松坂桃李:ラインハルト役「全力で本気でぶつかる」 「銀河英雄伝説」初の舞台化

舞台「銀河英雄伝説 第一章 銀河帝国編」の制作発表に出席した松坂桃李さん
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舞台「銀河英雄伝説 第一章 銀河帝国編」の制作発表に出席した松坂桃李さん

 累計1300万部の売り上げを誇るSF小説「銀河英雄伝説」を初めて舞台化した「銀河英雄伝説 第一章 銀河帝国編」の制作発表が29日、東京都内であり、ラインハルト役を演じる主演の松坂桃李さん(21)、原作者の田中芳樹さん(57)らが出席した。舞台初出演の松坂さんは「(ラインハルトは)軍事的にも人物的にも強い人物で少年のような純粋さを持っている。両面が伝わるように自分とリンクさせていきたい。全力で本気でぶつかる」と話した。

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 「銀河英雄伝説」は、数千年後の未来、銀河を舞台に銀河帝国の“常勝の天才”ラインハルトと自由惑星同盟の“不敗の魔術師”ヤンの二人の天才の対決を中心に銀河の興亡を描いた大作。個性的なキャラクターによる群像劇や緻密(ちみつ)な戦略で読者を魅了し、刊行から20年にわたって増刷を続けている。アニメ化、マンガ化、ゲーム化などが行われているが、人間が実際にキャラクターを演じるのは、今回が初めて。舞台「銀河英雄伝説 第一章 銀河帝国編」は銀河帝国側のラインハルト(松坂さん)の目線で描かれる。

 松坂さんは役が決まったことについて「めったに連絡の来ない父親から連絡が来て『お前、(ラインハルト役を)やるのか。やるからには責任を持ってやれ。オレはこの作品が大好きだ』と言われた」と明かした。また「(実の)姉は怖い。(作中の姉)アンネローゼとは真逆。連れて行かれても『どうぞ』って感じ」と苦笑いし、アンネローゼ役の白羽ゆりさん(31)に対し「こんなすてきな姉に出会えるとは思いませんでした」と話して報道陣の笑いを誘っていた。

 ラインハルトの幼なじみ・キルヒアイス役の崎本大海さん(24)は「ラインハルトにどれだけほれ込めるかが役作りのポイント。(松坂さんは)背が高くて精かんな顔立ちで足も長いし、風格ともって生まれたオーラがある。(ほれ込めるかどうかの)心配は消えた。ついていこうと思います」とコメント。アニメ版でラインハルトの声優を務め、今回ラインハルトの父役で出演する堀川りょうさん(52)は「二十何年の歳月をへて、自分の父親役をやれるのは感無量」と話した。

 物語はキルヒアイスが死ぬ部分までが描かれ、総合プロデューサーの多賀英典さんは「(今回は)ヤンは一切出しません。名前だけ出てくる」と明かし、「原作は大河ですから、これを皮切りに東京ドームで大戦争をやりたい」と意気込んだ。田中さんは「(舞台化の内容を聞いて)正解だなと思った。(原作は)20年以上前の作品で若書きの部分もあって、今読むと恥ずかしいところもある。ひたすら観客として楽しませていただく」とコメントしている。

 会見には、ラインハルトの秘書で後の妻となるヒルダ役の音楽グループ「AAA」ボーカルの宇野実彩子さん(24)、アンネローゼの夫・フリードリヒ4世役の長谷川初範さん(55)のほか、ミッターマイヤー役の中河内雅貴さん(25)、ロイエンタール役の東山義久さん(34)、オーベルシュタイン役の貴水博之さん(41)、メルカッツ役のジェームス小野田さん(50)、演出の堀江慶さん、音楽を担当する三枝成彰さんも出席した。

 公演は青山劇場(東京都渋谷区)で11年1月7日~16日まで行われる。チケットは各プレイガイドで10月23日発売。S席8500円、A席7800円。(毎日新聞デジタル)

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