藤沢周平さん原作の「隠し剣」シリーズに収められた1編を、「しゃべれども しゃべれども」(07年)や「OUT」(02年)などで知られる平山秀幸監督が映画化した「必死剣 鳥刺し」が10日に全国で公開される。
あなたにオススメ
「豊臣兄弟!」では池松壮亮が! 大河ドラマ“秀吉俳優”史を振り返る
舞台は江戸時代。海坂藩藩主・右京太夫(村上淳さん)の下で物頭を務めていた兼見三左エ門(豊川悦司さん)は、政に口を出す右京の側室・連子(関めぐみさん)を、藩のためと刺殺する。先年、愛妻を病で失い、子もいない兼見にとって、死も覚悟のうえの行動だった。ところが意外にも寛大な処分が下され、1年後、再び右京に仕えることになる。三左エ門の運命が大きく変わろうとしていた……。
この作品には、いくつかの“分かりにくさ”がある。時間がランダムに飛び、また、ハードボイルドを意識した演出によって登場人物の感情が見えにくい。殿様の側室を刺殺しておきながらたいしたおとがめも受けず、再び殿様に仕えることになるという展開も腑(ふ)に落ちない。さらに終盤の、兼見と吉川晃司さん演じる帯屋隼人正との一騎打ちも、あまりのあっけなさに首をかしげる。ところが、それらすべてが終盤15分間のための伏線であったことに気付き、なるほどそういうことだったのかと納得する。
同僚が受ける理不尽な扱いを目の当たりにし、改革を志し、己にとっての“武士の一分”を貫く覚悟で凶行に及んだ兼見。今の世の中、兼見ほどの覚悟を持って働くサラリーマンがいるとは思えないが、それでも、同じ“組織に仕える身”としては、兼見に共感できる部分も多いだろう。兼見役の豊川さんのストイックな演技もさることながら、出番は少ないながら、関さんが演じた憎々しい連子が強烈な印象を残す。10日から丸の内TOEI1(東京都中央区)ほか全国で公開。(毎日新聞デジタル)
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(12月6日公開、デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)のモアナを取り巻く個性豊かな新キャラクターの日本版声優が1…
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3」に登場する機関車の玩具「超合金 THE TRAIN(仮)」が、11月15~17日に東京・秋葉原で開催されるイベント「TAMASH…
今年8月に最終回を迎えた特撮ドラマ「仮面ライダーガッチャード」の続編となる、Vシネクスト「仮面ライダーガッチャード GRADUATIONS」に、仮面ライダーヴァルバラド/黒鋼スパ…
11月11日に発表された8~11日の映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)によると、諫山創さんの人気マンガが原作のテレビアニメ「進撃の巨人」の最終章となる「The Final …