優れたマンガと作者を顕彰する「第34回講談社漫画賞」の贈呈式が21日、東京都内で開かれた。児童部門で「イナズマイレブン」のやぶのてんやさん、少年部門で「ダイヤのA(エース)」の寺嶋裕二さん、少女部門で「海月姫~くらげひめ~」の東村アキコさん、一般部門で「GIANT KILLING」のツジトモさん(マンガ)と 綱本将也さん(原案・取材協力)が、それぞれ受賞した。
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講談社漫画賞は1977年に創設。09年4月1日~10年3月31日に雑誌、コミックスに掲載された作品の中から、斬新で優秀な作品を選んだ。3月に編集者、作家、評論家など1271人にアンケートを実施し、その結果に委員会推薦の候補作を加え、社内実施委員会で47作品を第1次候補に選出。さらに検討して19作品の中から受賞作を選んだ。
児童部門は、票が割れる激戦となったが、児童マンガらしいパワーを評価して「イナズマイレブン」が選出された。少年部門も同様に選定が難航したが、「バクマン。」などを抑え、高校野球経験者ならではの王道野球マンガを描いた「ダイヤのA」が選ばれた。逆に少女部門は「海月姫」がライバルを圧倒しての受賞。一般部門は、昨年もノミネートされた「GIANT KILLING」が雪辱を果たした。
贈呈式で、やぶのさんは「公園でパンを食べていたら、カラスに取られてついていないと思ったが、あれは幸運のヤタガラス(サッカー日本代表のエンブレムのカラス)だったのかな。原作はゲームだけれど、マンガを評価してくれてうれしい」と喜んでいた。
寺嶋さんは「これからも丁寧にやっていきたい。そして、できたらこの作品を読んでください」とアピール。東村さんは「子供のときからマンガが大好きで、読んで育ち、描くようになり、仲間が集まるという延長でマンガ家になった感じがある。苦労話もないんだけど、楽しく描いてきてよかったのかな」と振り返った。
綱本さんは、サッカー日本代表のイビチャ・オシム前監督の故郷ボスニア・ヘルツェゴビナに賞金の半額の50万円を寄付することを明らかにし、「監督でこれだけサッカーが変わるのだと驚きました。ボスニア・ヘルツェゴビナのサッカー少年に寄付して、恩返しがしたい」と語った。ツジトモさんは「手探りでマンガを描いていた。こんなことになってしまったのが不思議です」と話した。(毎日新聞デジタル)
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