吉永小百合:坂本龍一に自ら共演依頼 サユリスト教授も「何でもやります」 平和コンサート

「吉永小百合 平和への絆」の会見を行った吉永小百合さん
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「吉永小百合 平和への絆」の会見を行った吉永小百合さん

 女優の吉永小百合さん(65)が8日、朗読と音楽で世界平和を呼びかけるコンサート「吉永小百合 平和への絆(きずな)」のリハーサルをNHKホール(東京都渋谷区)で行い、初共演となる音楽家の坂本龍一さん(58)らと会見を開いた。コンサートの発案者でもある吉永さんは、自らコンサートに赴いて坂本さんに出演を依頼したといい、それを受けた坂本さんは「吉永さんに頼まれて断る人間はいない。『何でもやらせてください』と。吉永さんのご希望通りにやります」と目尻を下げた。 

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 「吉永小百合 平和への絆」は、20年以上にわたって広島・長崎で被爆した人々が記した詩“原爆詩”の朗読を通して核廃絶を訴えてきた吉永さんが、その活動に賛同するアーティストと開催。2部構成で、1部では吉永さんが原爆詩の朗読を始めたきっかけとなった映画「愛と死の記録」で共演した俳優・渡哲也さんと吉永さんとの対談VTRなどを上映、吉永さんが音楽に合わせて原爆詩を朗読する。2部では参加アーティストらが「オッペンハイマーのアリア」「死んだ女の子」などの楽曲を通じて平和を訴えかける。

 坂本さんは、吉永さんが朗読する栗原貞子さんの「生ましめんかな」に合わせて、オリジナルの伴奏を披露するほか、坂本さんの代表作「戦場のメリークリスマス」をギタリストの村治佳織さん(32)と演奏する。坂本さんは吉永さんの原爆詩朗読の活動について「リスペクトを持って見ていた」といい、「(吉永さんのファンを指す)“サユリスト”と呼ばれる世代では下の方だと思うけど、(自分が)吉永さんと同席するとは想定外。両親のお墓にお参りに行って(共演を)報告してきます」とも話した。

 吉永さんは「(坂本さんの)日ごろの非戦という考え方、環境に対する考えに感銘を受けている。ぜひ一緒に舞台でそういうお話と芸術家としての坂本さんの演奏もお願いしたいと思って、直訴しました」と明かし、「(終戦)65周年ということで、きちっとやりたいと思って準備をしてきた。(NHKホールという)大きなホールでできるのは意味のあること。明日(のコンサート本番)で終わらず、これから先もずっと語り続けられたら」と意気込んでいた。

 会見には、長崎出身でコンサートの音楽監督を務める作曲家の大島ミチルさん(49)、声楽家の佐藤しのぶさん(51)、歌手の元ちとせさん(31)、シンガー・ソングライターの平原綾香さん(26)も登場した。元さんと平原さんは故・美空ひばりさんの「一本の鉛筆」をデュエットする。

 コンサートは9日、同所で行われ、「吉永小百合 平和への絆コンサート」としてBS2で8月16日午後8時~同9時半放送。また、吉永さんの原爆詩の朗読の軌跡をたどる関連ドキュメンタリー番組「吉永小百合・平和への絆 原爆の真実を語り継ぎたい」を総合テレビで同月6日午後7時~同8時43分に放送する。(毎日新聞デジタル)

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