ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
松下奈緒さん主演のNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」8月9日の放送に、国民的人気アニメ「サザエさん」(フジテレビ系)の波平の声を担当している声優の永井一郎さんが、猫の声で出演することが31日、明らかになった。永井さんは、アニメで描かれた、のんびりと日なたぼっこをする猫の声を担当し、連続テレビ小説に初出演。永井さんは収録後、「私はあの猫を『水木先生の無くなった左腕だ』と解釈しています。人生に行き詰まったり、悩んだり、あるいはとても機嫌のいいときであってもいいのですが、失ってしまった大切なものをグッと強く意識させる『猫』にしたいなと。視聴者のみなさんにそう受け止めていただければ一番いいですね」と味のあるコメントをしている。
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「サザエさん」が「NHK連続テレビ小説」とコラボするのは今回が初めてではない。09年前期の「つばさ」ではサザエさんの声を担当する加藤みどりさんが「ヒロインの近所にある地元スーパーの社長の奥さんの声」として「声」の出演を果たしている。
永井さんは大阪府池田市出身。「サザエさん」だけでなく、「機動戦士ガンダム」(ナレーターなど)や「うる星やつら」(錯乱坊ら)、「ドラゴンボール」(鶴仙人ら)などのヒットアニメや、バラエティー番組でのナレーションも務めるなど声優界の大ベテラン。
永井さんの声が登場するのは、忙しさのあまり2日も寝ていない水木茂(向井理さん)がトイレでぼーっと窓の外を見ると、塀の上に猫(声:永井さん)を見つけ、日なたぼっこしている猫に茂が思わず話しかけると……という展開のシーン。
永井さんは、「連続テレビ小説」の出演は「芸歴55年になりますが初めてです」とうれしそうだったが、「なぜ私に?とびっくりしました。アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』(85年)で『子泣き爺』の声で出演していたから『ゲゲゲ~』つながりで? いえいえ、台本を読んでみて理解しました。アニメ『じゃりン子チエ』の『小鉄』など、有名な猫の声をいくつかやっていたのでそれが理由ではないかと思います」と、起用理由を分析。今回の役で苦労した点は、「苦労ということではありませんが、猫っぽい高い声は(あえて)使わないと決めました」と工夫をこらした。収録直後に茂役の向井さんと会話し、「『初めまして、いい男ですね~』と声を掛けさせていただきました」と若い世代との交流を楽しんだ。
制作統括の谷口卓敬チーフプロデューサーは、「水木しげるさんがマンガ界の巨人であるのと同じように、永井一郎さんはまさに声優界の巨人です。このドラマにおいては、アニメの部分をどれだけぜいたくに作れるかが大切だと思っています。永井さんと向井理さんの対話という、おそらく他のドラマではまず体験できない場面をお届けしたいと思い、永井さんにオファーさせていただきました」と期待を込めた。
「ゲゲゲの女房」は、マンガ家の水木しげるさんの妻、武良布枝(むら・ぬのえ)さんの自伝小説が原案。松下さん演じる楽天的で働き者のヒロイン・飯田布美枝が、水木しげるというペンネームの無名のマンガ家・村井茂(向井さん)と出会って結婚し、底なしの貧乏生活の中、命懸けでマンガに打ち込む夫を支えながら、おおらかに生きる姿を描く。NHK総合で毎週月~土曜午前8時に放送。(毎日新聞デジタル)
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