目標意識も必然的に高くなってきています。グランドスラムの素晴らしさというものも改めて感じるようになっていて、だからこそグランドスラムでの活躍を意識するようにもなってきています。そういう意味では簡単ではないですけど、グランドスラムで勝ちたいという気持ちは当然高くはなってきていますね。
−−ウィンブルドンは昨年本戦を戦ってみて、芝の印象と、自分のプレーとの相性はいかがでしたか?
グランドスラムというのは、全豪オープンのハードコートをはじめ、四つのコートを1年間でまわります。2種類の微妙に違うハードコートのサーフェスがあったり、さまざまなサーフェスをこなしていかないといけません。その中で、芝というのはシーズンが短いので、それほど練習ができるわけでもなく、また気候も雨が降りやすかったり、なかなか思うようにコートが確保できなかったりという条件の中、調整をして挑みました。そんなに芝に順応できるとは思わなかったのですが、13年ぶりに芝のコートで練習してみて、イレギュラーが多かったり、気候によって芝が重く感じたり、滑ってきたりといろんな状況に対応しなければならないという、その新鮮味を感じながら当日を迎えられたと思いますね。けいれんで最後はなかなか動けない状況での負けで残念でしたが、13年ぶりに出場して、それもあれだけ厳しいといわれるウィンブルドンでワイルドカードをいただいての出場で、新しくできた2番コートにまさか自分自身が立てるなんて、当然思ってもみなかったので、そういう巡り合わせも体験できて貴重な年になったと思います。
−−(ウィンブルドンの)芝の上ではアドバンテージがあると感じていらっしゃいますか?
そうですね、周りはやはり私のテニスは芝に向いているという見方が強いですが、自分自身は得意と思っているわけではありません。しかし、クレーコートよりは自分に向いているのは分かります。ウィンブルドンは多くの選手にとって特別な場所であり、多くの選手が勝ちたいと思う場所です。歴史や伝統が選手への重みになっていて、私自身もその重みはプレーしていた時も、解説の立場で外から見ていた時も感じていました。私自身がそのウィンブルドンで、もう一度戦える喜びを感じつつ、今年こそ勝ちたいと思います。
全仏オープンは23日~6月6日、ウィンブルドンは6月21日~7月4日までWOWOWで生中継される。(毎日新聞デジタル)
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2024年12月25日 14:00時点
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