土屋アンナ:中島監督最新作「告白」に「暗くね?」とダメ出し 中島哲也映画祭

 湊かなえさんの09年度本屋大賞受賞作を松たか子さん主演で映画化した「告白」(中島哲也監督)の公開を記念し、中島監督の作品を1日で一挙公開する「中島哲也映画祭」が27日あり、歴代の作品に出演したキャストが勢ぞろいした。最新作「告白」について役所広司さんらが称賛する中、監督の出世作「下妻物語」(04年)で映画デビューした土屋アンナさんは中学校での殺人を題材にしたセンセーショナルな作品に「何であれを監督が作ったんだとまず思った。暗くね? 暗いじゃん」とダメ出しして会場をわかせた。

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 土屋さんは監督に冗談交じりに憎まれ口をたたくなど、息もぴったりの様子で、監督も「すごい才能を見つけたと思いました」と土屋さんのキャラクターを持ち上げた。しかし、土屋さんは「告白」の感想を聞かれ「人間の真実の部分で、普通、人は悪いところは隠そうとしてるから、映画にすると拒否反応を起こすと思う。ものすごい恐ろしいことを描いてるから、危険なことしましたね」とコメントし、観客らは逆に映画の内容に興味をかきたてられた様子だった。

 一方、監督の「パコと魔法の絵本」(08年)で主演を務めた役所さんは「中島さんらしい作り方で見たことのない映画。感動しました」と称賛。「嫌われ松子の一生」(06年)で主演を務めた中谷美紀さんは「私はスタッフを怒鳴ったりしているのを間近で体験していて、中島監督は人の心のわからない人だとずっと思っていたんですが、『告白』を見ると、監督は人の心の奥深くを真摯(しんし)に見つめていることが伝わってくる作品です。最初の松さんの25分の独白は、不整脈を起こしそうなくらいドキドキして素晴らしい作品でした」と大絶賛していた。

 「告白」は、中学校教師・森口悠子(松さん)が、自分の娘は教え子に殺されたと生徒を告発する物語。熱血過ぎる新人教師役を岡田将生さん、犯人の過保護すぎる母親役を木村佳乃さんが演じ、37人の生徒役は、1000人以上のオーディションで選ばれた13歳の少年少女が演じる。主題歌は英ロックバンド「レディオヘッド」の「Last Flowers」で、同バンドにとって、日本映画への初の楽曲提供となる。映画は6月5日から全国で公開。(毎日新聞デジタル)

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