注目映画紹介:「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」 80年代の米人気ドラマがスクリーンでよみがえる

「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」(20世紀フォックス映画配給)の一場面。(C) 2010 TWENTIETH CENTURY FOX
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「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」(20世紀フォックス映画配給)の一場面。(C) 2010 TWENTIETH CENTURY FOX

 ベトナム戦争帰りの兵士4人が大活躍する80年代の米人気テレビシリーズ「特攻野郎Aチーム」がオリジナルのテイストはしっかりと踏襲しながらも装いも新たにスクリーンに登場。「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」が20日、全国で公開された。映画の中で4人はイラクやドイツ、米ロサンゼルスで奇想天外な作戦を繰り広げる。

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 頼れるチームリーダー、ジョン・“ハンニバル”・スミス大佐(リーアム・ニーソンさん)を筆頭に、いつも行き当たりばったり、顔が命の“フェイス”ことテンプルトン・ペック中尉(ブラッドリー・クーパーさん)、空を飛ぶのが大嫌い、でも車の運転技術では右に出る者がいないモヒカン刈りのバラカス軍曹(クイントン・“ランペイジ”・ジャクソンさん)、そして、イカれ気味のパイロットのマードック大尉(シャルト・コプリーさん)の4人が、世界の金融マーケットを崩壊させかねない米ドル紙幣の原版を強奪する事件の解決に向けて大暴れする。

 オリジナルのドラマを知る人間にとっては限りなく懐かしく、ハンニバル役のニーソンさんとフェイス役のクーパーさんはカッコよく、米アカデミー賞ノミネート作「第9地区」ですっかり“時の人”となったコプリーさんもマードック役で出演しており、話題には事欠かない。

 物語は、メキシコでAチームを結成、イラクでのミッションといわれのない罪を着せられ、その汚名をすすぐための計画の立案と実行という三つのブロックに分かれており、トントンといいテンポで進む。爆発、爆撃、銃撃戦、戦車を使っての空中遊泳(!?)、巨大コンテナ船でのすさまじいクラッシュなど、度肝抜かれるシーンが次々に繰り出される。大スクリーンで見るからこそ楽しめるダイナミックな趣向も凝らし、エンドロールの後にはファンをニヤりとさせる仕掛けも。

 「NARC ナーク」(02年)や「スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい」(07年)で知られるジョー・カーナハン監督がメガホンをとり、共同脚本も担当した。スピード感のある作品を撮るカーナハン監督だが、ビッグバジェット(製作費が巨額)になった分、勢いがさらに増した。20日からTOHOシネマズ有楽座(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル) 

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